一昔前なら、スマホやタブレットやノートPCの液晶パネルに貼る保護フィルムと言えば、光沢仕上げで耐衝撃の超薄型強化ガラスが定番だった様に思う(多分)。
20年以上も前に買った(未だ現役の)22型モニタは、表面が微妙にディンプル加工されており、(当時では珍しい)非光沢の柔らかな液晶むき出しのパネルである。
確かに昔の液晶は、昨今の光沢パネルみたいにピカピカじゃなかった。派手さときらびやかさは(度が過ぎると)やがては目障りになり、無用の長物に成り下がる傾向にある。
これは人でもモノでも同じであろう。
派手で大げさな仕草をする人種ほど、すぐに飽きられ忘れ去られる運命にある。スマホフィルムもその典型だろうか。
毎日何時間も睨めっこするスマホやタブレットなら、(映り込みがしつこい)ツルピカ仕上げの光沢パネルは、ストレス以外の何ものでもない(多分)。
しかし、この世に初めて光沢液晶が登場した時は衝撃を覚え、まるで異次元のコントラストに自分の目を疑った。ピカピカの保護ガラスを通して見る映像は、全てが新鮮に映ったものだ。以来、光沢タイプのPC液晶は”グレア”パネルと呼ばれ、飛ぶように売れた。
因みにグレア(glare)とは、良好な見え方を阻害し、不快感な”眩しさ”の事を言う(ウィキ)。
しかし、この不快な眩しさを生み出す光沢パネルはスマホやタブレットにも急速に波及し、やがてグレアタイプの強化ガラスや保護フィルムは、今でもスマホの定番アイテムとなっている。値段も当時は千円前後とやや高価だったが、今も日本製となると2千円近くする。
明らかに、目に害と不快を与えるグレアフィルムだが、多くの人はお金を払ってでも買う。保護すべきは自分の瞳なのに・・・
アンチグレア
初期の保護フィルムの粘着材はアクリル系であり、安価な材料だが気泡が入りやすい。 そこで高価なシリコン系の粘着樹脂が使われるようになる(ウィキ)。勿論、塵や埃が入れば気泡が出来るから、一概にも言えない。
一方で、私の眼は非常に疲れやすく、人混みの多い所に出かけるだけで酸欠になり、視力が落ちる。それ程に脆い目だから、コントラストの強いTVや光沢スマホは長時間眺め続けると、頭が悪くなる。
故に、未だにグレア(光沢)に拘ってる人はよほど眼がタフに出来てるのだろうか。一時、スマホやタブレットが発する電磁波が健康を阻害するとあったが、グレアパネルが発する不快な光こそが悪の根源だと思わないでもない。
そこで、バックライト(輝度)を低め(10%~20%程)に設定し、眼の負担を少なくしてるつもりだが、それでも不快な映り込みは付きまとう。が、それでも小さな画面のスマホや大画面TVに比べればマシな方だ。
反射&指紋防止のノングレア(非光沢)フィルムは、不思議とグレアほどにはポピュラーでもない。未だにピカピカの光沢フィルムが売られてる事自体理解に苦しむが、(いつの時代も)派手なものを好む人の欲深さと趣味の悪さには、首を傾げたくもなる。
それに、2台のタブレットも(世代が古過ぎて)専用のフィルムも少なく、売られてたとしても2千円近くもするし、本体よりも高価だという矛盾が発生する。そこで、端末の大きさに近くかつ(ポピュラーな端末の)安価な非光沢フィルムを探す事にした。
ただ非光沢と言っても、アンチグレアとか指紋防止とかマットタイプとか、いろんな種類(呼び方)がある。極論で言えば全て同じだが、それだけノングレアも需要が増してきたのかもしれない。
粘着テープ
本体価格の1/3~1/4を妥協ラインとして調べたが、楽天が一番安かった。
今回注文したのは10インチで510円、8インチで680円だったが、後者のW4-820用フィルムはショップ側が在庫確認を怠り、払い込み後にキャンセルという少しムカツク結果になった。
”生産停止で入荷不能になり、ご迷惑をおかけします”との事で、”注文確定時に在庫管理を徹底しろ”とカスハラの如く文句を言ったが後の祭り。結局、返金処理に1週間ほど掛かるというから、これまた”泣きっ面に蜂”である。
10インチのCLIDE-A10A専用のフィルムもある筈もなく、それに近いXperiaZ4タブレット用のフィルムを選んだ。説明書すらついてない中華製だが、(ご丁寧に)フィルムの表と裏に保護シートが貼ってある。約3年ぶり(スマホ以来)のフィルム貼りで、(何の下準備もなくやったから)当然のごとく失敗した。
まず、裏面(粘着面)のシートを剥がした時点でホコリと指紋が付きまくり、その上サイズもギリギリすぎて何度貼り直しても微妙にズレてしまう。
気泡も出まくりで、(ハズレを引いたと諦め)捨てようかなと思った矢先、たまたま開いてたサイトに”気泡の消し方”が載っていた。フィルム(粘着面)のホコリやゴミをセロテープで付着させ、気泡を除去するとの事だが、肝心のセロテープがない(悲)。
しかし、百均の粘着ロールがあったから、それでフィルム全体に散らばってるホコリやゴミを強引に除去する。貼っては直し&調整しの繰り返しを3度ほど試みたら、不思議にもピタリと正確に貼り付いたではないか。
コツとしては、気泡が出来たら(その都度)フィルムを剥がし、粘着ロールでゴミを除去し、プラ製のカードで抑える様に貼ると、気泡も殆ど発生せず、貼り付ける事が出来た。
お陰で、(手も洗わなく)エアコンも扇風機もかけっ放しでホコリが舞う環境の中でも何ら問題はなかった。
何度も貼り直したので、フィルムの粘着面全体が汚れてしまったが、強力な幅広の粘着ロールのお陰で、キレイに貼る事が出来た。
最後に〜不器用のススメ
今思えば、フィルムを貼る前に幅を少しカットし、余裕を持ってサイズ合わせをしてたら楽勝だったろう。
”失敗しないフィルムの貼り方”はサイトでも色んな情報で溢れてるが、粘着ロールとプラカードがあれば、超のつく不器用な私でもほぼ完璧にこなせたのである。
但し、セロテープでも(局所的な)ホコリやゴミは除去できるが、広範囲の場合は粘着ロールの方が有利かもしれない。この方法だが、あくまで自己責任なのは言うまでもない。
私の勝手な推論だが、(普段は何でも出来るというイメージのある)器用な奴ほど肝心な時には役に立たない。逆に、追い詰められた時ほど(普段は頼りなく感じる)不器用な人種は力を発揮する。
つまり、不器用が故に思考やツールに頼り、物事の本質を見抜こうとする傾向にあり、逆に器用な人ほど、その当てにならない器用さにしがみつくとしたら・・・結果は言わずもがなである。
そういう事を教えてもらった様な気になっただけでも、(在庫確認を怠ったショップ以外は)今回のフィルム貼りはラッキーだったとも言える。
いや、そう思う事にしよう。でないと、不器用な人種は哀れすぎる。
なんか転象さんの論点と食い違ったことを書いたような気がしますが、自分の書きたいことを書かせてもらいました。あしからず。
器用貧乏とはよく言ったもんで、アメリカ白人なんて不器用なくせに、何でもゼロから作ろうとする。
そういう私も、不器用なくせにモノを作るのは好きな方です。
ただプラモデルやジオラマなんかは、本当に器用じゃないと作れませんよね。
起用がいいか?不器用がいいか?
不器用な人は本質を見抜くのが上手いような気もしますし、起用な人は何でも出来るっていうイメージがあるから、どっちもどっちですかね。
コメント有り難うです。
紙テープかなんかで目印をつけておくと位置合わせは楽なんじゃないのかな。
それにカードじゃなく定規でもいけると思うけど
でも粘着ロールだと
フィルムの粘着膜が剥がれのかな。
全く反論できないですね(笑)。
最初に位置合わせをしっかりしとけば、ナンテ事なかったんですが・・・
久しぶりのフィルム貼りで要領を得てませんでした。
それに粘着膜の件ですが、多少は剥がれますよね。吸着式だと大丈夫みたいですが、私のは安物の粘着式だと思うので、でもこればかりはしようがない。
という事で・・・