”ルノーに食い潰される日産”というある新聞の記事(2014/7)を読んだ。
それには、日産寄与分の2100億円がそっくりそのまま、ルノーの2013年度の赤字補填に当てられたという。うち570億はルノーへの配当と大目に見ても、残りの1530億は不当に?ルノーに横流しされたとか。
僅か1年間で1530億円の流出とすると、単純計算で、2017年の終わりまでの4年間で1530✕4=6120億円の損害となる。勿論、大目に見てのルノーへの配当(570億✕4=2280億)は除く。何度も言うが単純計算ではあるが、日産の業績が右上がりだと仮定すればもっと多い金額となろう。
2013年、ギリシャ危機で大きな赤字に見舞われてたルノーが、43.3%の株式を保有する子会社の日産自動車を喰いものにするとは、そういう所から来てる。
それだけではない。この2100億円の日産寄与分以外に、”隠れ日産寄与分”として莫大な金額がルノーにより掠め取られたとある。
具体例として、ルノーと日産が共同で設立した工場の大部分が日産からの出資で賄われてる。それ以外に研究開発費も”隠れ日産寄与分”となり、日産自体の研究開発費の多くはルノーにより使用されているとか。
このように、ルノーの赤字を補う為に日産自動車は利益を掠め取られてるが。日産の従業員や株主から見たら、ルノーと日産のCEOを兼任するカルロスゴーンのやっている事は、明らかに利益相反行為(背任行為)となる。
にもかかわらず、ゴーン氏は2013年に日産から9億9500万円、ルノーから約3億1500万円。つまり、役員報酬の殆どを日産から得てるのだ。
ルノーはフランスの国営企業(筆頭株主は仏政府)だから、日産の利益と資産がゴーンを通じ、ルノーへ、そして仏政府へと流れてる可能性は捨てきれない。
メディアでは、ゴーンが役員報酬として不正に受け取った50億ばかりが取り沙汰され、コミカルに揶揄されてはいるが。そんな額が吹っ飛びそうな勢いである。
別の新聞(2015/11)では、元々フランス経済は大変に低迷し、ルノーも同じ様にずっと業績が振るわず、上述した日産自動車の持ち分利益と有形無形の支援(日産寄与分)がなければとっくに消滅していた筈と。
不思議で厚かましい国フランスのエリート官僚が、日産自動車を”丸ごと”手に入れようと考えても不思議ではないとも。
2015年度上半期で、史上最高となる3256億円の純利益を稼いだ日産自動車が、このままじゃ単なるルノーの奴隷となり、経営はルノー本社主導ですべてが決定されてしまうと、既に警鐘を鳴らしてたのだ。
ルノーと日産自動車のCEOを兼ねるゴーン氏はレバノン系ブラジル人で、露骨な階層社会のフランスでは決して特権階級ではなく、ルノーの業績も不振であったが故、そろそろ用済みになると噂されていた。
ゴーン自身は、ルノーと日産自動車の合併に反対だったようだが。日産自動車がルノーに食い尽くされ残骸になる前に、仏政府がルノーを通じ日産を”丸ごと”手に入れようと出てきたと。
これは決して大げさではなく、日産自動車の有形無形の全ての財産が、仏政府とルノーの”いろいろな補填”に使われてしまうと危惧する。
つまり、戦うべき敵はルノーでもゴーンでもなく、仏政府であるとハッキリと認識すべきだとも。
日産はフランスに売り飛ばされる危機に既にあったのだ。それを日本政府は4年間も野放しにしておいたのか。メディアも見てみぬふりしてたのか。
フランス政府の懐に消える?日産自動車の総資産と稼ぎ。これはゴーンだけのルノーだけの問題か。日本政府とフランス政府だけの問題か。
4年前に既に指摘されてた”今そこにある国家的規模の大きな危機”を、今になってメディアは騒ぎ立ててる。その上、お笑いにすり替えるバカな大衆もいる。
もう遅い、遅すぎる。全く日本は平和ボンボンな民族だ。”無条件降伏”は戦後70年を超えても続くのか。
アメリカがいなかったら、日産はフランスに売り飛ばされてますかね。肱雲さんの方が全くの正解だと思います。アメリカとフランスは仲悪いですもん。
でもゴーンって、フランスとは異なり日本では人気者なんですね。私にはマフィアにしか見えなくてとても怖い人に見えた。という事は、ゴーン親分は日本では相当に居心地が良かったんですか。
本音を言えばもっと悪い人であって欲しかったと。
これも結果論なんで、私は敢えて4年前の記事をブログにしたんですが。何でもアメリカを頼るってのも、悲しい現実というか。今回は上手く収まったからいいものの、ゴーンさん少し可愛そうかな。4年前に対処してたら、ゴーンの悲劇と逮捕はなかったかもですが。
因みに、私の友人はゴーン氏の事を山城新伍だと大笑いしてました。人によって見方が違うんですね。でもMrビーンはもっと笑えます。
”ゴーン・イズ・ビーン”というより、“Gone with the wind(風と共に去りぬ)”ですかな。
ゴーンさんに敬意を評して、下手なイラスト載せときます。
でもメディアもよく考えますね。ゴーンイズビーンから、ゴーンワズゴーンと。こっちの方がずっと座布団7枚です。
これからゴーンもルノーも結構絞られそうですが、色んな事が露呈してきそうな予感ですね。
ほんと今更って感じです。
転んだサン言うように、4年も前に警鐘を鳴らしてたとすれば、東京地検の単なる怠慢と。
しかし、最初はルノーと日産の統合に反対してた?ゴーンが、統合を匂わせた途端に地検が動き、即逮捕というのも出来すぎのようで。そこまで待ってたんですかね。
何だか色んな伏線があるみたいですが。転んだサンはどう予想されますか?
こういう類のテーマは凄く疎くて、見当も付きませんが。
でも日産の株主連中は、変に思わなかったんだろうか?経営は再建されど株価は低迷したままだという事に。
何だか訳わからん事態ですね。
司法取引による内部操作らしいです。
カルロスゴーンを追い出しても、何も変わらん様な感じもしますが。
ぶっちゃけ、ゴーンさんは用無しだったんでしょうか。日産とルノーの関係を再構築するには邪魔な存在だと見なしたんですかな。
転んだサンの予想だと、日産はルノーの奴隷になるか、フランス政府に買い取られるかの二択ですかね。
という事は、ゴーンを逮捕した所でどんな効果が日産にはあるんでしょうか。ますます分からなくなってきました。
いち早くカードを切ったのは、日産でした。しかし、ゴーンと日産の隠密の関係も捨て切れない。
暫くは様子見ってとこですかね。