Liu Xiang Tea Salon

「リュウシャンティーサロン」での中国茶・台湾茶のレッスンの様子、季節ごとのインテリアの設えなどを綴っています。

武夷山~天游峰・大紅袍

2015-05-15 | Tea Trip
福建省武夷山での製茶旅行にて。

中国福建省北部に連なる武夷山は、古くから中国随一の景勝地として称えられ、世界遺産にも登録されています。
三十六峰九十九岩と形容される奇峰奇岩が連なっており、
これらを総称して武夷山といいます。

奇峰奇岩にはひとつひとつ名前が付いていて、
この旅では天游峰へ登りました。

絶景を眺めながらの登頂。
武夷山を流れる九曲渓が、武夷山と一体となってこの景観を作り出しています。
前日までの大雨で、この日は筏下りは中止になるほど水かさの増した九曲渓。
そして茶畑も見えます。



狭くて急な階段を、人が連なって登っているのが見えます。
まだやっと三分の一くらいのところ。
千段あるといわれる階段が肉離れした足にこたえます。


どこから見ても本当に奇峰と奇岩。
そしてとても良い”気”がひしひしと感じられる場所。
武夷の岩茶がこの大地の水を吸って岩に根を張り、
豊富なミネラルを岩から吸収し、
この美しい環境で育まれていることをしみじみと感じました。


だいぶ登って来たのが分かります。
そして山頂。
下りは少し広い階段で降りる裏ルートなのですが、籠に乗ったら上りも下りもこのルートで途中の絶景が見られなかったから、
足が棒のようになっていて辛ったけれどがんばって歩いて良かった。


途中茶畑もいくつかあり、茶摘みをする姿も。
私を魅了していた岩茶。
岩茶の奥を垣間見れたような気がします。



岩茶の王様として珍重されている大紅袍の原木も見に行きました。
この原木からのお茶は100g、1000万円ともいわれている一般には手に入らないお茶。
しかも今はもうこの原木からの茶摘みはされていません。
10年程前シンガポールにいる頃、
この旅の主催者、留香茶芸の李老師より飲ませていただいた、大紅袍の原木のお茶を思い出しました。
実物を見ると感慨深いものがあります。



無形文化遺産に指定された大紅袍の、伝統製茶法の伝承人の一人である王順明老師の研究所で、
我々の岩茶、金辺奇蘭を製茶させていただきました。


王老師は21年間も大紅袍の原木の管理をされていらしたそうですが、
2006年より原木の茶摘みはできなくなったそうです。
また王老師は武夷山での製茶の基準や、武夷山の全てのお茶の地区を区分されたすごい方です。
王老師の言葉でとても印象に残るお話がありました。
「お茶は個人によって感じ方が全然違うから正解はない。美味しいとか美味しくないは言わない」と。
岩茶の基準を数多く決められてきた王老師からのお話としては意外でしたが、
お茶を知っているからこそ、お茶の奥を見極めた深い言葉であるなと私は思いました。
王老師は、国の標準とされている大紅袍、肉桂、金鎖匙など岩韻の豊かな美味しい岩茶をたくさん淹れて下さって、
貴重な時間を過ごさせて頂きました。


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