重箱を作ってみた。材はウオールナット、木肌は思ったより導管が太く、緻密な材ではない。かなり神経を使って作ったつもりだったが左右で大きさが違う。測らなくても分かる。ふたが一方向閉まらないからだ。側板は留めで作りボンドで接着。接着剤は食品を考慮して膠(にかわ)系を使用。膠は温めるととけるため、修理が可能。フタや底板は3枚接ぎ。実は留めの方向を間違えたため、当初予定のサイズより小さくなっている。素人木工では時間が開くため、しばしば間違える。失敗の1回1回が経験。「経験とは求めていた物が手に入らなかったときに、手に入る物」、けだし名言だが、痛い。木工はリスクの高い作業だ。そこがプロのプロたる由縁だろう。いちいち間違えていては商売にならない。
塗料はカシュー。材に十分ペーパーを掛け、カシュー下地2号を塗り込んだのち拭き取り、ペーパーを掛ける。けっこういい色になる。次に内側部分だけカシューサフェーサー黒を2度下塗りし、ペーパー掛け。ここまでは組む前にやっておく。組み立てが終わってから外側にマスキングして、内側はカシュー黒を2度塗り。次に外側やふた部分にカシュークリアを塗り込む。水研ぎし完成。写真の缶から出ているサランラップは塗料表面をラップでおおい、出来るだけ空気に触れさせないため。サランラップよりポリラップが丈夫。出来上がってはみたものの、匂いがきつくとても食品を入れる気にはならない。水漏れは無いようだ。
デパートでときどき触ってみるが、けっこうガタのあるものも多い。もう少し余裕を持たせてもいいのかも。しかし、市販品の塗装はどれも乾いたいい色をしている。機会があれば聞いてみたい。木工は塗りが肝心、やはり漆に挑戦しなければ食器類は無理かも。
塗料は大橋塗料で購入。詳しい塗りの小冊子もついていた。10,500円以上で送料、代引き手数料無料。カシューシンナーはホームセンターに大きい缶がなく、高価。結構使うので4リットル3650円がお買い得。
大まかなサイズをPDFにしておいた。