京から数えて43宿目、沼津宿です。
この絵の解説によると、街道に沿った川は駿河湾に注ぐ狩野川となっています。
前方の橋は牢人橋、その先の大屋根は日枝神社です。
この絵では、満月が西から昇るというあり得ない景色となっていて、広重の失敗かと
言われていますが、月に照らされた風景が主題とされています。
手前の大きな天狗の面を背負った行者風の男は、金毘羅参りだそうです。
一方で、その前の母娘の二人連れは諸国遍歴の比丘尼とされています。
いずれも遠い旅路を旅人を日暮れ時に描いた旅愁溢れる絵です。
別角度からです。橋も架かっていますでしょう。
原画はこちらです。