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「オックスフォード運河の殺人」 コリン・デクスター 大庭忠雄訳 角川文庫1996年

2011-03-15 | 読書

もう忘れかけていた。クロスワード好きのモース警部。

少し前に「森へつづく道」を読んでいた。たしか最初の部分は新聞投書の騒ぎから始まったと思うのだが、メモしてなかったので分からない。

ヒッチハイク女性が行方不明になる事件でとても面白かった、のだが。大筋は忘れてしまっている。

とにかく、こfれが大昔に読んだかもしれないものがあったとしても記憶では二冊目になる。

 

モース警部は胃を悪くして入院する破目になる。確かに彼は飲みすぎだ。

そこで隣にいてなくなった大佐が出版した本をもらう。入院の退屈さを紛らすのに、読んでみた。

それは1860年にオックスフォード運河で起きた殺人事件の記録だった。

彼は中から不審な点を見つけ出し、退院後にルイスとともに、記録をたどって疑問を解決しようとする。

 

まだ辛うじて各地に記録が残っていたり、墓石の風化も、文字が判別できる状態で、徐々に事件の陰を辿ることができる。

殺された女性(ジョアナ)の育った家を見つけて、ルイスが疑問の部分を決定的に解決する跡を見つける。

読んでいても快哉を叫びたくなる「やった!!」

単なる推理から、手探りで真相に近づいていく。読者は、モースの推理をたどって行くに過ぎないのだが、それでも飽きないとても面白い展開で、一気に読める。

コリン・デクスターのモース・推理スタイルだ。

 

独身のモースをとりまく美人看護婦たちとのやり取り、治療の眼を盗んでルイスの心遣いはやはり酒と本。そして情報。

彼らのさりげない会話から、純真なルイスがモースに無心に従っている様子や、それが当然のように振る舞いなからコンビを組んでいる二人がやはり好ましい。

32作目 「オックスフォード運河の殺人」 ★5

 


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