サルスベリ 2006.08
燃えるような日差しの下でさるすべりが咲いている
泡だった花びらから
小さな風の子が生まれているように
花の影が揺れている
滑らかな幹から四方に枝を伸ばして
先に花房を飾っているが
風のない午後に見上げると
どこに行こうとしていたのか
宇宙ステーションの形をした花が
一輪落ちてくる
2006.9.17 里山にて
朝夕、涼しい風が吹き始めたので近所の山を少し歩いてきた
やっとイネの穂が色づいて頭を垂れ始めているが、田の色はまだ青々として夏の名残を留めていた。
カメラを肩にかけてどこかに秋の気配はないかと捜してみた。
農機小屋を迂回する道を進むと、サラサラと竹の葉ずれの音がして風が追い越していった。
この先で道は終わり、棚田が落ち込んでいた。
見上げると青空が大きく広がり足元にはワレモコウやツリガネニンジンが揺れていた。