今年も仲間に逢おう
よく似たものを私は仲間と呼んできた
雲には雲の仲間
風には風の仲間
優しさには優しさの仲間
掌や心や時の中に仲間を集めて
じっと見つめているが
時は急いで流れ
いつか雲になり
風になり
どこかの知らない人になる
目に見えない知らない世界に住んで
新しい世界を連れてくることもある
君たちか?
風が木の葉を揺らし
雲は小さな影を作って部屋の中を行き過ぎるのは
遠い昔の優しい時間を思い出す
騒がしい足音を思い出す
見えないものに
名前をつけたこともあった
遠い昔のあるときが
今と重なるように見える気がする
風や雲と話していると
あの時の声がする
みんなどこへ行った、
中島さんの「地上の星」のように
見送りもしないのに消えていいのかな
三年二組51名。名前を呼ばれたら大きな声で手を上げよう
行先も告げないで案内状が時ととともに流れていった君たち
みんなどこへ行った