空耳 soramimi

あの日どんな日 日記風時間旅行で misako

童子

2005-11-22 | 山野草

お寺の草の上に四角い石が置いてある
そこに合掌した丸い手が彫ってある
その石の上に丸い石が乗っている
そこには少し顔を傾けて笑っている
子供の顔が彫ってある

門を少しくぐると見えるので
みんなが見て微笑む

行くときも帰るときも
みんなが覗いて微笑む


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鈴の音

2005-11-21 | 山野草

鳥も蝶も
テントウムシも
ねぐらに帰るころ

ススキの穂をそっと揺らして
りんりんと
道案内の鈴の音

          
               


2005.11 ツリガネニンジン 穂谷
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秋の船

2005-11-18 | 山野草

優しい風が
そっと水面に下ろしてくれたら
秋の精霊たちを乗せて
川を下っていくでしょう

まだ見たことのない不思議な旅に
出かける季節になりました





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人や花や

2005-11-17 | 山野草

すれ違った たくさんの
人や花や
空の雲や
時間たち

そして出会った
一瞬の時の中で
通り過ぎていったものたちを
振り返るとき

                


2005.11 雲の晴れ間に

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2005-11-14 | 山野草

キャプテン・ハーロックの宇宙船で
ドクロの旗が風になびいている
あんな風にはためくのはおかしいというが
あれはあのようでなくてはならないと思ってきた

甲板に立っているハーロック
あれはあのようでなくてはならないと思ってきた

見たことを信じる
幻であっても現であっても
そう思いきることで
自分を受け止める
そう
私はどんな人なのかなどど
思いつめることをやめて
風に吹かれている

あの遠い宇宙の中を
ハーロックの船が
今も旗をなびかせているように


       




「アンソロジー 風 Ⅴ 」より


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ベゴニア

2005-11-11 | 山野草

目が覚めると
胸の辺りにひんやりした思いが残っている
浅い夢を見た名残だろうか

薄く漏れる光の中に
今日の命がめぐり始め
暖かな一日が揺れながら近づいてくる


            


    ベゴニア 2005.11 窓辺
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赤い実

2005-11-09 | 山野草

赤い実を探しに行こう
心の中にしまっていた
谷沿いの細い道へ

今も揺れているだろうか
木々の間に
小さな灯をともして





カマツカ 2005.11 穂谷

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「月の砂漠」の謎

2005-11-08 | その外のあれこれ


月の沙漠を はるばると
旅の駱駝がゆきました
金と銀との鞍置いて
二つならんでゆきました

金の鞍には銀の甕
銀の鞍には金の甕
二つの甕は それぞれに
紐で結んでありました

さきの鞍には王子様
あとの鞍にはお姫様
乗った二人は おそろいの
白い上着を着てました

曠い沙漠をひとすじに
二人はどこへゆくのでしょう
朧にけぶる月の夜を
対の駱駝はとぼとぼと

砂丘を越えて行きました
黙って越えて行きました

加藤まさを 作詞
佐々木すぐる 作曲



この歌を口ずさむと今でも不思議に思うことが多い。子供の頃から変だなぁと感じていたことがある。

「二人はどこへいくのでしょう」
どこへ行くのでしょう、子供の私は困ってしまった。いったいどこへ行くのにこんな所を歩いているのか、
朧な月に照らされてとぼとぼといつまでも歩き続けて、なぜだろう。、
きらびやかに飾りたてて白い上着を着て物悲しいメロディーに乗って、このままで生きていけるのだろうか
こんなことを思うとこの歌はなにか不可解な歌詞で、子供ながらそれで?という消化不良の気分が残った

最近は思う。
コレは幻想的な絵画なんだ。キャンバスがあろうとなかろうと。朧な月の出た砂漠があって、
そこをらくだに乗って歩いていく。それが王子と王女ならいいな。
砂の上には二筋の長い足跡がついている。ああ二人はどこへ行くのだろうな、画家は行く先がどこだろうと構わなかったのだ。
そんなことよりも、浮かんできた風景を描いてみたら異郷のメルヘンチックな絵になった。
そしてそれを見ていたらこんな歌詞が浮かんだ、それなら多少つじつまが合わなくても伝わるものはある。
そして哀しいメロディーがつくと素晴らしい作品が出来上がった。

そして 巷では
西方浄土道行説  (おさん茂平か?)
ロミオとジュリエット説  (シェークスピアもビックリ)
新婚旅行説   (初の海外旅行者 「夫は冒険家なの」新婦談) 
 部族紛争逃走説  (アラビアのロレンスは人道主義を貫いた!! ワシントンポスト)
アラビアン・ペイシェント説  (生き残った王子を看護婦が助ける)

余談
コレは千葉の御宿海岸で砂浜を見て作ったんだって でも名作。
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みぞそば

2005-11-07 | 山野草

ひとりで居たい時がある

ふたりで歩きたい徑がある

みんなに聞かせたいことがある
頭を寄せて
肩を叩き合って
大きな声で笑う そんな時





ミゾソバ(溝蕎麦) 2005.11 穂谷  
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ミクリ

2005-11-06 | 山野草


鄙の小さな水辺に根を下ろして
春は春色に
夏は夏色に変わる景色を見てきた

周りはもう秋
鮮やかな彩りの前に
もう 今年は さようなら
ふわりと綿に包まって
一足早い眠りに入る

           


水生植物 ミクリ(実栗) 2005.11 穂谷 

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野菊

2005-11-02 | 山野草

「民さんは野菊のような人だね」
と政夫は言った

伊藤左千夫の野菊はこんな花だったのだろうか

サラサラと鳴る落ち葉の道の側には
光に向かって細い首を伸ばして
白い花が咲いている





 リュウノウギク(竜脳菊) 
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