空耳 soramimi

あの日どんな日 日記風時間旅行で misako

「銃」中村文則 河出文庫

2022-01-16 | 読書
 
雨が降りしきる河原の草むらで大学生の西川は動かない男を見つけた。その右手の先に落ちていた銃。拾い上げた時。鈍く光るそれに一目で惹かれた。
 
素人目にも明らかに自殺体だったが、銃がないと捜査も混乱するだろう。それを見越してもその強い魅力に惹かれて持ち帰ってしまった。

部屋で手に持って確かめてみる。大きさは手のひら大で色が沈んだシルバー、鈍い光が美しい。LAWMAN Ⅲ 357 MAGNAM とあった。

握るとそれぞれの指がぴったり収まった。一層愛着がわいた。

部屋の隅のカバンにそっと納めた。銃があるという緊張感と高揚感は日常を変えた。それはいつも頭を離れず心を満たした。

大学に行くと知り合いには笑顔を向けすれ違って肩をぶつけた男を殴り倒そうかと思うくらい気分が高揚し力が湧いていた。
なぜか自分は機嫌がいいのだとウキウキした。
すべて箱の中に納まっている自分の銃のせいで。


女との付き合いもほどほどに気がのらなくなった。
反動か次第に撃ってみたい、力を感じてみたい。日に日に欲求がふくらむ。
もう部屋に隠しては置けない。じかに感じていたい。
ポケットに滑り込まで重さを実感する、歩くと歩く毎に揺れて銃を感じ続けている。
人気のないところでは左胸から出してもって歩く。夜など握って歩いてみる。

新聞を見ると、男の遺体が発見され、他殺だと発表されていた。
記事にショックを受けたが自分は殺していない、なんの証拠もないだろう。

銃との暮らしが続き、高揚感にも慣れた。
ついに撃ってみたい欲求に耐えられなくなった頃、コンビ帰りの夜の暗い公園で死にかけた猫が苦しんでいるのを見かけた。
人気はない一気に死なせるのがいい。
撃ち時だと緊張で震えながら二発撃つと猫は死んだ。

公園から走り出た若い男を見たというコンビにの店員の話で刑事が聴き込みに来た。風采は上がらないが鋭い。
彼は本部の中では自殺説だったが認められていない。しかし確信を持った質問が続く。
証拠がないのを楯に平然とした風を崩さないで返答しうまくいった。

だが刑事は忠告を残して去った。
「早く手放すのだ、分解してもいい、人生がかかっているのだよ」
銃との暮らしは手放せない。やり抜く自信はあると内心覚悟した。

隣に越してきた子持ちのシングルマザーが泣きわめいている声が壁越しに響く。男の子を虐待もしているらしい。耐えられすラジオのボリュームをいっぱいに上げる。

女は夜になると仕事に出る、あれを標的にしよう。刀やナイフと違って拳銃は隠れたところからでも狙える。安全だ。そこがいい。

友人関係も気持ちがそれて破綻し掛けている。
他人の心情を思いやる余裕もなくなり銃の影響はまさに狂気を孕んでくる。、銃に人格を支配されているように思える。

女の後をつけ夜帰宅時間を設定、隠れ場所から迎え撃つ。
しかし万全だと思ったが間際になり女が歩いてくると、そこに怯えだったか恐怖心もあったかふるえがきた。
これこそわずか銃の力が及ばない心の隙間だったのか。チャンスを逃した。

間の悪い時だ。虐待を受けた実父の行方が知れた。もう余命幾ばくも無い病院のベッドから呼んでいるという。
両親に捨てられ施設に入れられ、あとで養子にはいった先では板を張った小屋に閉じ込められて育った。今思えば忘れかけた父という男になど会いに行く恩も義理もない。

しかし殺人に失敗したついでにあってみた。干からびた手が伸びてきたが触りもしないで帰ってきた。

彼の異常な執着癖は狂ってくる。、拳銃は即人を殺せる、心の隅の悪を密かに実現出来る武器だという、怯えと共に憧れがあった。

後半で生い立ちのいびつさを書き、意表な心理がどこから来るのかを書く、ただのマニアックな興味だけではない、根本的な悪の心理と結びついた人格まで凌駕した物体の生々しさを追っていく。

理性を次第に失っていく様子は理性をなくし悪に操られていく過程のようだ。
荒川の土手に転がっていた自殺者の中年男性に巡り合い、銃と共に暮らす若者。
あるかもしれない心理の現実性が、西川という名前の大学生の姿を借りた緊張感のある流れになる。
中村文則のデビュー作で名高いのも納得できる。
やはりその世界は暗い。文章も粘らない文体で初期の作品はこうだったのかと興味深かった。

最後の短編「火」については

運命に恵まれなかった売春婦の精神科での告白で性体験の描写が多い。
精神科医にむかってあからさまに語っている。
犯罪を犯す過程も、婚家の非道な扱いも、一面身から出た錆のようで、語り口は悲しみの物語だが、話中には露骨な性行為の描写も多く。愚かに切羽詰まったと思える殺人行為もどうも入り込めない底辺の貧困を纏った堕落論だった。
 

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「汚れた手をそこで拭かない」 芦沢央 文藝春秋

2022-01-13 | 読書

前の二作がとても面白かったので、見つかった三冊を集めて読んでみた。日常から短編が5編。巧い。
どれも面白かった。

☆ただ運が悪かっただけ
ふすまを開け閉めしている音がいつまでも続いていると思ったのは、夫が鉋をかけている音だった。いつまでたっても削り終わらない。
夫は工務店をやめて建具屋になった。作業場にベッドを入れて寝ながら夫を見ている。余命半年の私。夫は夜毎うなされている、今はただ鉋をかけ続けている。なにを悩んでいるのか。今なら聞けるかも。
夫はやっと打ち明けた「昔人を殺した、罪にはならなかったが」工務店時代常に難癖をつけては、雑用に呼びつける客を殺した。
改築した家の吹き抜けに、電球をつけに来いという。高い長い梯子をもっていった。
電気はついたが。ああ言えばこう言う憎らしい口で「その梯子を売ってくれ」という。新しい梯子を買って来ると言えば「いやなのか、それがいいのだ」と言って分厚い札束の入った財布を見せた。仕方なく売ってきたが、いやな客に古い梯子を。聞いた親方や同僚に褒められた。客は半年後その梯子から落ちて死んだ。梯子の踏み段を止めるボルトが錆びて落ちたのだ。絶縁状態だった娘がひょっこり来合わせて「運が悪かっただけ」といった。
だがその客は宝くじで三千万円を当てていた。娘は知らなかったはず。外に置いてあった梯子の留め金が腐ったのは誰のせいでもない。しかしまだ意識のあった客は「おれに限って…」と言っていた。
死期の迫った私は、夫の気持ちを軽くする名推理を働かせる。

☆埋め合わせ
空が青い、プールの水に空が写って、と思ったらおかしい、色の反射が低い。水が抜けていた。バルブを締め忘れたのか昨日。ぞっとした。すぐに給水口を開けたが間に合うのか。
プールの水代が多額に上り流出させた教諭が弁済したという記事があった。プール半分の水代を計算してみる。良案ではないが思いついた。外の水道を流しっぱなしにして消えた水をそのせいにするのだ。ばたばたと隙を伺うが何かと邪魔が入る。そこに味方が。
三十万円競馬ですった同僚の穴埋めに共犯にされるのか。さすがに計算は早い。

☆忘却
公害からアパートに引っ越してきた夫婦。夏真っ盛りに隣の年寄りが熱中症で亡くなっていた。耐えられない状況に窓を閉じて息を詰める。
息子のすすめで近くに越して来たが、その息子が突然死してしまった、妻は気落ちして認知症になった。
「エアコンが止まっていたそうよ」「電気代の滞納ですって」
間違って配達された「送電停止」と書かれた請求書。妻が渡しておくといったがそのまま忘れたのか。しかし気持ちの負い目はそこではなかった。
元電機屋だった隣人はちょっとした電気のトラブルは気軽に直してくれたのに。電化製品のトラブルには通じていたはずなのに。

☆お蔵入り
いい絵が撮れた。監督は、名優で大御所の岸野に礼を言った。「こちらこそいい映画に出させてもらって」
この会話をメイキングに使おう。
スタッフが走ってきた。岸野さんに薬物使用疑惑が。そうなればもう公開は無理になる。
スタッフが相談した、岸野に詰問したら「もういいよ、今更やめられないもん」と答えた。
スタッフ三人は人気のない6階のベランダから岸野を突き落として口裏を合わせた。
ニュースでは自殺か?事故か?と報道されていた。メイキングに使う映像が繰り返し流れて、追悼番組が組まれ、遺作になる今回の作品は紹介もされている。
しかし当然だが蟻の一穴、そううまくはいかなかった。

☆ミモザ
サイン会に来た彼は「変わらないな」といった。昔の恋人。彼も変わっていなかった。
22歳のバイト先の先輩との不倫関係は奥さんを訪ねたことで壊れた、今になってはそれがよかったと思っている。
彼にはおいしい料理屋に連れて行って貰って味を知った、料理ブログを書いて本になりベストセラーになった。
彼は仕事をやめて仏師になったという。離婚もしていた。今更、と優しい夫を想い浮かべる。
「金貸して?」サラッという。会ったのが間違いだった。奥さんに逃げられ今はゴミ集めの清掃業者。
男は「三十万」。一応と言われて借用書に署名すると男はそれを何気なくポケットに入れた。
また来た「二十万」「何なら十万でいいよ」
部屋に押し入り夫と鉢合わせ、男を一応隠したが最悪の展開になった。
ドアを閉めたらミモザのリースが揺れた。
 
 
 
 
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「幽霊」

2022-01-12 | 日日是好日

 
拠り所のない生まれ育ちの男が主人公で、十二人を殺害してもその魂は静まり返って見える。死刑囚474番とは。

父を殺した姉(シン・ヘギョン、あとになって姉ではなく母親だと判ります)は、弟(シン・ヘジュン)にも同じ性癖を感じ困惑し悲しみに打ちひしがれ、愛憎のはざまで弟を捨てたのです。
一方捨てられた弟はまだ小さく(今では死刑囚)社会性、自己認識への成長過程は、霧の中にいるように、自分の存在さえきちんと掴むことができない年齢だったのです。

集団を作ってきた人類の歴史は、その社会の一員として依って立つ基盤である社会制度、住民番号や戸籍を持ってこそ受け入れられたのです、それに伴って血のつながりや血筋人生の縦横のどの位置にも存在しない者は、無教育で獣のように育つほかなかったのです。

そうして生物の命や痛みを実感できない病的な精神を持ち、肉体的には無痛症を抱えた男が出来上がったのです。生物を殺すことには罪の意識もなく、やすやすと殺すことができました、それを姉も弟も持って生まれた運命だと思ったのです。
こういった背景をもって成長し、罪の意識のない狩人の優秀な腕を、依頼されれば生きるために使うようになりました。
彼のように社会的な基盤もなく、指紋の記録もなければ生き延びることができました。


彼は高官を含む12人を殺害した時に逮捕され死刑判決を受けました。

徐々に生きる意欲を無くしていたのか、拘置所では大量殺人の犯人らしからぬ冷静さで異常な静けさを纏っていました。
これに興味を持ったのは刑務官のユンでした。
死刑囚474号が環境や運命という言葉を口にするようになった頃、平然と悪を実行してきたことに興味が湧いたのです。
鋭敏な474号はまたユンに興味を持ちました、彼の心に忍び寄って自分の半生を漏らし始めたのです。

その頃には面会に来た姉のことを拒否しつつも鎧った精神が崩れ始めたのかもしれません。
自分を捨てた姉を憎みながら恋しかったのかもしれません。


ついに面会に来た姉と会った後、彼は刑の執行を早めることを望みます。すぐ殺せと詰め寄ります。殺さなければ所内の人間を皆殺しだ。
それがマスコミに知られ世論は沸騰します。殺せ、いや人権擁護のために死刑は廃止すべきだ。

姉の存在は社会に開いた窓でした。生きる原点はそこにあって、それこそ生きてきたこと、生きることに繋がったのかもしれません。「幽霊」と呼ばれる意味にはじめて気付いたのかもしれません。人生の軌跡が新しくつながったのかもしれません。

突然嘆願書を書き方々に送り始めました。「死にたくない」
世論はそれを認めなかったのです。すぐにでも死刑の執行を求めたのです。

社会の中で生きるということ、自分を認知することと合わせて他人も認めることは今までの生き方と違った方向に精神を向けることでした。彼は最後に気がついたのかもしれません。生き直したかったのかもしれません。
面会した姉の愛情にふれたからかもしれませんそして犯した罪を再び思い知らされたのです。
遅くても生き直したかったのかもしれません。

自由な社会人という居所を持たないできた、拠り所のない囚人474号は、自分たちの運命がすべて自己に還元されるものではなく、持って生まれたもの環境などを基礎に作られるものであることに気づいたのかもしれません。

悪の芽を持って生まれ殺人を糧に生きてきた死刑囚は、いくらひどい環境で育っても犯した罪は許されることはないということ。社会的に認知されない人生であっても罪はもう取り返しがつかないということを知ったのかもしれません。これは不条理ではなく生まれはどうであっても人々は罪の償いを求めるのです。

この作者は特殊な悪の芽を摘み、人を裁くのは人であると結びます。どんな環境であっても生きるというのは人と人とのつながりかたや生き方で、違った向きを持つ者同士であってもお互いに影響しあい人が出来上がっていくことを書いています。
どちらがどう作用してどう影響しあっていくか、時として人のありかたは人の数ほど違っています、それでも社会の中に入れば、制度や法律や、信じる宗教など基盤はそれぞれ違った感じ方があって、お互いに受け入れて生きていくことの難しい悩ましいもののように書きます。

ストーリーを受け入れやすくするエピソードに、一般人だった刑務官の心の奥にもある密かな善と悪の心や、死刑囚の生き方を織り交ぜ、最後に何をもってしても贖わなくてはならない罪を死刑執行に持って行きます。
様々に読み方があり心に応える余韻を残す作品でした。
 
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「ひと」小野寺史宜 祥伝社

2022-01-10 | 読書

 

2022年。ベストセラーで幕開け。20歳で両親を亡くした柏木聖輔、母が勧めてくれた東京の大学を中退して職探しを始める。彼はめげない、輝く向日性は周りを暖かく明るく照らす。
 
料理人の父は東京で修業して、母の郷里鳥取に戻って店を始めた。店はうまくいってなかった。運転する車が猫をよけて電柱にぶつかって父は亡くなってしまった。下りた保険金は店の借金で消えた。母は大学の食堂で働き始めていた。郷里からの突然の訃報に驚いて帰省したが母の死に目には間に合わなかった。鳥取大の木のベンチで項垂れて泣いた。
聖輔は母の勧めで東京の大学に進んでいた。軽音でベースを弾いていたがもう続けていけなくなった、退学と同時にやめた。

下宿に近い砂町銀座を歩いていた。空腹だった。惣菜店の匂いに誘われるがポケットには55円しかなかった。
一個だけ残っていたコロッケが見えた、50円、税込なら54円お釣りが1円か。買おうとして近づいたところ、後ろのおばあさんの勢いに負けで譲ってしまった。
20時間何も食べてなかった。それでも自転車にぶつかりそうだった女性に道を譲り、コロッケも譲り、空腹を抱えて店の前に立っていた。

目の端に入った「アルバイト募集」の貼り紙。彼は即決心した、惣菜店「おかずの田野倉」で働きたい。
店主は密かに見ていた、学校をやめた「いろいろの事情」も深堀しない人だった。「一応履歴書持っておいで、ホイおまけだ、揚げたてハムカツ」
好みだ、厚すぎず、薄すぎず、で熱すぎる、うますぎる。道の陰で頬ばった。久しぶりに人と喋った。これではいけない聖輔は前を見ることにした。

彼はいい。採用だ。
同僚の映樹は気がいいし要領もいい。店主の督次さんも奥さんの詩子さんともうまくやっていけそうだ。
彼は両親譲りの器用さでうまくジャガイモの皮をむく。手作りのお惣菜店。調理を任せられるにも順がある。
皮むきを任され、揚げ物を任され、店先の挨拶も板についてきた。近所の注文に出前もする。

と道を譲った女性がやってきたアレ?見たことがある。彼女は鳥取の同級生でびっくり。
彼女は高校の学園祭でベースを弾いた聖輔の応援団だった、あの時友人と模擬店を抜け出して、席から立ち上がり振り付きで拍手をしてくれた、あの人だ。名前は青葉さんだった。
看護師を目指して健康福祉学部だそうだ、お母さんは看護師。離婚し再婚しても何とか生活できた職業だから、それを目指している、求人も多いから。

彼女には慶応の彼氏がいた。東大早稲田慶応にはついスゴイと言ってしまう。
慶応の彼がきた。どうも目線が違う、しかし彼はそう育ってきたらしい。
彼女は郷里の知り合いだろう、と念を押された、そんな人柄は微妙。
そう郷里の知り合いだからか青葉さんは一人で来て、連絡先を聞かれた。それから気軽に東京を二人で歩く、小さい遊園地や銀座など。気取らず楽しく懐かしい。彼氏は育ちの差というかどことなく感覚がずれて、などと言いながら聖輔と一緒にいると気楽そうだ。

店の休みに両親が働いていた店を訪ねてみる。まだ当時の知り合いがいた、板前は恰好がいい向いているような気がする。別に店を構えた知り合いがお父さんはいい腕だったと言ってくれた。

昼間は空いている下宿で休ませてというバンド仲間が、熱が出たので督次さんに帰るように言われて帰ってみると彼女と寝ていたり。ゴメンもう二度と使わないって。でもバイト先に近いし時々休ませてといったり。
店の映樹さんは彼女の妹の方に気が移って遂に妊娠騒ぎで足が地に着かなかったリ、姉の方はそんなことは露知らず映樹の遅刻の言い訳をするほど気の優しいいいひとだったり。
妹の妊娠は間もなく解決したが、暫くして姉が妊娠、結婚することになった映樹さんはコロッと変わって真面目に喜んでいたり。

母が残してくれたわずかな金を目当てに叔父が、貸した金を返せと言って来て、督次さんは追い払ってけりをつけてくれた。シミジミ独りだと思う。
督次さん夫婦には子供がない、店を継いでほしいと話が出た時将来を決めた。店は映樹さん夫婦が継ぐのがいい。聖輔は調理師の学校に行き父と同じ道を歩こう。

青葉さんと一緒にいるときは楽しくて気が楽で、彼女は明るく優しい。いつまでも二人連れがいい。今度言ってみようか。


彼は賢く控えめで余計なことは話さない。見習いたいほど。
愛用のベースを巡る話も胸が熱くなる、暖かいいい話です。

 

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2022年1月9日 レコーダーの修理

2022-01-09 | 日日是好日

レコーダーが、時々スタートボタンが作動しずらいと思っていたら、error表示が出て動かなくなった。昨年末のこと。

まだ使い始めて4年、録画したものをDVDに落としたりしてもいつも動いていた。

永年補償期間中で、直せますという返事だった。録画済みの映像はなくなるかもしれないというので承諾書を書いた。

今日持って行くとすぐ預かってくれたが一か月はかかるそうで、それまでは映画が満タン入っているもう一台をつないだ。

でも見る時間がなさそうで、時間があればNetflixで。AmazonPrimeでもいいし。時間が余れば。

 

昨年見た「秘密の森」は面白かった。

 

 

 

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2022年の初詣に、遅めに信貴山へ

2022-01-08 | 日日是好日

三が日は交通規制されているというので、三連休の初日に済まそうと朝から出発した。

暖かいお天気で、山の上もぽかぽかの上天気。いつも吐く息も白いくらい冷えるのが普通なので持って行った長いキルティングのコートは車に置きっぱなし。

さすがに混んでいた、今年は寅年というので賑やかだった。子供の頃から毎年、転勤先から帰省しなかった年以外は毎年元旦に家族で詣でてきた。

実家から山沿いに歩いて、両親も弟も元気いっぱいだった、しっかり食べたお雑煮もよくこなれて気持ちがよかった。

 

ここに住んでからはもっぱら車、信貴生駒スカイラインで走っていく。

雪の日ちょっと危なかったり、エンジンから変な匂いがして驚いて車を路肩に寄せて冷やしたり(それでも行ったけれど)

混んでいて出直そうかと言いながら我慢して進んで行ったり、いろいろあった。

今年はすいすい進み、帰りに両親のお墓参りをして新年のあいさつまでして帰ったのはちょうどお昼だった。

 

最後はいつものコースで、近くの氏神さんに挨拶をして「おみくじ」を引いた。

凶だ吉だと騒ぎながら、読んだ後は結んで預けて帰るのだが、今年は根付がついていて200円、いつも100円だったから100円の根付だね、などと言いながら読んでみて、私のはあまり面白くて、持って帰ってきた。

いつもとずいぶん違う、難しい暦言葉はやめたのかな。

みんな違うことが書いてあるということはこれも運かな。凶ならどう書いてあるのかというと、そりゃnotだねという。

じゃ吉が出た私の健康は「心身ともに充実期にある」のところを、凶だったら「衰弱期にある」とか「回復せず、もう駄目でしょう」なの?

新年から縁起でもない「ことしは健康に十分気を付けましょう」なんて優しく書いてあると思うよ。そうかなぁ。

勝負などというのもある。勝負とはいかにもまっすぐな御指南で「好機到来 進め」だと。宝くじを一枚買うかな(^▽^)

これが凶なら「闘わず逃げましょう、特にギャンブルには手を出さないように」だろうか。

帰路、話の種になった。

 

慌てて出たのでカメラもスマホも忘れた。やっぱり今年もこれが始まりかな。

お御籤は記念にもって帰って写してみた。

 

 

新たな情報をどんどん脳に送り込んで、関わるのかナルホド

旅は近場で、はいいかも。

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1月7日(金)今日も快晴 

2022-01-07 | 日日是好日

今日も帽子をかぶり、マスクをして厚いコートで歩いた。年賀の挨拶状をもってポストのある道を歩いて行った。

今日も南斜面を下る。つくしの出る畦にホトケノザが群がって咲いていた。帰り道で蝋梅も見つけた。

晴れてきました

野の花は元気に冬を越しています

つぼみが膨らんできました。春の始まりです。

シクラメンの「オリガミ」が可愛く咲き続けています。

ちょっと派手な取り合わせも元気がでます。

 

 

昔のノートを整理して見つかったのでここに転載してみたけれど、ちょっと (‥;)。

 

神話

神話はどこにでも隠れている

柔らかい合歓の花の陰に

白く冷たいビルの奥にも

幼い子供の柔らかい腕のふくらみにも

深い神話が根を下ろしている

 

日々のものの中を流れ続けるもの

冷たい溜息

暖かい思い出

思い出す遠い日々をそれだと名付けてもいい

シーシュポスのそれを

 

思い出さない遠いあの日から

話しても話しても話し足りなかったあの日の

訊いても聞いてもまだたりないもどかしさも

一つ一つ積み上げていると

今また新しい神話が生まれてくる

 

2022.01.07 改稿

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2022年(令和4年)初散歩

2022-01-06 | 日日是好日

また今日から散歩(ウォーキングと言いたいけどブラブラだから散歩;;)朝新聞を取りに行ったら時々なんか落ちてきた。

急いでいたので雪かな?と思って忘れていた。朝食後、昨夜決心した、一日家にいないで外にも出よう。元気なら外に出てまた歩くのだ。

 

新年早々、病院の検診を受けた。過去様々に病気の前科がある。昨年、かかり付けの先生が「そろそろ検査に行きますか?」と予約日がなんと仕事始めの4日が開いていたそうで「いいですか」私はいい患者なので「ハイ行きます」そこで決まり。

病院に行くと内科の先生は元気はつらつ。新年早々なのにいいかなぁと思っていたら、休日もない仕事(ああこれが頼れる医療従事者の姿か)に私のお正月気分も飛んで行った。結果は一応パス。でも検査後看護師さんの案内で病室で休んでいた、4人部屋だった。皆さん検診の方たちかと思ったら、密かな会話から重症の寝たっきりの人たちだとわかった。

痛い人、動けない人ばかりで、静かな部屋だと思ったらじっと息を凝らすようにベッドに寝ている高齢者たちだった。スマホの話が聞こえてきた。

私だけすぐに帰るというのは身が縮む思いだった。内心居場所がない気持ちで許可が出るまでそこにいた。

 

冬になって買い物も車でさっさと済ませてきた。スーパーはいつも空いていた。時々外回りの落ち葉を掃いたり庭に花を植えたりするくらいであまり陽にも当たらず、暮れに向かってちょっとばかり断捨離をし、気になるあちこち片付けてそれでも忙しく一日が過ぎた。一応健康で、元気で。

 

これではイカン。

病院には人があふれ、病室では病気を治すのにベッドのうえに寝ている人がいる。

久しぶりに混雑に出会った。

今年は天候が不順で山の道は危険で規制されているらしい、初詣を一応次の週にした。だからあまり人を見なかった。

コロナは下火になっても変異株というのが出てきた。まだ近くでは影響がないようだけれど。混雑を写したニュースでは言っていた。

近くの病院から今度は駅前の大学病院に行った、昨年喉が腫れて甲状腺を調べてもらった。「来年結果を聞きに来てください予約は5日。いいですか」私はいい患者なので掛け持ちでそちらにも行った。

診察室の前は一人おきに座っているせいか椅子がない、補助いすもいっぱい。

ここでも人は混んでいる。

「異常はないですが、腫れたというのですから、もう一度CTで調べましょう、半年後でいいですから」というのでまた7月の予約。

 

年が明けたら来てくださいと言われた二件、それもかたずけないといけない。役所の手続きは面倒だ。などと思いながら。

家に帰ると誰もいない、近所は人影もない車も走ってない。ご近所さんもゴミ出してチラと挨拶しただけで静か。

そこで、こんな静かなだけの暮らしは体に悪い。混み混みもストレスだが、雑用だけはいくらでもありシッカリ溜まって気持ちが内に籠る。そこで外に出よう朝くらいは山や空を見て発散させよう、かならず明日からと思った。

外に出るとこれが細雪か、ちらちらと雪が舞っている。なかなかいい風景。いちおう写しながら歩いて3117歩。午後から図書館と食料の補給。あと2000歩くらいかな。少ないなぁ。

雪が旨く映らなかったけど。白い点々。

ここを車で降りると同乗者が、あっちのゆるい道がいいな。

いやいやここが好き( ´艸`)

南天って綺麗ですね

石垣にアリッサム

フヨウの実に雪が落ちで溶けてわーいわーいかな。

ソテツがたくさん植えてあって、これはつぼみ?雄株かも。

春に見てみよう。

寒い頃に清楚ねぇ。

内のはこれ。塀の端で咲いている、手前はパンジーを植えたので

近寄れないけど、まだまだつぼみがいっぱいだ(o^―^o)ニコ

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謹賀新年

2022-01-01 | 日日是好日

 

 

 

皆様にとって健やかなよい一年でありますことを。

今年もよろしくお願いいたします。

2022年元旦

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