Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

シネマしりとり「薀蓄篇」(462)

2023-06-14 00:10:00 | コラム
ぷれぜん「と」→とにーもんたな

ひとは、、、訂正。
男はというべきかな、男は「ときに」破滅型の主人公に憧れる。

もちろん、自分には関わりのない「物語」という「安全圏」から触れることが大前提ではあるが。

とはいえ、自分とも無関係とはいえず。
もし、主人公と同じ立場にあったとしたら・・・?と考える。

もっと利口に振る舞う?
それが理想ではあるけれど、自分もバカだからきっと、主人公と同じ最期を辿るにちがいない、、、。

たぶんそんな思いが「少なからず」あって、だから共鳴するんじゃないのかな。
少なくとも、自分はそう。

トニー・モンタナは成り上がり、そうして、(あっという間に)激しく散っていった。
少し利口になったカリート・ブリガンテは、それでもやっぱり(最後の最後で)失脚する。

ブライアン・デ・パルマ×アル・パチーノによる『スカーフェイス』(83)、


その姉妹編『カリートの道』(93)が好きな映画ファンの男子は多く、

とくに前者の支持が高いのは、たぶん「その熱さ」ゆえでしょう。


『暗黒街の顔役』(32)のリメイクではあるし物語も同じだが、受ける印象はまったくちがう。

過剰に過ぎるエネルギーを溜め込んだオリバー・ストーンの脚本を、当時ドラッグをキメていたにちがいない(^^;)デ・パルマが調理、それに乗せられたパチーノの演技は眼光が殺人者のソレであるし、
恋人を演じたミシェル・ファイファーはまだ洗練されておらず野暮ったさが残るものの、それがかえって作品の泥臭さ?に貢献。


すべての要素がプラスへと働き、鑑賞中は体温が2~3度上昇することまちがいなし。


キューバからは反カストロ主義者として追放され、
その荒っぽさゆえ米国からは永住権を認められなかった男トニーが、
野心と度胸を用い、コカイン密売で頭角を現し、世界を掴み(=The World is Yours…世界はあなたのもの)、


しかし一瞬にして散っていくさまを描く。


当然といえば当然の結末、しかし、ちょっとした清々しさもあったりして、フィクションではあるものの、そこにヒトのおかしみを見て取る。だから魅かれてしまうのでしょうね。


ちなみにこの映画は、「台詞にfuckが多く含まれる映画」の多さでトップ20入りを果たしていて、
その数207、
同じ世界を描いたスコセッシの『グッドフェローズ』(90)は300、
さらにいえばベストワンは「やはり」スコセッシによる『ウルフ・オブ・ウォールストリート』(2013)で、なんと569なんだそうです(^^;)





次回のしりとりは・・・
とにーもんた「な」→「な」つめそうせき。

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明日のコラムは・・・

『天才見てると気持ちがよい^^』
コメント
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