Cape Fear、in JAPAN

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令和版・海外俳優列伝(115)ジェレミー・アイアンズ

2024-01-17 02:20:35 | コラム
48年9月19日生まれ・75歳。
イギリス出身。

血が通っていないような。
いや血は流れているのだろうけれど、おそらく超のつく低体温であるとか。

どちらにせよ、褒めていないようでいて、いやいや俳優としては最高!っていう。

「冷静に狂っている」ように見えるアイアンズさんの演技は、熱演とは対極にありますが、じつは、ほんとうの狂人ってそういうものなのかもしれないな、、、と。


※エグかった。すべてが「静かに」狂っている!



<経歴>

史上14番目のトニー賞(演劇)・アカデミー賞・エミー賞(テレビ)の三冠受賞者。

人権問題に深い興味を抱きつづけていて、袴田巌(=袴田事件)の支援者としても知られる。


オールド・ヴィック・シアターで演技を学んだのち、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーに所属し演技活動をスタート。

映画俳優デビュー作は、80年の『ニジンスキー』。

メリル・ストリープと共演した『フランス軍中尉の女』(81)で注目を受け、『スワンの恋』(84)を経た86年の大作『ミッション』で堂々の主演を果たす。


88年―奇人変人クローネンバーグによる「どうかしている」物語『戦慄の絆』で一卵性双生児の産婦人科医「双方」を怪演し、この年の多くの演技賞をものにする。

クラウス・フォン・ビューロー事件(=植物状態に陥った富豪に対し、その夫が殺害未遂の容疑者にあげられる)を映画化した『運命の逆転』(90)で、オスカー主演賞受賞。
このキャラクターもやっぱり、容疑がかけられているのに「平常心に見える」男でした。

『KAFKA/迷宮の悪夢』(91)、
ジュリエット・ビノシュと共演しラブシーンが話題となったルイ・マルの『ダメージ』(92)、
再びクローネンバーグと組み、ジョン・ローンと共演し倒錯的っぽい愛憎劇を繰り広げる『エム・バタフライ』(93)、
『愛と精霊の家』(93)、
「あの」ハンス・グルーパーの兄を演じた『ダイ・ハード3』(95)、


ベルトリッチ以下、関係者全員がリヴ・タイラーに「魅せられて」いたかのような珍作『魅せられて』(96)、

あきらかにキューブリック版より質が高い、しかし「あまりにも」「あからさま」であったからか、なかなか評価しづらかった『ロリータ』(97)、

※この女の子がすげーよかった!


『仮面の男』(98)、
『永遠のマリア・カラス』(2002)、『ヴェニスの商人』(2004)、『キングダム・オブ・ヘブン』(2005)、『インランド・エンパイア』(2006)、『リスボンに誘われて』(2013)と、打率4割を超えるさすがのキャリアを築く。

意外だったのが、『バットマン VS スーパーマン ジャスティスの誕生』(2016)でバットマンの執事アルフレッドを演じてから、『ジャスティス・リーグ』(2017)と『ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット』(2021)に連続出演を果たしているところ。

スーパーヒーローの映画とかって、最も距離の離れたひとだと思っていたので。

近作に、グッチ創業者の五男を好演した『ハウス・オブ・グッチ』(2021)、


そして、『ザ・フラッシュ』(2023)。


ウィレム・デフォー同様、硬軟自在・正常も異常もソツなく?こなす俳優として、これからも重宝されることでしょう^^

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明日のコラムは・・・

『令和版・海外俳優列伝(116)ジェレミー・レナー』
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