僕らはみんな生きている♪

生きているから顔がある。花や葉っぱ、酒の肴と独り呑み、ぼっち飯料理、なんちゃって小説みたいなもの…

心配な男…⑨ 誰かが殺(や)ってる

2009年09月13日 | ケータイ小説「パトスと…」
「牛ったら、昔動物園で乳搾りやったことあるけどさ、そうとうでかいぜ」
「そうとうでかいよな、腸とかチョー長そうだし」

「焼き肉屋で切ってないタンの丸ごとって見たけど、スゲーでかかったし」
「そうそう、それ牛の口ん中から切り取るわけだ」


「腸の中にウンコとかないのかなぁ」
「当然あるだろ」

「そうだよな、腸だもんな」


「アレってさ、タン取った後、ケツの穴塞いでさ、いっぺんにズルッて取っちゃうらしいよ」
「へぇ?」

「みんな繋がってるんだって」

「考えて見りゃそうだな、口から食いモン食って肛門から出すんだから、繋がってるよ」


「んじゃさオレ達食いモン消化するものを食っちゃってるって訳だな」
「人間ってすごいね」

「すごいのはさ、誰がどうやって捌いたか全然知らないのに毎日みんな平気な顔して食ってるってところだな」
「殺すって聞くとみんな残酷だとかかわいそうとか言うんだけどな、誰かがやってるわけだ」

「見たくないところは誰かにやって貰って、自分はうまいうまいって食ってるって訳か」
「ってことだ」



「ちょっと面白くなった、牛殺して肉にするところ見てみてぇ」













コメント
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