スピンオフ銭明日編集長

モットーは"年を重ねる毎に幸せになる"銭明日編集長の日記

今 更

2022年02月09日 | Weblog
 親しくさせて頂いていた、元魚屋を生業にしていたおばちゃんに聞いたことがある。「おばちゃんは息子さん3人も医者にしたが、子供の頃どんな育て方をしたの?」と、その返答は「特別な育て方をした積もりはないが、本を読むことだけはさせた」と、語っていた。

読書が人格を形成する訳でもないだろうが、幼い頃の自分は"門前の小僧・・・"とは行かず本を読むのが好きではなかった。

 然し漫画だけは長いこと愛読した、幼い頃実現しない夢を追っかける源にもなっていた。

 昭和25年〜昭和35年代は「日本の漫画文化が作られた伝説の時代」と言われているとか、丁度自分らが5歳から15歳だったから小中学の頃に当たる。
 月刊発売日を首を長くして待ち望み、買った漫画は交換して読み回し、カバンの中は漫画でぎっしり、本屋では店主の目を盗み立ち読みし、仲間達との共通話題で大いに盛り上がったものだった。

 先月"ドカベン"や"アブさん"の作者水島新司さんが亡くなった。野球漫画の第一人者であって、コミック誌等に長く連載し、愛読した。

 自分は漫画に育てられたようなものだが、若し愛読したものが、漫画ではなくサクセスストーリーの様な小説であったなら、志も生き方も変わったのだろうか?

 今更ながら、そんな思いにさせられたボンビトである。
            =おわり=


最新の画像もっと見る

コメントを投稿