後座の床は太郎冠者(有楽椿)と雪柳を
竹の花入に活けました。
古木の梅が描かれた二双の屏風を広げ、梅観のしつらえです。
水指は砥部焼(愛媛県松山市)の手付き白磁。
静寂の中、濃茶をひたすら心をこめて練りました。
稽古ではとても使いやすかった茶杓が茶入れにすっと置けません。
緊張していたのでしょうね・・・。
濃茶は伊藤園の「万暦の昔」です。
「まろやかでおいしかった」と言われ、安堵しました。
茶碗は長次郎「喝喰」写しの黒楽と渡辺陶生作の赤楽茶碗。
茶入は二十数年前に始めて購入した古瀬戸の肩衝「初心」です。
茶杓は銘「颯々」、特別に仙台から「お道具参加」してくださった
インターネットのお仲間、Mさまの作です。
Mさまは三回の危篤をくぐり抜けた大病のあとに、
ウツになり、5年間そして今も闘っています。
治療のために自らいろいろな再生作業にとりくみ、
その中で茶杓、干菓子盆などが次々と製作されていきました。
「颯々」は、四国の遍路みちで聴いた自然のサウンド、
風、波、雨の音、そして歩くたびに響く金剛杖の鈴の音・・・
そんな音を思い出しながら、茶杓「颯々」のことをお話しました。
一瞬、今も遍路みちを歩き続けている自分の姿が
鈴の音とともに頭の中をよぎって行きました。
(2へ) (4へ)
吾が庭に一つ咲きたる太郎冠者
長屋門茶事待ちわびたごと
障子越し子供らの声聞きながら
茶杓持つ手にぬくもりのあり
竹の花入に活けました。
古木の梅が描かれた二双の屏風を広げ、梅観のしつらえです。
水指は砥部焼(愛媛県松山市)の手付き白磁。
静寂の中、濃茶をひたすら心をこめて練りました。
稽古ではとても使いやすかった茶杓が茶入れにすっと置けません。
緊張していたのでしょうね・・・。
濃茶は伊藤園の「万暦の昔」です。
「まろやかでおいしかった」と言われ、安堵しました。
茶碗は長次郎「喝喰」写しの黒楽と渡辺陶生作の赤楽茶碗。
茶入は二十数年前に始めて購入した古瀬戸の肩衝「初心」です。
茶杓は銘「颯々」、特別に仙台から「お道具参加」してくださった
インターネットのお仲間、Mさまの作です。
Mさまは三回の危篤をくぐり抜けた大病のあとに、
ウツになり、5年間そして今も闘っています。
治療のために自らいろいろな再生作業にとりくみ、
その中で茶杓、干菓子盆などが次々と製作されていきました。
「颯々」は、四国の遍路みちで聴いた自然のサウンド、
風、波、雨の音、そして歩くたびに響く金剛杖の鈴の音・・・
そんな音を思い出しながら、茶杓「颯々」のことをお話しました。
一瞬、今も遍路みちを歩き続けている自分の姿が
鈴の音とともに頭の中をよぎって行きました。
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吾が庭に一つ咲きたる太郎冠者
長屋門茶事待ちわびたごと
障子越し子供らの声聞きながら
茶杓持つ手にぬくもりのあり