暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

コロナウイルスとお茶の葛藤

2020年07月26日 | 暁庵の裏千家茶道教室

  草が高く生い茂った散歩道

 (毎日雨が続き、洗濯ものを出したり入れたり・・・あぁ~早く青空が見たい!)

 

播磨在住の茶友Kさんから電話がありました。

「茶会をいつから再開したらよいか、再開するとしたらどのようなことに注意したらよいか、

 暁庵さんが稽古や茶事をするときのコロナウイルスへの対応や考え方を伺いたい・・・」と。

いつも心ときめく素敵な茶会をしてくださるKさん、

親しく心を割ってお話できる茶友なので、私も改めて考えてみました。

丁度、7月24日の「文月の朝茶事」や東京教室のお稽古があり、まさにコロナウイルスとお茶との葛藤の最中でした。

Kさんといろいろ意見を交わしながら、自分の考えや対応の仕方を確認できたような気がしています(電話をアリガトウ!)。

 

 (お一人で葉蓋&洗い茶巾の稽古中・・・マスク使用です)

 

稽古を再開したのは6月、緊急事態宣言が解除になってからでした。

社中の方それぞれご事情があると思い、希望者ということにしています。

それでも敵・コロナウイルスの正体は目に見えないので、恐る恐る手探りで始めました。

主に次のような対策をしています。

玄関で手をアルコール消毒していただく、控室の洋間にもアルコール消毒液と次亜塩素酸消毒液が置いてあり、適宜使用していただく。

マスクを使用していただく。

三密(密集、密閉、密接)を避けて、お稽古は同時に2人(多くても3人まで)とし、広間八畳の換気を気を付けました。

具体的には、暑くなければ二方の窓と茶道口を開け放す。暑い時は窓を開け、同時に冷房もかけるなど・・・温度と換気に気を配りました。これがけっこう大変です。熱中症や温度などの暑さ対策が大変なこともあり、8月は夏休みとしました。

濃茶や薄茶は各服点、茶碗も茶巾もそのたびに変えてもらいます。使った茶巾は洗わず専用茶巾入れのタッパーへ。

茶碗は別の物を使用、使った茶碗は洗ってもらいますが、後で洗剤&湯で洗い直します。茶巾は次亜塩素酸で殺菌してから石鹸で洗い、乾いてからアイロン掛けします。

お菓子もケースに入ったまま縁高に入れ、干菓子は包んであるものがベストです。

 

  (マスクをして茶箱・卯の花点ての稽古中です)

 

でも、一番大切なことは、お茶の稽古や茶事は社中だけの少人数に限っていることだと思います。

社中といっても小さな茶道教室なので、できることかもしれませんが・・・。

そして、私自身も社中の方にコロナウイルスを媒介したくないので、緊急事態宣言が出た時の自粛状態を今も緊張感を持って保つように心がけています。

4月以来、バスにも電車にも乗っていませんし、車で近くのスーパーへ週2回の買い出し以外は、外出は散歩だけの生活です。(東京教室のお稽古は当分お休みをお願いしました)

慣れてしまうと特に不自由もなく、自主稽古したり、雑多な本を読んだり、お茶事に備えて掃除や庭仕事に精出したり、懐石料理を試作したり、結構忙しく過ごしています。

お茶のお付き合いを当分の間(いつまで・・・と見当がつきませんが)社中の方だけにしているのも、お互いの信頼関係に基づいているからです。

万が一、コロナウイルス感染症に罹ったとしても感染経路は追えそうですし、社中からの感染でしたらそれなりの覚悟はできています。

 

 

・・・・そんなことで、7月24日に社中の方をお招きして「文月の朝茶事」をしました。 

まだ終わったばかりでして、余韻に浸ったり、クールダウンしたり・・・もう少し時間が必要ですが、コロナウイルス禍の朝茶事のことを書き留めておきたいと思っています。  

無事に朝茶事が出来たことに今はただ感謝です! 

 

 

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