暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

「転勤族 水無月の茶事」を終えて・・・(1)名水点

2021年07月10日 | 社中の茶事(2018年~)

      待合に掛けられた「滝 直下三千丈」

     「御幣を付けた榊」を蹲の筧に・・・

     (朝、雨模様で心配だったので席入りまで傘をさしておきました

 

のち

令和3年6月27日(日)、暁庵にて「転勤族 水無月の茶事」(正午の茶事)が行われました。

ご亭主は社中のM氏です。

お客さまは5名様、お正客Nさま、次客Yさま、三客Iさま、四客Aさま、詰N氏がお出ましくださいました。

半東はKさん、懐石は小梶由香さん、暁庵は懐石と水屋のお手伝いです。

 

ご亭主M氏は転勤が多く、今まで愛知県、東京都、埼玉県寄居町、仙台市などを経て現在は川崎市が勤務地になっています。その間、転勤した先々で新たに先生を探しながら茶道を続けてこられたそうです。

そんなM氏が暁庵の茶道教室の門を叩いてくださったのは約2年前のことです。いつ転勤になるかわからないので入門して半年くらい経った頃から「お茶事をやってみては・・・」と勧めていました。

最初のお茶事の予定は令和2年5月6日の「初風炉の茶事」でしたが、4月7日に7都府県に緊急事態宣言(第1回)が発令され、あえなく中止になりました。

次は令和3年1月25日に「転勤族 睦月の茶事」を予定していましたが、1月8日に緊急事態宣言(第2回)が発令され、またも中止になってしまいました。

今回が3度目の挑戦でした。無事に茶事が出来ますようにお茶の神さまにお願いしていましたが、三度目の頑張りにお茶の神さまもしっかり応援してくださったようです。

その間、季節も移り変わり、今回は「転勤族 水無月の茶事」になりました。

今まで転勤先の各地で出会った水指、茶入、茶碗などの茶道具が散りばめられ、M氏のお茶の履歴、人や道具との縁が茶事進行に従って分かるように工夫されていて、素晴らしい!と思いました。

そして、水無月なので水か雨にちなむ趣向を・・・と考え、名水点で濃茶を差し上げることになりました。

M氏が選んだ名水は、転勤先の一つだった埼玉県寄居町に湧出する「日本水(やまとみず)」です。

  湧き出る「日本水(やまとみず)」

「日本水(やまとみず)」には次のような謂れがあることを暁庵も初めて知りました。

日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が東征の折、戦勝を祈願し御剣を岩壁に刺したところ、たちまち水が湧きだし、この伝説から「日本水」と呼ばれています。また、この冷たさに一杯しか飲めなかったとの伝説から「一杯水」の別名があるそうです。

日本水が流下し、他の川と合流し「風布川(ふっぷがわ)」となります。昭和60年に環境庁(現在の環境省)から「風布川」とともに名水百選に認定されました。干ばつ時の雨乞いのもらい水として、また、日本武尊の伝説にちなんで、縁結びや子授け、安産、不老長寿のご利益があるといわれています。

 

「仕事が忙しいのに名水を汲みに行く時間が取れるのかしら?」と心配していたら、メールが届きました。

「先生、昨夜になりましたが、無事水汲みをしました」

短いメールでしたが、後で調べたら川崎市から遠い山奥にある「日本水」の水飲場(埼玉県大里郡寄居町風布地内)への往復は深夜になったのでは・・・と推察され、ご亭主のおもてなしの琴線に触れたように思いました。

 

     「日本水」水飲場 (埼玉県大里郡寄居町風布地内)

 

  (雨が上がり、蹲を使って席入りできました・・・

 

今回の茶事では濃茶と薄茶で違う水指を使用したいとのことで、濃茶の水指は萩焼でした。

名水点に使われる注連縄飾りの釣瓶ではないので、名水点であることをお客さまへ知らせるサインを2つ用意しました。(名水点とそのサインはいろいろの仕方があって奥が深いことがわかりました。いつか調べて書いておきたいです)

1つは待合の色紙「滝 直下三千丈」(橋本紹尚和尚筆)です(滝の絵または滝の掛物がサインの一つです)。

もう1つは、蹲の筧に「御幣を付けた榊」を飾りました(「御幣を付けた榊」を何処かにかざっておくのもサインの一つです)。

さらに、お客さまがサインに気が付かないといけないので、「名水点にて濃茶一服・・・」と案内状に書いてもらいました。

「名水をご用意いただいたようですが、ご都合により名水を頂戴したく思います」とお正客Nさまからお声が掛かりました。

主茶碗に水指の名水を汲み、お正客に飲んでいただきました。次客様からの4名様には水屋から冷たい名水を数茶碗に入れて各服でお出ししました。

(水屋でご亭主と心を一つにしながら、お客さまが名水を味わい、心を込めて練られた濃茶を味わっている様子を想像していました・・・

 

       「転勤族 水無月の茶事」を終えて・・・(2)へ続く  (3)へ続く

 


「薔薇の茶会」・・・終章「すべて世は事もなし」

2021年07月07日 | 薔薇の茶会・・2021年5月

  (櫻井ファームでは薔薇の鉢植え、草花、サボテン、観葉植物を販売中です)

  (櫻井ファームの薔薇が咲いています・・・

     薔薇ノ木ニ  薔薇ノ花サク  ナニゴトノ不思議ナケレド・・・)

 

「薔薇の茶会」が成功だったのか、やってよかったのかどうか、よくわかりませんが、私は意を決してやると決めたことを途中で投げ出すのが大嫌いな性格でした。

それに広報活動や準備を進めていく中で、「薔薇の茶会」は暁庵が夢見ていた私的な小さな茶会から、いろいろな人の思いが詰まった別のものになっていました。

結果がどうであれ、コロナ対策をしっかりやって「薔薇の茶会」を開催したいと思いました。

コロナ禍で茶会をやることに疑問を感じたスタッフや席主もいらっしゃいましたが、最後は何かあったら私が責任をとるということで、開催の有無を私に委ねてくださいました。そして、開催遂行が決まると、気持を切り換え、全力を挙げて準備や稽古を頑張ってくださって、感謝しています。

初めからコロナウイルスとの戦いと共存が課題の茶会と思っていたので、中止の条件を2つ決めていました。

1つは開催地の神奈川県(横浜市)に緊急事態宣言が発令された場合はすぐに中止する。

もう一つはキャンセルが多くて茶会の成立が難しい場合は中止する。

2週間前に参加の意志をお尋ねしたところ、60人のお客さまから参加のご返事を頂き、開催に向けて背中を押して頂きました。

そして、最大の心配事は天気でした。野外のガゼボ(西洋風あずまや)は風通しも良く、コロナ禍の茶席として申し分のないものでしたが、雨にはかないません。

その頃は雨天続きで、予報も雨マークが出たり引っ込んだり、前日まで不安定でした。ひたすらお茶の神さまにお祈りしました。きっとお客さまもスタッフも天気予報ばかり見ていたのではないでしようか。

皆の祈りが通じ、当日風が強かったものの晴れ上り、お茶の神さまにもう感謝でした。

こうして当日まで中止の条件には至らず、5月29日(土)に「薔薇の茶会」が無事開催されたのです。

(・・・何やら書いていて東京オリンピックのことを考え、身につまされました。コロナ禍であってもオリンピックは予定通リ開催されるに違いないけれど、責任者たちは大変な思いをしていることだろう・・・と。)

「薔薇の茶会」のあと、お客さまからだけでなく、スタッフの皆様からもメールが届きました。最後になりましたが、ご一読いただければ幸いです。

 

 

  Aさんより

 濃茶席のお点前はとても緊張しました。手が震えて仕服の紐が結べなかったくらいです。

お点前は楽しかったです。あと、「やっとやっとお点前が人前でできた!」っていう気持ちでした。

暁庵先生のところに来るまで濃茶を練ったことがなく、うまく練れるか心配でしたが毎日一服練るように心がけ、なんとか濃茶をお出しすることができました。

茶友EKさんがおっしゃっていた通り、茶道を始めて10年も経つのに茶道のサの字も分かっておらず、お点前もあやふやで、ホントにダメダメでした。前の先生からはなんとなくしかお点前を教えてもらえず、わからないことがとても多くて、このままでは何も進歩しないという気持ちが強くなり、ずっとモヤモヤした気持ちを抱えていました。そんな時に暁庵先生をご紹介していただき、お教室に通うことになりました。

先生のところでお稽古させていただいて1年半が経ちました。自分で言うのもなんですが、すごく成長できたのではないかと思っています。今まで茶道をしていた10年はなんだったのか?と思うくらいお茶への思いや知識が増した、とても濃い1年半だったと思います。

先生には茶道の知識はもちろん、茶道への志をたくさん学ばせて頂いており、大変嬉しく思っています。

EKさんには以前のダメダメなお点前から変わった私を見てもらいたい、練習の成果を見せたい、ご紹介していただいた縁を茶道で返したいと思っていましたので、今回お点前をさせていただきとても嬉しかったです。

茶友T氏にも似たようなことを言われました。EKさん同様、10年も茶道を習っているのにうまくお点前ができないことやお茶会、お茶事の経験がないことなどを色々相談していました。

「濃茶、ちゃんと練れて美味しかった」と、言ってもらえました。

お二人とも友人なのですが、父のような母のような(笑)気持ちで応援してくださっているのは本当にありがたいです。そんなお二人にお点前でお返しできたどうかはわかりませんが、喜んでもらえて本当に良かったと思います。これからも茶道でお返しできるよう、お稽古を頑張りたいと思います。

コロナ禍にも関わらず、このようなお茶会を開いていただき、ありがとうございました。

緊急事態宣言で思うようにお稽古ができなかったり、コロナ対策担当として感染対策も考えないといけないなど、色々大変なことも多かったのですが、お点前をさせて頂けるというのはとても幸せなことなのだと思いました。

これからのお稽古も楽しみにしております。宜しくお願い致します。

 

 

   

・・・こうして、暁庵だけでなく、たくさんの人々の様々な思いを込めた「薔薇の茶会」が終了しました。

「薔薇の茶会」に関わったすべての方たちに厚く感謝いたします。 

ありがとうございました。

 

「それにしても疲れたわ! 当分は静かに平和に暮らしたい・・・」(大好きな自宅のベランダで独り言)

「神は 天にあり  すべて世は 事もなし」

 

 

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「薔薇の茶会」・・・3席の会記

2021年07月04日 | 薔薇の茶会・・2021年5月

 

「薔薇の茶会」の「濃茶席」、「赤毛のアン」薄茶席、「再会の薔薇」薄茶席の会記を記します。会記は慣れていないので間違いがあったらごめんください。

 

「薔薇の茶会」

令和3年5月29日(土)に櫻井ファーム(横浜市旭区下川井町)で開催しました。

 

「濃茶席」の会記    席主 裏千家流 中野宗等

軸   「真楽」       松尾流十代不染斎

     (真の楽しみであり、皆が楽しむという意味がある)

花入   古伊賀 角花活け

香合   七宝繋ぎ花紋丸香合

釜    筒姥口糸目釜     橋本辰敏

風炉   唐銅 獅子耳 平丸風炉    藤井宗喜

釜    筒姥口糸目釜 橋本辰敏

棚    淡々斎好み 丸卓  淡々斎在判 十一代宗哲

水指   逆瓢型古高取 (江戸中期小石原鼓窯で焼かれたものと思われる)

茶入   古瀬戸黄筋肩衡  四代藤三郎  

 仕服・・・安楽庵金襴

薄器   黒乾漆帯山水 雪吹   奥野美峰          

茶杓   銘「不老門」    円能斎

茶碗1  黒楽  表千家十一代碌々斎箱 銘「清友」 十二代弘入

茶碗2  赤楽  光悦乙御前写し   香野壮明

茶碗3  飴釉  認得斎箱 銘「松山」 六代大樋長左衛門

茶碗①  黒楽数印 銘「多福」 碌々斎箱  十一代慶入

茶碗②  光悦写赤楽   杉本貞光

茶碗③  飴釉  大樋年郎(十代大樋長左衛門)

建水   古瀬戸 沓型

蓋置   八ッ橋  楽入

主菓子  青梅  銘「緑笑」(りょくしょう) 石井菓子舗

濃茶   金輪  丸久小山園 

 

(会記にはありませんが、風対策で各席で使った茶筅立(N氏作)が左隅に写っています)

     

       「濃茶席」の茶碗(右から茶碗1,茶碗3,茶碗2)

 

「赤毛のアン」薄茶席の会記    席主 裏千家流 植田雅恵 宇都宮宗曉

軸   短冊 「風従花裏過来薫」      

       (風は花裏(かり)より過ぎ来りて薫る)

花   薔薇  シダ

花入  三日月形水盤

釜       朝鮮風炉    釜  菊池正光 

水指      古伊万里写  即中斎箱 銘「絹の路」 デルフト

薄茶器     京棗  牡丹銀杏蒔絵

茶杓      銘「清流」          藤井誠堂

茶碗      赤楽 長次郎「木守」写し   佐々木昭楽

替       「ばらの絵」茶碗       田中正一 

        乾山写「すみれの絵」茶碗   鈴木一点

数茶碗     絵高麗梅鉢手写   

数茶碗     仁清写金襴青海波    陶楽(高台寺窯)

蓋置      教会  長崎三彩     

建水      赤膚焼  大石正人

干菓子     銘「プリンスエドワード島」(浮島) 石井菓子舗

薄茶      清浄の白    丸久小山園

 

       「赤毛のアン」薄茶席の茶碗

 

「再会の薔薇」薄茶席の会記     席主 小堀遠州流 小林宗穂

軸    短冊 「月雪花  つきゆきはな」   小堀宗通

釜 風炉   遠州好瓢切合せ

水指     小鳥蓋ガラス水指      今村知佐

薄茶器    銘「光の呼吸」 九谷白磁  森岡希世子

茶杓     銘「佳日」         佐々木宗弌

薄茶碗    京焼宇治橋図        初代澤村陶哉 伊東紅雲絵

 替     青磁人形手         初代諏訪蘇山

数茶碗    薔薇絵茶碗         えむびいく轆轤 宗穂絵

数茶碗    刷毛目阿漕焼        福森円二

蓋置     古銅蝸牛

建水     遠州好み塗曲げ

干菓子器   吉野塗・輪島塗銘々皿

干菓子    蝶・薔薇の蕾        東宮

薄茶     蓬莱山           松尾園

 

    遠州好瓢切合風炉と小鳥蓋ガラス水指(点前座横からの写真です)

      「再会の薔薇」薄茶席の茶碗、薄器、茶杓

(写真を撮る余裕がなく、お客さまから寄せられた写真を有難く掲載しています・・・

 

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「薔薇の茶会」のおたより・・・(3)

2021年07月02日 | 薔薇の茶会・・2021年5月

 

     (「秘密の花園」と名付けている薔薇園への入り口です)

5月29日(土)に開催された「薔薇の茶会」へ寄せられたおたより(1)(2)の続きです。 

EKさまより

 暁庵先生  少しお疲れが癒えた頃でありますように。

 あれほど楽しみにしていた薔薇のお茶会も終わってしまい、時は早くも6月になりました。5月29日も風薫るどころではない台風のような風でしたが、おかげで換気もよく(笑)、涼しく過ごすことができ、前日は雨だったのに足元もぬかるむこともなく、花々は美しく、緑は滴るようで、本当になにもかもがお茶会のために用意されたみたいでした。

 お客さまは皆さん、お茶会は久しぶりと興奮されていて、野外で風が強かったのでお喋りも気にせずできましたし、一番の心配のコロナや熱中症対策もばっちり。保健所が来ても感心してくださったことでしょう。先生はじめ社中の皆さまのご努力の賜物です。この時期に思い切って敢行してくださったことに心から感謝いたします。

 それにしてもあの風と暑さへの対策は見事でしたね。濃茶席も格調高いしつらえなのに、涼風が吹き抜け、まさに薫風が楼閣を通り抜ける風情でした。お点前さんや半東さんもよく頑張ってらして・・・・。特に茶友Aさんがお点前もお上手になって楽しんでおられたのを見てとても嬉しかったです。

 アンのお茶会のほうは趣向と借景がまた素晴らしくて、自分もプリンスエドワード島の自然のなかに置かれたような気分になりました。そして先生に点てていただけるなんてラッキー!と思ってしまって、風で喉が渇くのでたっぷりが嬉しかったです。

小堀遠州流のお席も若干車の音がうるさかったのは残念ですが、ご亭主の頑張りと楽しいお話で終わるのが惜しい時間を過ごせました。裏千家流とはまた気分が変わって面白かったです。

 先生が散歩の途中であの薔薇園を見つけられて、お茶会のアイデアが出たのはまさに天啓だったのでしょう。

コロナ禍のなかで茶会どころかお稽古もお休み状態の方も多い中、しばし悪疫の鬱を忘れて、気持ちの良い野外のお茶会でこんなに楽しく、茶道に触れることができ、お客様たちも大喜びでした。

ゲストとしてお連れしたKYさんも茶道や茶会の可能性の素晴らしさに感動しておられました。

 きっと主催者側としてはコロナの状況を見ながら頭を抱えたり、野外ゆえ、当日のお天気もあいまって、準備には大変なご苦労があったことと思います。それでも開催してくださったことに心から感謝し、次はどんな趣向やアイデアを見せていただけるのかと楽しみにしております。

社中の皆さま、薔薇園のスタッフの方達にもよろしくお伝えくださいませ。 EKより

 

 

Sさまより

暁庵先生

時は春

日は朝

朝は七時

片岡に露みちて

揚雲雀 名のりいで

かたつむり 枝にはひ

神 空にしろしめす

すべて世は 事もなし

 

ブラウニング 春の朝です。

昨日の薔薇の茶会はまさに理想郷にいるような素敵な時間でした。

赤毛のアンの最後も聖書の「すべて世は 事もなし」ですね。

平穏な日常とかけ離れている中で、この詩のような平和で満ち足りた世界を築くことの大変さを痛感しております。

薔薇の茶会のご招待、心から嬉しく存じます。

先生のお茶に対する愛情と信念を受け止めることができますでしょうか。

地に足をつけ先生を近い将来お招きできるべく精進してまいります。

ありがとうございました。

 

今日は凄い夕立でした。

季節がめぐるましく変化しています。

どうぞご自愛くださいませ。      Sより

 

 

Yさまより

こんにちは。メールでのご挨拶失礼致します。

一昨日は薔薇の茶会に参会させて頂き、誠にありがとうございました。

会場の薔薇園、少し早めに伺い、散策致しました。薔薇は少し盛りを過ぎていたようですが、他にも多種多様な花々が咲いて、鳳蝶や紋白蝶が飛び交う様子に、コロナ禍の巣籠もりから、別世界に来たようで、心の栄養が補給されました。

会場入り口付近で甘い薔薇の香りを感じた途端にお茶会の世界に引き込まれました。

再会の薔薇席では遠州お好み瓢の切合風炉釜が端正でとても美しく、席主様お手作りの薔薇の茶碗、そのお心入れに感激しました。

濃茶席は屋外の設にも関わらず、お心入れのお道具の数々。眼福で各服立のお濃茶を美味しく頂きました。

最後のお席となった赤毛のアン席。

結界にも見立てられる薔薇と羊歯が白いクロスに映えてとても美しく、赤毛のアンに拘ったお道具組みに、感服。赤毛のアンへの読書欲が湧きました。

程よい円形の設で、一座建立。和やかに皆様とお話ししながらのお席となり、とても楽しかったです。

お茶の設備の無い屋外。コロナへの対応。とてもご苦労されたと思います。でも、お茶会を実施してくださり、本当にありがとうございました。

お陰様で、約一年半振りのお茶会を堪能し素晴らしい時間を過ごさせて頂きました。

皆様に深く感謝しております。        Yより

 

 

「薔薇の茶会」終了後、たくさんのメールやお手紙が届き、私の疲れを癒してくださいました。茶会スタッフの方たちもいろいろなエネルギーを頂戴したことでしょう。

ありがとうございます!!

もっともっと紹介したいのですが、おたより編は一先ず終了し、次回は3席の会記を掲載します。

 

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