人気小説家の原田マハさんが執筆した単行本「サロメ」を読み終えました。
この単行本は、文藝春秋が2017年1月15日に上梓したものです。単行本の価格は1400円+消費税です。パラパラと断片的に読み進み、やっと読み終えました。
この本のタイトルは、英国で19世紀末に活躍した劇作家のオスカー・ワイルドの演劇作品の戯曲「サロメ」から採ったものです。
19世紀末に活躍した劇作家のオスカー・ワイルドは、19世末の退廃的・耽美的な作風の芸術家として、今でも人気が高いそうです。
この小説の主人公は、独学で絵を学んで、独創的な挿画(イラストレーション)をつくり出したオーブリー・ビアズリーです。
主人公のビアズリーは幼年期から病弱で結核を患っています。美術学校に通うことなく、好きな絵を描きつづくえ、10歳代後半で独特の作風を確立します。
もう一人の主人公は、ビアズリーの姉のメイベルです。メイベルと母親は、独特のモノクロ画の挿画で異才を放つ弟のビアズリーの才能を開花させるために、家計を何とか支えます。
その画家のビアズリーの才能は、オスカー・ワイルドが執筆した戯曲「サロメ」の挿画を担当したことから有名になったそうです。
原田マハさんは、ビアズリーの独創的な挿画によって、戯曲「サロメ」が成功した部分が大きいと描いています。
裏方の主人公である劇作家のオスカー・ワイルドは、“トリックスター”でした。彼は同性愛者であることを公言はしないものの、それらしい行動をして、この当時としてはあやうい立ち位置にいて、世の中の注目を集めていました。
そして「あらゆる芸術は不道徳なものである」とうそぶいていたと書いています。
この戯曲「サロメ」の中身は、新約聖書の聖マタイ伝の中からエピソードを採り、「娘を利用して予言者ヨハネの首をはねる母」というキリスト教では異端の中身になっているそうです。
こうした中身の戯曲だったために、当時は保守的な英国では演劇としては上演できず、当時は自由な気分が高かったフランスの首都パリ市でフランス語による戯曲「サロメ」が公開されます。
これを不満に思った劇作家のオスカー・ワイルドは英訳した戯曲「サロメ」の発行にあたって、独自の雰囲気を持つビアズリーの独創的な挿画を採用します。
以上が、あらすじですが、この英語版の戯曲「サロメ」では、姉のメイベルが主役の座を見事に射止めて、独自の“快楽”を反映した演劇を成功させます。
この単行本の話の半分は、姉のメイベルがいろいろな演劇の端役のオーディションに行って、脇役俳優の役どころの座を得られないエピソードなどが続きます。弟のビアズリーの生活を支える苦労をし続けます。
こうして、あらすじを考えると、この単行本「サロメ」はなかなか刺激的な物語です。
しかし、この単行本を読み終えるのに時間がかかったのは、ページをめくる時に、あまりわくわく感がしないからです。
オーブリー・ビアズリーの生き様について、とてもよく下調べしてあって、面白いあらすじですなのですが、独創的な画家のオーブリー・ビアズリーの歴史の研究成果のような小説になっている気がします。
この単行本は、文藝春秋が2017年1月15日に上梓したものです。単行本の価格は1400円+消費税です。パラパラと断片的に読み進み、やっと読み終えました。
この本のタイトルは、英国で19世紀末に活躍した劇作家のオスカー・ワイルドの演劇作品の戯曲「サロメ」から採ったものです。
19世紀末に活躍した劇作家のオスカー・ワイルドは、19世末の退廃的・耽美的な作風の芸術家として、今でも人気が高いそうです。
この小説の主人公は、独学で絵を学んで、独創的な挿画(イラストレーション)をつくり出したオーブリー・ビアズリーです。
主人公のビアズリーは幼年期から病弱で結核を患っています。美術学校に通うことなく、好きな絵を描きつづくえ、10歳代後半で独特の作風を確立します。
もう一人の主人公は、ビアズリーの姉のメイベルです。メイベルと母親は、独特のモノクロ画の挿画で異才を放つ弟のビアズリーの才能を開花させるために、家計を何とか支えます。
その画家のビアズリーの才能は、オスカー・ワイルドが執筆した戯曲「サロメ」の挿画を担当したことから有名になったそうです。
原田マハさんは、ビアズリーの独創的な挿画によって、戯曲「サロメ」が成功した部分が大きいと描いています。
裏方の主人公である劇作家のオスカー・ワイルドは、“トリックスター”でした。彼は同性愛者であることを公言はしないものの、それらしい行動をして、この当時としてはあやうい立ち位置にいて、世の中の注目を集めていました。
そして「あらゆる芸術は不道徳なものである」とうそぶいていたと書いています。
この戯曲「サロメ」の中身は、新約聖書の聖マタイ伝の中からエピソードを採り、「娘を利用して予言者ヨハネの首をはねる母」というキリスト教では異端の中身になっているそうです。
こうした中身の戯曲だったために、当時は保守的な英国では演劇としては上演できず、当時は自由な気分が高かったフランスの首都パリ市でフランス語による戯曲「サロメ」が公開されます。
これを不満に思った劇作家のオスカー・ワイルドは英訳した戯曲「サロメ」の発行にあたって、独自の雰囲気を持つビアズリーの独創的な挿画を採用します。
以上が、あらすじですが、この英語版の戯曲「サロメ」では、姉のメイベルが主役の座を見事に射止めて、独自の“快楽”を反映した演劇を成功させます。
この単行本の話の半分は、姉のメイベルがいろいろな演劇の端役のオーディションに行って、脇役俳優の役どころの座を得られないエピソードなどが続きます。弟のビアズリーの生活を支える苦労をし続けます。
こうして、あらすじを考えると、この単行本「サロメ」はなかなか刺激的な物語です。
しかし、この単行本を読み終えるのに時間がかかったのは、ページをめくる時に、あまりわくわく感がしないからです。
オーブリー・ビアズリーの生き様について、とてもよく下調べしてあって、面白いあらすじですなのですが、独創的な画家のオーブリー・ビアズリーの歴史の研究成果のような小説になっている気がします。