ヒトリシズカのつぶやき特論

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東京都台東区の東京都美術館で開催中の「コートールド美術館展 魅惑の印象派」に行ってきました。

2019年10月19日 | 日記
 東京都台東区上野公園内にある東京都美術館で開催中の「コートールド美術館展 魅惑の印象派」に行ってきました。

 この「コートールド美術館」とは、英国ロンドン市にある印象派やポスト印象派の作品を収集した美術館です。この美術館は、美術史や保存修復などのついて、世界有数の研究機関であるコートールド美術研究所(ロンドン大学の機関)の展示施設です。

 レーヨン(人絹)事業で巨額の富を築いた英国人実業家のサミュエル・コートールド氏(1876年から1947年)が収集した、印象派やポスト印象派の作品を展示した素晴らしい美術館です。サミュエル・コートールド氏は晩年、集めた絵画・彫刻をコートールド美術研究所に寄贈しています。

 今回は、フィンセント・ファン・ゴッホ、クロード・モネ、ポール・セザンヌ、ピエール・オーギュスト・ルノワール、エドゥアール・マネ、ポール・ゴーガンなどの作品が展示されています。絵画・彫刻が約60点、展示されています。



 1870年代ごろから、フランスや英国などの欧州では工業化・産業化が本格化し、鉄道が敷設され移動が容易になり、伝統的な作風から新時代の新しい文化の風が吹き始めたことから、印象派の絵画などが市民権を得ていきます。さらに、工業化社会の産業が拡大するのに応じて、ポスト印象派に進みます。

 新産業で富を築いたサミュエル・コートールド氏は、その印象派の作品の中で、自分が気にいった作品を自宅(豪邸)の間に飾って、楽しんだようです。

 今回は、美術の教科書に出て来る印象派の作品(同じ構図の作品がいくつか描かれているものもあります)を数多く鑑賞できます。たとえば、ポール・セザンヌが描いた「カード遊びをする人々」は、二人がカード遊びに興じているもの、三人がカード遊びに興じているものがいくつか同じような構図で描かれています。

 コートールド美術館は、二人がカード遊びに興じている構図の一つを所蔵しています。



 サミュエル・コートールドが印象派などの絵画を収集した時期は、日本の実業家の松方幸次郎(まつかたこうじろう)の収集時期といくらか重なります。米国の美術研究者であったアルバート・C・バーンズ がフランス近代絵画を収集した時期ともいくらか重なります。

 東京都美術館で開催中の「コートールド美術館展 魅惑の印象派」は、今年9月10日から12月15日まで開催されています。