![]() | ソーシャル時代の ブランドコミュニティ戦略 |
クリエーター情報なし | |
ダイヤモンド社 |
前書きから熱い本だ。
ソーシャルメディア上で消費者に活発に話題に挙げてもらうそのためには、なんでソーシャルメディア上で消費者はそもそも語るんだろうか?という根源的な疑問に答えないわけにはいかない。本書では冒頭にデービッド・A・アーカーのことばとして、下記のようなことばを挙げている。このポイントはソーシャル化の中でユーザーといかにコミュニケーションを行っていくかとという上での1つ目のポイントでもある。
「生活者がソーシャルメディアというコンテクストにおいて発言する基本的な動機をもたらしているものは何かを知ることが重要である。実はその答えは、モチベーション研究の父であるアーネスト・ディヒターが50年以上前に行った口コミ推奨の研究に見ることが出来る。
ディヒターは、人がブランドについて他者に伝えようとする動機として、次の4つを見いだした。
①すべてのケースのおよそ33%は製品に関わる動機である製品を購入し、使用する経験が非常に目新しく、有用で愉快なため、人に伝えずにいられない場合である。
②およそ24%は自分に関わる動機である。知識や見解を伝える行為は、人の注意を引いたり、「通」ぶった知識をひけらかしたり、パイオニアを気取ったり、内部の詳しい情報に通じていることをにおわせたり、自分の判断への同意を求めたり、自分の優越を見せつけたりする方法の1つである。
③約20%は他者に関わる動機で、つきあいがよく思いやりがあり、友好的であることを表現するために情報を伝える場合。
④約20%はメッセージに関わる動機で、メッセージそのものの内容がおもしろかったり、有益であったりするために伝える価値があると考えるケースである。」 5㌻
2つ目は、
マーケティングの方向性を部分的にでも、商品や企業を売り込むことから、活動的なパートナーとして、顧客と共通の関心ごとを追求することへ主眼を移すことである。
これは、いま多くのところで見られているが、癒されていという欲求をみたすためのひこにゃんなどのゆるキャラブームであったり、自分の考えたメニューを認めてもらいたいという欲求を満たす上での食品メーカーのレシピサイトなどが象徴的であろう。
アーカーは、この顧客と共通の関心ごととして、それは、バイク旅行かもしれないし、料理やダイエット、野球、政治、あるいは赤ん坊の話かもしれないという。