コンサルを超える 問題解決と価値創造の全技法 | |
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ディスカヴァー・トゥエンティワン |
『コンサルを超える問題解決と価値創造の全技法』名和高司
コンサルの本義:
企業再生•問題解決から、「本来はそこからどうやって楽しい人生を送るのか、どうやってより快適な企業戦略を展開していくのかが重要だ。つまりそこからどれだけ伸ばしていけるか、そこを一緒に考えていくのもコンサルの仕事だと思う。すなわち、『機会発見請負人』『機会の最大活用請負人』『成長の請負人』『価値創造の請負人』だ」6
これが本書を貫く著者の問題意識の発端だろう。
問題解決とは、まずアカデミックなものではなく、工芸的、綜合芸術的なものであるということ。
⇒あらゆる角度からロジカルに考える。そして、最後は論理を超える。25
⇒徹底的に分析し尽くす。というのは問題解決の重要な要素である。丸ごとでは処理できない課題を、どんどん要素分解していくことによって、問題の本質に迫っていく。28
【マッキンゼー流問題解決の手順】
1問題を定義する⇄与件の整理
⇒問題はすべての要素の中から見つけるものではなく、はじめからこういうことじゃないかという仮説を持って見に行くものだ。57
つまり、イシューから始めるということ。
⇒いかに最初にはっとするような仮説を立てられるか!80
⇒できないことになっているという思い込みにこそ、問題の本質がある。98
2問題を構造化する
⇒イシューを更にさびイシューに分けること。118
3優先順位を付ける
4分析方法を設定する
⇒MECE
ダブりを完全に排除する必要はない。むしろダブりにこそ新しい発見があることも少なくない。157
⇒市場をズラす、自社の強みをズラす、などといったズラしが有効である。178
5分析を実施する
⇒例外を見ることの方が、平均値、全体像を見ることよりもずっと大事だ。そこにこれまで見落とされていた重要なファクト(盲点)が隠れていることが多い。274
6発見内容を統合する
7問題解決を提言する 44
⇒意外な答えを出して問題だと思っていたものを新しい成長のきっかけに変えてしまうのがコンサルの本当のバリューの出しどころだ。71
⇒タイタニックは氷山に着地させれば助かっていた。問題だと認識されていた氷山は実は冷静に考えると機会であったということ。
⇒問題が多いというのは実は多くの成長機会に恵まれているということ。72
★ 最も重要なのは1と2のステップ
◎ 具体的なターゲット、ユーザーを想定して解決策を考えることのほうが、ビッグデータより有用なこともある。
⇒マーケティング的観点
【マッキンゼーの問題解決10則】
1問題とされていることが、本質的な問題とは限らない。
2大きな視野で捉え直す
3仮説から始める
4もれなくダブりなく(MECE)問題を構造化する
5カギとなる変数(Key Driver)に注目する
6できるだけシンプルにする
7正しい答えはひとつではない
8壊して再構築する
9時に答えがふと湧いてくる瞬間を大切にする
10問題がないことが最大の問題 302
【成長志向】
◎ 非連続な成長を目指す上では、顧客、サプライヤー、競合などと競争するのではなく、いかに共創するかという視点が求められる。199
構造の中に行儀よく納まる(ポジショニング)のではなく、構造を壊すことこそが、ダイナミックな戦略の醍醐味なのだ。箱(構造)の中に納まるのではなく、いかに箱から飛び出すか!231
【AIと人間】
おそらく唯一AIが身につけられない能力がある。何か?
五感を超えた第六感だ。直感力と言ってもいいだろう。過去のパターン認識や論理を超えるパワーだ。悲恋俗な未来を予見する力だ。149
人間に敷かない能力がある。それはおそらくJQだ。「ジャッジメント」のJ。すなわち、判断力だ。343
⇒何が善か見極める力。
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