![]() | ソーシャルメディアマーケティングオガワ カズヒロ(小川 浩・小川 和也)ソフトバンククリエイティブこのアイテムの詳細を見る |
twitterを軸にしたソーシャルメディアをいかにマーケティング戦術に組込んでいくかという内容の本。1章まででは、新しい戦場、ソーシャルメディアを理解するということで、これまでのマスメディアとの違いを中心に語られていく。
マスメディアに対するソーシャルメディアの特徴としては、「消費者同士の対話の場」であるという点。及び、消費者を顧客へと導くプロセスであるマーケティングファネルを視える化するということにあるという。
マスメディアにおいては、マーケティングファネルの入り口まで強力に持っていくということが強みであるのに対して、ソーシャルメディアでは、その後のAISASのプロセスに近い考え方での認知、検討、選考、行動、愛着のプロセスが視角化されるということである。
それゆえ、twitterなどのソーシャルメディアにおいては、顧客との長期的関係性構築という目的のもと、リツイートを増やすということが最大の命題となる。リツイートを増やすということは、その話題がバイラルを描き、口コミ的に消費者の中で共有されるということを意味する。
リツイートを増やすということと平行して、ソーシャルメディアを正しく利用するための指針として、
a.ソーシャルメディアへ情報を効率的に流通させること=クチコミを生むこと
b.ソーシャルメディアから自社サイト、店舗へ誘導すること
ということが大きな目標となる。
つまり、それぞれのメディアの強みと弱みを理解した上で、マーケティングポートフォリオを描き、トリガーを引き寄せ、いかに、クチコミを生む方向性に持っていくというかという視点にて、ソーシャルメディアを利用するということが重要であるということだ。
具体的戦術の方向性として、本書では「ソーシャルメディア内に企業が自らアカウントを設置して自らの手で身元を明確にした上で情報を発信することを提唱し、そのうえでガイドラインや技術的基盤を提供する」ことを目指しており、PRに近い方法を示してくれる。