とにかく書いておかないと

すぐに忘れてしまうことを、書き残しておきます。

日本語の音声・日本語の「ん」(国語授業の言語学3)

2016-07-07 17:11:55 | 国語
 日本語の音声については音声学的に3種類ある。それは何か。

 このことを試験の問題として出してみた。もちろん誰も答えられなかった。
  n、m、ŋ
の3種類である。

 そこで次の質問。これはどういう時に現れるかを説明せよ。

 これもワイワイガヤガヤ。けっこう盛り上がって話し合ってくれた。しかし本校のレベルの生徒では答えられない。いくつか発音してみる。

 「こんぶ」 「キャンプ」 「さんま」 「ピンポンパンポン」
 「まんが」 「さんご」
 「しんぶんし」 「サンタ」

 なかなか気づいてくれない。答えを発表。
 mは「b、p、m」の前。つまり唇を閉じる音の前の「ん」。
 ŋは、鼻濁音の前の「ん」。
 nはそれ以外の時。になる。

 このことも、日本語を相対的に見るひとつの訓練である。日本人が同じ音だとおもっている「ん」が実はまったく別の3種類の音であったことに気付いた時、当たり前が当たり前でなくなり、新たな興味がわいてくる。

 こういう発見をいくつか用意しておくとよいと思う。

 ただし、くわしくみると日本語の「ん」はもっと多くの音があるそうであることを付け加えておく。


コメント
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