【授業改革の可能性】
昨日のブログの最後を繰り返します。
私自身が考えるアクティブラーニングの定義を考えてみます。
①授業の最初にその授業の目的を明確にすること。(目標提示)
・本時の授業で何を学ぶか。
・どのような問題を解決するか。
・本時の授業内容をどう活用していくか。
②授業の中にペアワーク、グループワークなどの活動を多く取り入れ、生徒同士で問題を解決する活動をさせること。
(この形態は様々な形がある。)
③授業の最後に①の授業の目的に対するまとめをすること。(成果確認)
・確認テスト
・問題提起に対する解答
・アウトプット予告
④振り返りシートの作成
(毎時の授業評価の実施)
この4点がアクティブラーニングとして必要なのではないかと思います。他にも、
⑤ICTの活用
・プロジェクターの使用(視覚理解)
・コンピューターの活用(反転授業)
もアクティブラーニングの大きな特徴にもなっています。重要な要素かもしれませんが、それは本質ではないと私は思います。
以上のように考えると、「アクティブラーニング」というのは特別なものではないということがわかると思います。それなりの経験のある教員ならばこれまで個々の項目で授業改善の必要性を学ぶ研修に参加したことはあるのではないかと思います。そして、できる範囲で授業の中に取り込んできたのではないかと思います。
上記定義の②「ペアワーク、グループワークの取り入れ」は「アクティブラーニング」が「アクティブラーニング」である所以ですので、どうしても必要です。生徒同士が話し合ったり、教えあったりすることの意義は説明がなくとも分かると思います。教師の説明を聞いているときよりも全体の理解がすすむのは明らかです。もちろん、すべてを生徒同士の学びあいでいいのかは疑問が残ります。時には講義も必要です。そのあたりの見極めはむずかしい。しかし、経験のある教員ならばその見極めを判断できます。
現実には授業の中で生徒同士相談したり、生徒が活動する場面はほとんどの先生が取り入れていると思われます。だからアクティブラーニングのブームにひるむ必要はありません。基調講演をなさった和田美千代先生も
「アクティブラーニングは50代がうまい! (別名) 50代の逆襲」
と説明していました。また、小林昭文先生も若い先生は基本的な授業技術が不足しているため「アクティブラーニング」を表面的に学んでも活用できないとおっしゃっていました。
私は「アクティブラーニング」という言葉に惑わされる必要はないと思います。これまえやってきた授業改善をすすめればおそらくそれは「アクティブラーニング」になっているはずなのです。ただし、教師側も主体的に協調的に学ぼうとしない限り授業改善にはならないし「アクティブラーニング」にはなりません。
上記定義の①「目標提示」と③「成果確認」は、実際には授業進度がうまくコントロールすることができず、むずかしいのですが、とても重要な授業改善の要素だと思います。毎時の授業の目的を理解し、それを最後に活用する。知識の定着につながります。
関連して④の「振り返り」により、知識の構造化がはかられます。よくいう「メタ認知」です。メタ認知というのは自分を客観視する力と言い換えてもいいかもしれません。全体の中できょう学んだことがどういう位置にあるものなのか、どういう意味があるのかということが理解できることになります。部活動で繰り返し練習していることが、どういう場面でどういう意味があるのか分かった時、自分を客観視でき、自分をうまくコントロールできるようになります。それと同じ効果があるのです。
また④の「振り返り」は生徒の自己評価、授業評価となり、教師も自己の授業評価、生徒の理解度の評価となりますので大切です。
以上のように地道な授業改善のサイクルが持続的に行われれば、授業改善が行われていきます。
そして話が戻る形になりますが、もう一方で大切なのは大学入試改革の正しい方向性です。一部の学者と役人が自分の主義主張で方向性をしめすのでなく、さまざまな関係者が命がけで議論をかさね、よりよい入試制度になれば、授業の改革、教育の改革は自然に進行します。この視点もわすれることのないように願います。
昨日のブログの最後を繰り返します。
私自身が考えるアクティブラーニングの定義を考えてみます。
①授業の最初にその授業の目的を明確にすること。(目標提示)
・本時の授業で何を学ぶか。
・どのような問題を解決するか。
・本時の授業内容をどう活用していくか。
②授業の中にペアワーク、グループワークなどの活動を多く取り入れ、生徒同士で問題を解決する活動をさせること。
(この形態は様々な形がある。)
③授業の最後に①の授業の目的に対するまとめをすること。(成果確認)
・確認テスト
・問題提起に対する解答
・アウトプット予告
④振り返りシートの作成
(毎時の授業評価の実施)
この4点がアクティブラーニングとして必要なのではないかと思います。他にも、
⑤ICTの活用
・プロジェクターの使用(視覚理解)
・コンピューターの活用(反転授業)
もアクティブラーニングの大きな特徴にもなっています。重要な要素かもしれませんが、それは本質ではないと私は思います。
以上のように考えると、「アクティブラーニング」というのは特別なものではないということがわかると思います。それなりの経験のある教員ならばこれまで個々の項目で授業改善の必要性を学ぶ研修に参加したことはあるのではないかと思います。そして、できる範囲で授業の中に取り込んできたのではないかと思います。
上記定義の②「ペアワーク、グループワークの取り入れ」は「アクティブラーニング」が「アクティブラーニング」である所以ですので、どうしても必要です。生徒同士が話し合ったり、教えあったりすることの意義は説明がなくとも分かると思います。教師の説明を聞いているときよりも全体の理解がすすむのは明らかです。もちろん、すべてを生徒同士の学びあいでいいのかは疑問が残ります。時には講義も必要です。そのあたりの見極めはむずかしい。しかし、経験のある教員ならばその見極めを判断できます。
現実には授業の中で生徒同士相談したり、生徒が活動する場面はほとんどの先生が取り入れていると思われます。だからアクティブラーニングのブームにひるむ必要はありません。基調講演をなさった和田美千代先生も
「アクティブラーニングは50代がうまい! (別名) 50代の逆襲」
と説明していました。また、小林昭文先生も若い先生は基本的な授業技術が不足しているため「アクティブラーニング」を表面的に学んでも活用できないとおっしゃっていました。
私は「アクティブラーニング」という言葉に惑わされる必要はないと思います。これまえやってきた授業改善をすすめればおそらくそれは「アクティブラーニング」になっているはずなのです。ただし、教師側も主体的に協調的に学ぼうとしない限り授業改善にはならないし「アクティブラーニング」にはなりません。
上記定義の①「目標提示」と③「成果確認」は、実際には授業進度がうまくコントロールすることができず、むずかしいのですが、とても重要な授業改善の要素だと思います。毎時の授業の目的を理解し、それを最後に活用する。知識の定着につながります。
関連して④の「振り返り」により、知識の構造化がはかられます。よくいう「メタ認知」です。メタ認知というのは自分を客観視する力と言い換えてもいいかもしれません。全体の中できょう学んだことがどういう位置にあるものなのか、どういう意味があるのかということが理解できることになります。部活動で繰り返し練習していることが、どういう場面でどういう意味があるのか分かった時、自分を客観視でき、自分をうまくコントロールできるようになります。それと同じ効果があるのです。
また④の「振り返り」は生徒の自己評価、授業評価となり、教師も自己の授業評価、生徒の理解度の評価となりますので大切です。
以上のように地道な授業改善のサイクルが持続的に行われれば、授業改善が行われていきます。
そして話が戻る形になりますが、もう一方で大切なのは大学入試改革の正しい方向性です。一部の学者と役人が自分の主義主張で方向性をしめすのでなく、さまざまな関係者が命がけで議論をかさね、よりよい入試制度になれば、授業の改革、教育の改革は自然に進行します。この視点もわすれることのないように願います。