とにかく書いておかないと

すぐに忘れてしまうことを、書き残しておきます。

劇評「八月納涼歌舞伎『東海道中膝栗毛』」(8月16日歌舞伎座)

2016-08-22 09:07:16 | 演劇
 八月納涼歌舞伎は三部構成。第二部の『東海道中膝栗毛』を見てきました。染五郎の弥次郎兵衛、猿之助の喜多八が、言ってみればドタバタ喜劇を演じます。奇想天外のでたらめ感がとても楽しい芝居です。

 染五郎も猿之助もはじけてますし、獅童がはじけすぎて楽しい雰囲気をだしています。見て損はないと思います。ただし筋を追うだけの芝居になってしまい、心に引っかかる何かがありません。ちょっとしたものでいいのです。私は心にひっかかる何かがほしいきがします。例えばラスベガスのカジノのシーン。同じ数字にかけ続けることに何の疑問を感じないというのは物足りない。歌舞伎座のチケットは高いのでどうしても期待が高くなってしまいます。

 劇中、映像の映る幕が使用されていました。名称がなんとういうのかわかりませんが、大きなコンサートでは必ず巨大なスクリーンがありますが、それを演劇の舞台に持ち込んだようなものです。ここまで映像が舞台の中に入りやすくなると演出のやり方が大きく変わっていくのではないかと感じます。
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