フジテレビの「新報道2001」を見ていた。内容は加計学園問題。フジテレビは政権よりの放送をするので、どうだろうかと思いながら見ていたのであるが、公平に出席者に意見を言わせていた。
自民党から出ていたのは小野寺五典議員。小野寺議員は、「特に地方で獣医師が不足していたので獣医学部は必要であり、それを政治主導で行っただけである」と語った。文部科学省は既得権益を奪われたから抵抗しているのだと主張した。小野寺議員に対して他の出席者からは、問題はそこのあるのではなく、総理自ら、あるいは総理自らではなくとも総理周辺から何らかの圧力があったのかという点にある。だから圧力があったのかどうかという事実の解明が必要なのだと反論された。私はあきらかに他の出席者の意見が正しいと思う。小野寺氏は何も反論できなく、自分の意見を繰り返すだけに終始した。
しかし小野寺氏は自民党を代表して出てきているわけであるので、これ以上のことを言えないのは当然と言えば当然である。問題なのはこの番組に出演しているフジテレビ上席解説委員の平井文夫氏である。このような問題が出てくるのは安倍1強を作ってしまった野党に問題があるからだという、とんでもない論点ずらしをおこなってしまった。「共産党と民進党は政治目的が違うのになぜ共闘するのか?」 「共産党小池さん。天皇制は要らないんですか?」など、加計問題とは関係ないことを言って野党攻撃をする。
フジテレビが政権寄りなのは別にかまわない。それぞれのメディアに個性があるのは決して悪いことではない。しかしこのような平井氏の発言まで平気で出るようになると、「政権メディア」である。「安倍テレビ」と言っていい。報道の公平性がまるで保たれていない。論点をずらし、事実を隠して意見を言う、それが平気で行われるのであればそのテレビ局は免許取り消しであろう。
もちろんこれはフジテレビだけでなく、逆の立場のテレビ局も同様である。私は今回の平井氏の発言は大きな問題があると思う。
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