とにかく書いておかないと

すぐに忘れてしまうことを、書き残しておきます。

翁長知事死去

2018-08-12 19:56:02 | 社会
 沖縄県の翁長知事が亡くなった。残念である。一方ではその功績を称賛したい。

 沖縄県に基地負担を押し付ける構図というのは、東北や北陸に原発を押し付けるのと同じものであり、日本が中央集権社会として成長してきたことを意味している。最初から意図したのかはわからないが、大都市に人を集め、大都市の国会議員を増やし、民主主義の力で地方にいやなものを押し付けてきたのが、日本の民主主義だったのだ。地方は人口がどんどん減るのだから大都市にへつらうしかなくなる。地方からプライドをどんどん奪ってきたのが、現在の日本の政治だ。例えば安倍晋三がいくら山口県の選挙区から立候補しても、そもそもが東京生まれ東京育ちである。山口のことなんか本心では何も考えていないだろう。野党議員だって同じだ。地方を利用して議員になり、地方に飴をちょっとばらまいてご機嫌取りをしながら、結局は東京の発展しか考えていないのだ。だから、地方のプライドをはっきりと示せるのは知事しかいない。だから政府は各県知事の言葉をしっかりと聞かなければならないのだ。

 しかし各県の知事も、とくに田舎の県は補助金で生きているのでやはり中央とのパイプを大切にしなければならない。だから、やっぱり国には強く言えないという構造ができあがってしまっている。これが日本の民主主義の現実なのだ。

 それでも昔は国の政治は本当に地方から出てきた議員が多かったので、地方の声に耳を傾けてくれていた。ところが安倍晋三とか麻生太郎とかぼっちゃん議員が権力を握り始めたからもはや手が付けられなくなってしまっている。ちっちゃいころからちやほやされてきたし、苦労をしらないからわがままし放題なのだ。

 翁長知事は確かにわがままな主張をしているのかもしれない。しかし誰かが言わなければならなかったことを、プライドと命を懸けて発言をしていたのだ。その姿は最後まで感動的であった。

 ご冥福をお祈りする。
コメント
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