とにかく書いておかないと

すぐに忘れてしまうことを、書き残しておきます。

劇評『ウォーター・バイ・ザ・スプーンフル』(紀伊國屋サザンシアター)

2018-07-15 10:16:10 | 演劇
 副題が「~スプーン一杯の水、それは一歩を踏み出すための人生のレシピ~」

 作  キアラ・アレグリア・ヒュディス
 演出 G2
 出演 尾上右近 篠井英介 南沢奈央 葛山信吾 鈴木壮麻 村川絵梨 陰山 泰

 この作品は2012年にピューリッツァー賞戯曲部門賞受賞だという。作家のキアラ・アレグリア・ヒュディストニー賞で作品賞を含む4 部門を受賞したミュージカル「イン・ザ・ハイツ」の脚本家。

 この作品に登場するのは心に傷を持っている人ばかりである。孤独の中で絶望に陥る。その中のひとりオデッサは麻薬中毒から立ち直るためのインターネットサイトを主宰している。絶望からの再生を目指しそのサイトにアクセスする人たち。かれらは傷つきながらもそれでも人間的なつながりを求め一歩踏み出そうと知る。感動的な話である。

 ただし、残念ながら役者の演出もまだ未完成の感があった。いわゆる「板についていない」状態のまま上演してしまったような気がする。プレヴュー公演が本公演になってしまったような状態ではなかったのだろうか。こういう作品はまた少し時間をおいて再演してほしい。本当のよさはその時に見えてくるような気がする。

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