晴走雨楽(せいそううがく) 風の又三郎

晴れている日は山やロードを走り、雨の日は音楽や楽器演奏しています。風の吹くまま、気の向くまま・・・。

「僕らが作ったギターの名器」を読んで  ②             327

2011年09月21日 23時43分31秒 | 音楽・楽器
■「僕らが作ったギターの名器」を読んで  ②


第二章  楽器とサウンド
03:ストラディヴァリのギター
ヴァイオリン製作家として名高いストラディヴァリも、数本のバロックギターを製作している。

ストラディヴァリの10弦ギター
リュートからギターへ移行する中間ぐらいに位置する楽器だ。

04:Xブレイシング、マーチンの凄さ
C.F.マーチンの最初期のギターは、ウィーンの工房、シュタウファーのギターの影響を受けた
ものだ。

05:マーチンのギターに、様々な改良を施していく。中でも特筆すべきは、トップ板の背面に貼る
ブレイシング(力木)の形状だ。「Xブレイシング」と呼ばれる。
私がマーチンのXブレイシングの凄さに気づかされたのは、ヴァイオリンの音響研究資料の「ク
ラドニ法」。トップ板やバック板を背面に細かな粉を撒き、振動によりどのような位置に移動する
か検証する方法。

(※ここで素朴な疑問が・・・、
①ストラディバリウスには力木(Xブレイシング)はあるのか? 
②クラドニ法の視覚化とは
Webやユーチューブで調べると、ストラディバリウスの分解とクラドニ法の実験がありました。
それにしても、C.F.マーチンは、その時代、音響装置やエコー診断、3D映像装置などがない
中、音響理論をどこまで理解していたのか分かりませんが、19世紀中期にXブレイシングを開
発し、この構造は現在も続いている。職人の熱意か・・・)

第三章  ギターの歴史・・・・・・・・・省略
第四章  エレクトリックギター・・・・省略


第五章  ギターと木材  木を知る事は、ギターを知る事
06:ギターの部位と木の種類
使用木材の性質は、音の性格に大きな影響を及ぼす。
天然の素材である木には、同じものが二つと存在しないという点だ。
ギター設計では、適材適所に木材を使い分け目的の音像を描いていく。
強度や装飾も含めると、使用木材のアレンジには相当な知識を要する。

07:トップ(表板):  スピーカーのコーン紙のように、トップ板が振動板となり、弦の振動を
増幅させる働きをする。
バック(裏板)/サイド(側板):  トップ板で振動で得た音をしっかり受け止めるためのバック、
使用する木材の種類により音の伝達性(レスポンス)や残響(サスティーン)に違いがある。
ネック材:  弦の張力に耐えるだけの強度と同時に、ボディの音を伝達する役割が求めら
れる。
指板材:  ネックに張られ、フレットが取り付けられているのが指板だ。
ブリッチ材:  弦振動をトップ板に伝達する大切な役割を担う。
(※産地によって違う木の性質や木を寝かせる(シーズニング)理由など、分かりやすく説明して
います。また塗装の種類と塗装法も知識として知っておくと良いと思います)

※全体的に平易な言葉で書かれていることと、ギターに対する著者の熱意が感じる本でした。

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