演劇書き込み寺

「貧乏な地方劇団のための演劇講座」とか「高橋くんの照明覚書」など、過去に書いたものと雑記を載せてます。

心とろかすような

2020年04月09日 12時37分18秒 | 読書

宮部みゆきの連作短編。長編『パーフェクト・ブルー』の、その後の話で、なんか読んだことがあるような記憶が。
この中で一番気になる話は、表題作の「心とろかすような」
小学生の女の子が絡む詐欺事件の話です。いや、単なるスケベ心で、こんな小学生に会ってみたい。
話はどれも面白くて、20年前に出版されているのに、古さを感じさせません。
デビューしたての広瀬すずなんかが、テレビで見ていて、ちょっとそんな雰囲気を出していました。近所のスーパーで10年ほど前に赤いマントを羽織った女の子が、その手のオーラ全開で歩いてましたが、あれは、お姉ちゃんのアリスだったのかもしれません。
それぞれの話は面白いので、おすすめです。


デイ・トリッパー

2020年04月09日 11時54分24秒 | 読書

「クロノス・ジョウンターの伝説」の梶尾真治さんの、2016年の長編です。読書メーターなどを読むと、結構きついことが書かれているようですが、新しいタイムスリップの境地を切り開いたという点では評価されていいと思います。
一時期、暗い話が多かったように感じた梶尾さんの作品ですがこのところ話がまた明るくなってきているように感じます。
原作とした場合には、キャラメルボックスや他で舞台化されているように、表現者の工夫の余地があるところが持ち味だと思います。