演劇書き込み寺

「貧乏な地方劇団のための演劇講座」とか「高橋くんの照明覚書」など、過去に書いたものと雑記を載せてます。

活版印刷三日月堂6巻 小さな折り紙

2020年04月14日 23時05分27秒 | 読書

ポプラ文庫 ほしおさなえ作

4巻以降の話が、短編連作で描かれている番外編第2弾です。
みんながそれぞれ、いい形で生きている様子が描かれていて、5巻の時の重苦しさがないのが、読んでいて楽でした。
今、世界中がコロナで大騒ぎで、子供たちは卒園式や入学式も満足にできていません。
これからの世の中がどうなっていくのか、全く予想が付きません。
それでも、私たちは生きていかなくてはならない。
読んでいると、最後の卒園式のシーンが、たった、一年前まではみんながコロナなんて心配しないで、こんな卒園式ができてたんだなって。

過去の地震の被害にあった方たちは、もっとつらい思いだったんでしょう。
本の感想とは関係なくなってしまいました。
全巻通して読むことをお勧めします。


黄金蝶ひとり

2020年04月14日 21時52分09秒 | 読書

ミステリーランド第3回配本の太田忠司の作品です。
あらすじは講談社BOOK倶楽部より
5年生の夏休み、洸は物心がついてから1度も会っていない祖父・白木義明の住む茶木村で過ごすことになった。アサギマダラという蝶が群れとび、鍾乳洞があり、豊かな自然が残る村には、山を守る“テツ”がいるという。
「茶木牧場&白木万能学研究所」なる看板をかかげた祖父は、あらゆることの先生として、村民から尊敬されていた。だが、なにか皆に秘密にしていることがありそうだ。村にかくされているという宝と関係があるのか……。ある日とつぜん祖父が姿を消した。茶木村を観光地化しようと前村長の不良息子が会社社長となって戻ってきたのと、関係があるのだろうか。彼の真の狙いは村の宝にあるのでは……。

まあ、一番驚いたのは挿絵をよく見ていなかった自分のうかつさでした。何を書いてもネタばらしになりそうなので、詳しく書けないのですが、嫌いではない作品です。でも、ちょっと反則技かな、と思える構成です。
しかし、人口500人もいれば、バスぐらい通っていると思うのですが、なんで、洸は峠越えをして村へたどり着かなければならなかったのでしょうか?
後半になると、ちゃんと自動車も登場するのに?
細かい「?」が結構あって、少しだけ気になりました。面白いことは面白いです。


魔王城殺人事件

2020年04月14日 21時30分52秒 | 読書

ミステリーランド第5回配本の歌野晶午の作品です。

あらすじは講談社BOOKS倶楽部より

星野台小学校5年1組の翔太たちは、探偵クラブ「51分署捜査1課」を結成した。いくつかの事件を解決し、ついに、町のはずれにある悪魔の巣窟のような屋敷、デオドロス城(僕たちが勝手に名付けた)にまつわる数々の怪しいウワサの真相を確かめるべく探険することに!潜入直後、突然ゾンビ女(?)が現れたかと思うと、庭の小屋の中で謎の消失!新たに女子2人が加わった「51分署捜査1課」は再び城に。今度は小屋の中で乳母車男(!?)の死体を発見してしまうのだが、その死体も消滅してしまう。やはりデオドロス城には何かただならぬ秘密が隠されているのだ。

小学生が読んだら、面白くないところは途中で出てくるアリのクイズかなと、思いますが、逆に面白がる子はここが一番面白いのかもしれません。
トリックはまあ、本格派でしょう。子供たちの会話がいいですね。
初めて読んだ作者ですが、普段の作品はもっとトリッキーなんだそうです。どうトリッキーなんでしょう。ちょっと気になります。


銃とチョコレート

2020年04月14日 20時57分02秒 | 読書

ミステリーランド第10回配本の乙一(おついち)の作品。
ヨーロッパを舞台にした、一種の冒険小説だ。
あらすじはGooglebooksから。
大富豪の家を狙い財宝を盗み続ける大悪党ゴディバと、国民的ヒーローの名探偵ロイズ対決は世間注目の的。健気で一途な少年リンツが偶然手に入れた地図は事件解決の鍵か!? リンツは憧れの存在・ロイズと冒険の旅にでる。

 


どちらかというと、推理というよりは冒険の要素が強くて、ルパンのシリーズみたいな感じです。チョコレートはいろいろな意味でキーになっていて、高級チョコレートが好きな人には2重に楽しめるようですが、縁のない私は全く気が付きませんでした。
読んだときには、あまりピンときませんでしたが、あとからじわじわと面白さが伝わる作品です。