歌う介護士

看取りをしたご入居者から「あなたの声は癒される」と。お一人一人を思い浮かべながら、ずっと歌い続けています。

施設のケアはチームアプローチから

2008-10-06 12:40:21 | Weblog
という表題が基本なのだが、そこはそれ、フツ~のひと(?)ばかりなので、
お仕事の時間であっても好みが生じてしまう。

お仕事の好み?
いいえ、ヒトの好み。
人間2人いれば好悪という感情があり、3人以上となると仲間意識(テリトリー)が生じるようだ。
それが「対立」になっていく。
その場合、双方の文句や愚痴を聞ける立場の人があれば大きな問題までにはならずにすむ。ーーー第一条件は、口が堅いことである。


好悪の感情は、入居者とスタッフの間にも生じる。
スタッフはあくまでも仕事として関わらないといけない。
少なくとも、自分が言われて腹立たしい発言はするべきではない。
長い間関わっていると、親しさの度合いを間違えてしまうスタッフがいる。

勘違いな一言で、それまで培ってきた関係が台無しになる。
入居者は黙って我慢はしていない。
やがては、その人への関わりを全て拒否される。

その行為が「被害妄想・盗られ妄想」になるケースがある。
なかには、
認知症には「嫉妬妄想」というのもあるが、
嫉妬の対象にスタッフがなってしまった例を数例知っている。

関わる全ての方に好かれようとも誉められようとも思いはしないが、
「あの人大嫌い!」とは、
幸いこれまで陰でも言われてなかった。(と、確信しているが?)
あ、これ、ご入居者と家族のこと。
スタッフには?どうですかね?(笑い)


うちの施設の介護スタッフは20代が50%もいる。
若いから、元気で可愛くて明るい。
反面、高齢者の気持や状態は、分かっていない。
生きていれば自分も行く先だとは考えられないだろう。
5年もこの会社で働いてます!
といったところで、比較対象が少なすぎるのだ。

普通にシフトに入って、与えられた同じ時間で何が出来るかを具体的に見せていくしかないのだ。
手を抜かないケア、である。
決められたタイムテーブルのケアだけをするなら、慣れれば誰でもできる。
そこから、
自分が何をしたいか、
こごの入居者に何が出来るか、
他のスタッフ(他のチーム)は何を求めているか、
口で説明しても文章に載せても頭に残らない。
ならば、
目の前で実際に動いて見せていくしかないのではないか。

チームケアを行うには、スタッフの力量が、ある程度一定しないと難しい。


こうして書いていると、
音楽を演奏するのと同じだなあ!
良い演奏をするには、息が合った相手と組むのが一番なのだ。
どちらも持っている技量より上に聞こえる。
息が合う相手、合わせてくれる相手かもしれないけど・・・(笑い)
同じ演奏をするという共通目的。


同じことがケアにも言える。
そうなって欲しい。