3月3日 キャッチ!
9か月連続で住宅価格が下落傾向が続く中国。
国内の不動産市況が低迷するなか
資金を海外に振り向ける動きが拡大している。
不動産仲介会社が開いた海外不動産の説明会は来場者がこの1年弱で60%増加した。
(来場者)
「アメリカへの投資を考えたい。
北京よりも物件が安いからです。」
(不動産仲介業者)
「中国経済の先行きは不透明です。
海外不動産に投資した方が得策だと多くの人が考えています。」
その一方で国内の不動産関連企業はいまだ不況にあえいでいる。
今年1月の商談会に参加した企業の幹部からは厳しい現状が聴かれた。
(参加企業 幹部)
「不動産市況低迷の影響は大きいです。」
「もう不動産で大きく稼ぐことはできません。」
講演した業界団体の幹部も業界の先行きに厳しい見方を示した。
(不動産企業団体 会長)
「中国の不動産は供給過剰の状態です。
業界全体で資金繰りが厳しくなっています。」
北京で住宅向けの鋼材卸売業者は
去年10月には「1年前より15%値下がりした」と答えたが
今年1月春節前には3か月でさらに10%値下げをしていた。
それでも年明け以降ほとんど取引がなく赤字に陥り
経営の先行きに不安を抱いていると言う。
(鋼材卸売業者)
「1年以上値下がりが続き在庫は持ちたくありません。
資金繰りも厳しいです。」
不動産関連を中心に生産が振るわず内需に弱さが見える中
中国の今年1月の輸入額は3か月連続で前年同月比を下回った。
輸出額もヨーロッパ経済の先行き不透明感などを背景に10か月ぶりに前年比で減少に転じ
貿易面でも景気減速が懸念されている。
(国家統計局 馬建堂局長)
「国内には矛盾が依然として存在し
経済を押し下げる圧力も大きいです。
これらの困難を直視して危機感を持たねばなりません。」