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“IoTでサービス業へ” ものづくり最前線 ①繊維メーカーが仕掛けるマス・カスタマイゼーション

2017-12-04 07:00:00 | 経済フロントライン

11月11日 おはよう日本


IoT = nternet of hings (すべてのモノがインターネットにつながること)

製造業から見れば
より細かい顧客のニーズに応じることができるようになる。
つまり製造業がサービス業化しようとしている。
各国の企業が製品やサービスにどれほどIoTを導入しているか。
すでに導入していると答えた企業は
アメリカ   33,3%
ドイツ    20,6%
中国    17,6%
日本     9,8% 
大手スポーツ用品メーカーのアディダスはドイツの企業だが
シューズを使う1人1人の体重のデータを即座に工場に送ることで
オーダーメードと言っていいようなソール(靴底)を作るというサービスを始めると発表。
1人1人のニーズに合わせて最新の技術を使って
安く
そして短期間で製品を作る。
こうしたサービスはマス・カスタマイゼーションと呼ばれている。

11月に行われた東京モーターショー。
自動車以外で注目を集めていたのが
自分好みに色・柄・素材を選ぶことができるシート。
シートなどに加えてパネルなどの内装も変えることができる。
その組み合わせは1億7千万通りにのぼる。
開発したメーカーは
規制品とほぼ変わらない価格で提供することを目指している。
(セーレン 車両資材部門 商品開発部 宮越新司部長)
「大量生産と同じスピードで一脚分からできる生産体制を持っている。
 十分実現可能だと思っている。」
この繊維メーカーでは顧客の好みに応じた“マス・カスタマイゼーション”をすでに店舗で始めている。
店員はまずお客さんを専用のカメラで撮影する。
すると
「いま選んでいただいたのがこちらなんですが
 柄はいろいろと変えられる。」
撮影した写真に合わせてさまざまな服を試すバーチャル試着ができる。
タブレット端末を操作しながら形や色 デザインを選択。
47万通りの中から思いどおりの服を作ることができる。
親子で訪れたお客さんは
「楽しい感じがする。」
「すごく気に入ったものがあったとしても色が微妙に違うとか
 そういうところをこの店では調節できる。」
タブレットで選ばれたデザインは瞬時に生産現場へ送られる仕組みになっている。
ここでカギとなるのが
自社開発のマス・カスタマイゼーションに対応したプリンターである。
シルクや綿 ポリエステルなど
どんな生地でも印刷することができる。
実際にはないポケットをリアルに表現することも可能である。
「通常のデニムに見えるかと思うが
 ナイロンのストレッチ素材。
 シワ感 洗いざらし感をデジタルで表現している。」
ワンピース1着にかかるプリントの時間は約3分。
その後 機械で裁断。
縫製すれば完成である。
繊維メーカー会長の川田達男さんは
大きな在庫を抱えていた現状を変えたいと
ネットと生産現場の連動を考えたという。
(セーレン 川田達男会長)
「繊維業界は作ったモノのうち60%売れれば大成功。
 40%売れないという前提でモノを作っている。
 売れるか売れないか分からないモノを作るから大量の在庫。
 どうしても解決しないと21世紀 繊維業界は生き残っていけない。」
47万通りの中から自分好みの服を作るこの仕組み。
価格はワンピース1着3万円からだが
利用者は8,000人を超えている。
(セーレン 川田達男会長)
「今までのモノづくりに対する考え方が
 IoT IT ビッグデータ含めて大きく変わっていく。
 モノの買い方 流通が全く今までと違った形になる。」




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