1月5日 ニュース7
南米チリで日本などが参加して建設が進められている世界最大の電波望遠鏡
アルマ望遠鏡。
今月 アンテナの数をこれまでの2倍以上に増やして
本格的な観測が開始されることになり
成果が期待されている。
標高5,000mの南米チリの高地に並ぶ巨大なパラボラアンテナ。
アルマ望遠鏡である。
一昨年から先行して設置されたアンテナで観測が始まっている。
日本と欧米の共同プロジェクトとして日本からも科学者が参加。
宇宙空間から生命のもとになるアミノ酸などの有機化合物が発見できれば
地球以外にもなんらかの生命の可能性が出てくると期待されている。
(一昨年 日本から参加の科学者)
「宇宙空間にもしかしたら我々のルーツが存在するかもしれない。
ぜひこの望遠鏡を使って解き明かしたい。」
昨日 新たにアルマ望遠鏡が観測した最新画像は
地球から約450光年離れた惑星の姿。
ガスが惑星に流れ込む様子が確認できた。
アルマ望遠鏡は通常の望遠鏡では観測が難しい天体からの微弱な電波を観測できる。
その電波を分析することで宇宙空間に漂う物質を特定しようとしている。
これまでに
寿命を終えようとしている星が宇宙空間に爆発的に放つガスの様子や
太陽系の外にある恒星を取り巻く細いリング状のものをとらえることに成功した。
世界最大の電波望遠鏡 アルマ望遠鏡。
今月からは本格的な観測が始まる。
アンテナの数はこれまでの16台から33台と2倍以上に増え
電波を受信する感度はこれまでの2,5倍に高まる。
その結果 惑星が誕生する瞬間をこれまでにない鮮明さでとらえることができ
生命の元となるアミノ酸などの有機化合物を宇宙空間で観測できる可能性も高まる。
プロジェクトに参加している国立天文台も
宇宙の謎に迫る様々な成果に期待している。
(国立天文台 平松正顕さん)
「これまで見えなかった天体が良く見えるようになる。
地球のような惑星がどれぐらいありふれているのか
どれぐらい珍しい存在なのか
そういうことがわかる1つの手掛かりになるのではないか。
どんどん教科書が書き換わるような大きい発見も期待できると思う。」