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やっかいもので革製品を

2021-08-07 07:07:03 | 報道/ニュース

2021年7月1日 NHK「おはよう日本」


7月1日は滋賀県が設けた “びわ湖の日”。
毎年 びわ湖の清掃活動など環境保全の取り組みが行われている。
そのびわ湖から生まれて
注目されているのが革製品。
湖の環境を乱す“やっかいもの”と言われる
外来魚のブラックバスと水草から生まれたものである。

今年4月に販売が始まった財布やキーケースなどの製品。
ブラックバスの皮を水草で染め上げて作られている。
うろこ模様や水草から出る温か味のある色が目を引く。
びわ湖では
固有種の魚を食べて生態系を乱す外来魚のブラックバスや
春から秋にかけて大量発生する水草が問題となっている。
水草は
舟が通る路の邪魔になったり
悪臭がただよったりする害もあるため
年間5,000トン以上が撤去されている。
この水草を染料に加工したのが滋賀県の環境関連企業である。
これまで水質改善ビジネスに力を入れ
海外の企業とも取引をしてきた。
代表はやっかいものの水草を活用することに大きな可能性を感じている。
(環境関連企業 青山代表)
「たくさん常に出ていくる植物資源は世界的にもあまり無い。
 そこがおもしろい。」
独自の技術を搭載した機械で効率的に水草を加工できる。
びわ湖で取れた水草を入れかき混ぜる。
長さのあった水草は短時間で粉砕される。
そして15時間ほど加工したものは乾燥も進み
さらに細かい状態に。
こうしてびわ湖の水草は染料に生まれ変わった。
これを使い製品の皮の部分を製造しているのが兵庫県姫路市の工場である。
製品を企画した皮革製造会社の新田さん。
大の釣り好きでびわ湖を訪れる機会も多かったという。
(皮革製造会社 新田さん)
「ブラックバスを釣るのがすごく好き。
 何か新しいものができないか考えていたときに思いついた。」
材料はレストランで食材として使われた後のブラックバスの皮。
これまで廃棄されていた部分である。
加工しやすくするためうろこを1つ1つ手作業で取っていく。
そして皮を染めるために使うのが粉砕し乾燥させた水草。
これをネット上の袋に入れ鍋で煮詰めたものが
製品の色合いのきもとなる染料である。
「このままだと熱いので冷ましてからドラム型の機械に入れてなじませる。」
皮につやを出して仕上げ
縫い合わせていけば製品の完成である。
(皮革製造会社 新田さん)
「やっかいものと言われているが
 僕はそうとは思っていない。
 それに我々はもう1回命を吹き込んでいる。
 何か力になれればと思っている。」
びわ湖のブラックバスと水草から誕生した革製品。
“やっかいもの”と呼ばれる存在の新たな活用策として注目されている。


 


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