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パキスタンで人気 シドルハニー

2021-02-22 07:00:00 | 報道/ニュース

2021年2月1日 NHKBS1「キャッチ!世界のトップニュース」


パキスタンでいま注目されているシドルハニーと呼ばれるハチミツ。
ビタミンやミネラルが豊富と言われ
健康志向を背景に人気を呼んでいる。
シドルハニーは
イスラム教の聖典コーランに「楽園の木」とうたわれているシドルの木から集められた
とても貴重なハチミツである。

首都イスラマバードの中心部にあるハチミツ専門店。
店内にはさまざまなハチミツがところ狭しと並べられている。
中でも一番人気なのがシドルハニーである。
古くからアラブの王族や貴族に愛用され
サウジアラビアなど湾岸諸国を中心に輸出されてきた。
価格は1kg約3,000円。
普通のハチミツに比べ3倍以上の値段だが
贈答品としてまとめ買いする人も少なくないという。
(客)
「ハチミツの中では一番のお気に入り。
 体にもいいし
 力の源です。」
(店員)
「コロナ禍で健康に気をつける人が増え
 シドルハニーがよく売れています。」
健康志向が高まり富裕層を中心にシドルハニーを愛用する人が増えている。
毎朝食パンにたっぷりとつけたり
砂糖の代わりにホットミルクや紅茶に入れたりして堪能している家庭。
(母親)
「シドルハニーは栄養があり愛用しています。
 もう手放せません。」
「楽園の木」とうたわれるシドルの木は数が少なく
人里離れた乾燥地帯に点在する。
イスラム教では“天国にそびえる光り輝く大樹”として特別な意味を持っている。
古くから葉や樹脂の成分は化粧品やシャンプーなどにも使われ
イスラム教徒の間で重宝されてきた。
パキスタン北西部 カラク。
グルさんは2年ほど前からシドルハニーの生産を始め
現在は150の巣箱で5万匹以上のミツバチ飼育している。
しかし蜜の採取までの作業は楽ではない。
(グルさん)
「これがシドルの花です。
 ここから蜜を作るのです。」
シドルの花は小さく咲いている期間が短いことなどから蜜がとれる量は限られるという。
このため蜜を確保するためにはより多くの花が咲く木を見つけ出すことがポイントになる。
グルさんもテントで暮らしながら花の場所探しに奮闘。
こうした苦労のかいがあって
巣箱にはいま蜜が集まり始めている。
蜜が詰まった巣を遠心分離器にかけて5分ほど回転させると
澄んだ黄色の蜜がとりだされる。
シドルハニーは普通のハチミツより色が濃く
ビタミンやミネラルを豊富に含むと言われている。
(グルさん)
「出来は最高。
 いい風味です。」
生産量は始めた頃に比べ5倍以上になり
パキスタン各地に出荷できるようになった。
収入も以前 米や麦を作っていたときより3倍以上になったという。
(グルさん)
「非常に儲かるビジネスです。
 事業を拡大していけばさらに儲かると思います。」
グルさんのハチミツはSNSや口コミで評判が広がり
直接買いに来る人も相次いでいる。
この日は隣り町から業者がやって来た。
「値段はいくらですか?」
「1タンクで6万5,000円です。」
「高いですね。
 値引き出来ますか?」
「大丈夫ですよ。」
交渉の末 1年先まで購入する契約を結んでくれた。
ようやく生産が軌道に乗ってきたグルさん。
シドルハニーの魅力をいま世界中の人に知ってもらいたいという。
(シドルハニー生産者)
「体に優しいシドルハニーをもっと作って
 多くの人に食べてもらいたいです。」



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