なんだか今回は読む本読む本なかなか辛くて、なんともやるせない読後感。
ではぐずぐずせずに始めることにします。
いつものように、この10日間に読んだ本の17ページの6行目をアタマから書き写し、
あとは感想にも紹介にもならない雑文です。
アムンゼン 極地探検家の栄光と悲劇/エドワール・カリック 新関岳雄・松谷健二訳
彼らは死んだのか? それともまだ・・・・・・?
アムンセン(私はこちらのほうが好きなのでアムンセンでいきます)の南極点到達の後、
1926年飛行船ノルゲ号での北極点上空横断、
1928年遭難したイタリア号救出に向かい消息を絶つ。
いま現在アムンセンの遺体や水上機ラタム号は部品の一部しか見つかっていない、
そこまでは知っていたのですが、この本にもう少し詳しいアムンセンの最後の状況が載っていました。
遭難したイタリア号の船長はノビレ、飛行船ノルゲ号でアムンセンと一緒に北極点上空を飛んだ相手です。
が、このノビレはその後アムンセンのことを攻撃し二人は絶縁状態になっていた。
ノビレは北極点上空通過はアムンセンの腕ではなく飛行船ノルゲ号だったからだと(ノルゲ号はノビレのものだったのをアムンセンが買い上げた)主張、
そんなのオレだってできるって感じでしょか、
ノルゲ号と同型のイタリア号でチームを率いて北極飛行に向かったけれど失敗、遭難、救助を求める無線が入る。
アムンセン、見捨てることはできないというか、動かずにはいられなかったのでしょね。
あんなに準備と装備に厳しい人が準備不足を承知で救出にむかった。
なにか予感があったのか、アムンセンは経費の捻出のためメダルや宝石などかき集め宝石商に運び、
負債を払いほぼ全財産失っています。
1928年6月18日16時 水上機ラタム号はトロムセ出発、機からの最後の連絡は18時45分、それっきりとなった。
同年9月、漁船が前部がくぼみ後部の緊張線が変形した水上機用フロートをひとつ、
10月、木の栓でふたをした燃料タンクがみつかる。
どちらもラタム号のものと確認される。
タンクにはナイフの先でできたかき傷がついていたそうです。
なんらかの理由で機が海面に激突し、乗員たちは必死でフロートをはずしてブイに利用しようとしたのか、
そしてこわれたフロートを補強するために燃料タンクをつなごうと試みたのか。
ラタム号の乗組員は6名、彼らにはタンクを空にしてから外し、
ふたたび栓をしてこわれたフロートの代わりにする時間があったらしいのです。
北極圏の海の中です。しがみついていたのかと思うと、痛ましくて痛ましくて。
スコットは南極で死亡、シャクルトンは4度目の南極に向かう途中心臓発作で死亡、あのサウスジョージア島に埋葬されています。
アムンセンは北極で行方不明。
いやぁ、つらいなぁ、アムンセンの最期は。
つらいので、あと2冊あるのですが今日はここで終了します。
合掌。
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