好き度:=80点
京都みなみ会館にて鑑賞。
1998年製作のアキ・カウリスマキ監督作品。ただ今京都みなみ会館にて、ル・アーヴルの靴みがき公開記念ということで「おかえり!カウリスマキ」という上映企画イベントが開催中。
ということでポイントカードの期限もあるので以前から観たいと思っていたこの作品を鑑賞して来ました。何と監督の作品20作を一挙上映ということらしい。
カウリスマキファン、かなりいるんですね。結構多くのお客さんで賑わっていましたよ。
さてこの作品は文学へのオマージュということで、フィランドの国民的作家ユハニ・アホという方の同名小説の映画化です。わざとモノクロ仕立てなんでしょうね。フィルムも何だか古い感じです。そして台詞もなくすべてサイレント。
音楽はあります。俳優さんたちの口パクのみで字幕がその後出るというまさに随分前のト―キ―時代のような、、、、。
幸せと不幸せの落差が激しいですが、そのあたり淡々としていてなんと言いましょうか、、、、。まさに悲劇があっけなく描かれていると言う感じですね。不思議な世界ですね。
さてあらすじ(goo映画より) ネタばれ含みますので観たい方は読まないで下さいね!
田舎の村でキャベツを作ってつましく暮らすユハ(サカリ・クオウスマネン)とマルヤ(カティ・オウティネン)の夫婦。貧しいながらも幸せな彼らの前に突然、都会から来たキザな中年男シュメイッカ(エリナ・サロ)が現われる。シュメイッカは純粋無垢なマルヤを誘惑、彼女は口説かれるままに夫を置いて家出。ところがマルヤは彼に夜の女として売り飛ばされ、辛い毎日が始まる。いっぽう、ひとり残されたユハは怒りと悲しみに沈んでいた。1年後、ついにユハは妻を探しに都会へ旅立つ。探し当てた妻はシュメイッカとの間に子供をもうけていた。ユハはシュメイッカを殺して復讐を遂げると、自らも果てるのだった。
幸せを絵に描いた夫婦だったのに、、、、。都会から来た男の誘惑にまんまと乗せられたマルヤ。ユハのような良い人はやっぱり魅力ないのかしら。危なくてミステリアスその上強引な男シュメイッカは女性の心をそそるのね。
綺麗だ!と言われたらやっぱりその気になる?淡々と話は進み、あれよあれよと物語は思わぬ方向へと。騙されたマルヤは夜の女として働かされる。
一方妻に逃げられたユハは放心状態となり、、、、。力を落とす。ところが妻への思いは半端じゃあない。あのキザな男に妻を奪われたという強い憤りが!
斧を砥ぎ、何だか殺人鬼のような風貌と化してくる。いよいよ男を殺すための準備を終えて、ユハは街へと向かうのであった。愛犬を友人に託して、、、、。愛犬は気づいたのでしょうか?
ユハの乗るバスを追いかける・・・・。多分この犬は監督の愛犬でしょうね。
でも何で男や妻のいる場所が分かるんでしょうね。思わずツッコミいれたくなりましたよ。
一方マルヤはこんな生活に嫌気がさしてユハの元?に戻ろうと列車に乗り込もうとしたときにぶっ倒れてしまいます。そしたら妊娠していたんです。何とあのシュメイッカとの子だって!びっくりこの展開にまた驚きでした。
ユハが現れた時にはもう子供を抱いているマルヤ。あまりの早さに驚き。実は随分時間が経過していたんでしょうね。
斧を振りかざすユハをシュメイッカは銃で撃つのですが、撃たれてもなかなか息絶えることのないユハ。結局マルヤと子供をタクシーで見送り、、、、、。
ゴミ捨て場で息絶えるという何とも素晴らしいエンディングでありました。なかなかナイスなラストでした。
解説(goo映画より)
幸せな夫婦に降りかかった悲劇を綴ったサイレント映画。監督・製作・脚本・編集は「浮き雲」のアキ・カウリスマキ。原作はフィンランドの国民的作家ユハニ・アホの同名作。撮影はカウリスマキとコンビを組むティモ・サルミネン。音楽はサイレント映画の音楽製作で知られるアンシ・ティカンマキ。出演は「浮き雲」のサカリ・クオウスマネンとカティ・オウティネンほか。
カティ・オウティネンはカウリスマキ映画の常連女優さんですね。現在51歳だとか。
メディア | 映画 |
上映時間 | 78分 |
製作国 | フィンランド |
公開情報 | 劇場公開(ユーロスペース) |
初公開年月 | 2000/06/ |
ジャンル |
ドラマ |
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