地雷と少年兵(東京国際映画祭)
大人たちが残した 不条理な任務。
少年たちが見つけるのは、憎しみか
明日への希望か――
京都シネマにて鑑賞。通院している担当医の先生も映画好きなので、これはかなり良かったということで、やはり鑑賞しなくてはと早速観に行ってきました。
東京国際映画祭では、地雷と少年兵というタイトルだったそうです。そうなんです。少年兵たちがなんと地雷除去の仕事をするんですね。いや仕事ではありませんね。戦争で負けたナチスドイツの少年兵たちがデンマーク兵の命令によってさされるというかなり過酷な任務なのです。
いやあ凄かった。そして観ている私にとっては辛い作品でしたね。間違ってしまうと爆発してしまい、己の命を失うかもしれないというとんでもない作業。観ているだけで息を呑んでしまいます。
見ればかなり幼い子供たち、ナチスに酷いことをされた腹いせとはいえこれは惨い話です。これじゃヒトラーのしたことと変わりはないじゃありませんか!
やはり事故は起きてしまいます。
生きて母のもとに戻りたいという声には身につまされてしまいます。何とか仲間を救おうとする姿に涙してしまいました。
それでも作業は続けなければなりません。
緊張の中作業は続けられる。
特に印象深かったのは双子の少年兵かな。
エルンスト・レスナーとヴェルナー・レスナー。本当の双子ちゃんらしいです。
エミール・ベルトン、オスカー・ベルトン
事故で兄ヴェルナーが死亡。兄を必死で探すエルンストの姿が目に焼き付きます。結局戻ることはなかった。エルンストの失望はひしひしと描かれていました。
時には地雷は2つ重なっていることも。双子のお兄ちゃんは知らせに気づくことなく爆破されてしまうんですね。
それでも穏やかな場面もありました。それは少年兵を指揮するラスムスン軍曹とのささやかなふれあい。最初は厳しかった彼も少年兵たちと心通わしていくところです。
ラスムスン軍曹にはローランド・ムーラー
この人がいたからこそ、彼らは心から救われたかもしれませんね。
休日は彼はスポーツを楽しんだり・・・・。
海辺の近くに住む女の子とのふれあい。
ところがある日彼女が地雷のある場所へ・・・・。必死で助けを訴える母に変わり、何とか助けだすことに。しかしこの後エルンストは自ら地雷の犠牲となります。やるせない気持ちになります。
辛い除去作業もみんなの心が一つとなり、着々と進んでいきますが、、、、。やはり思いがけない事故は続くことに。
結局14人いた少年兵は4人しか生存できず。
ラスムスン軍曹は何とかこの4人だけでも生きて故郷に帰したいと訴えますが。
エベ大尉(左)はまだこのまま作業に参加させると言って聞きません。
酷い話ですよね。さてこの結末はどうなったか?それは是非劇場にて、鑑賞して頂ければと思います。アカデミー賞外国映画賞にもノミネートされたそうですが、残念ながらゲットできず
あらすじ(allcinemaより)
1945年5月。ナチス・ドイツの占領から解放されたデンマークだったが、海岸線にはドイツ軍が埋めた無数の地雷が残ったままだった。そしてその除去に、捕虜となっていたドイツ兵たちが駆り出されることに。そんな除去部隊の一つを監督することになったデンマーク軍のラスムスン軍曹。セバスチャンらドイツ兵全員があどけなさの残る少年であることに驚きつつも、ナチスへの憎悪を剥き出しに、彼らを容赦なくこき使っていく。この作業が終了すれば帰国できるというラスムスンの言葉に唯一の希望を託し、死と背中合わの作業をこなしていくセバスチャンだったが、一人また一人と仲間たちが命を落としていく。そんな彼らのあまりにも過酷な姿を目の当たりにして、いつしかラスムスンの心にも思いがけない変化が生じていくのだったが…。
解説(allcinemaより)
第2次大戦直後のデンマークで、同国に残されたドイツ人少年兵たちが、ナチスが埋めた地雷の除去作業を強制させられていた、という知られざる残酷な史実を映画化した衝撃のドラマ。死と隣り合わせの不条理な状況に放り込まれたドイツ人少年兵たちの過酷な運命と、憎しみをもって彼らを監督するデンマーク人軍曹の心に芽生えた葛藤の行方を描く。主演はローランド・ムーラーとルイス・ホフマン。監督はデンマークの新鋭マーチン・サントフリート。
メディア | 映画 |
上映時間 | 101分 |
製作国 | デンマーク/ドイツ |
公開情報 | 劇場公開(キノフィルムズ) |
初公開年月 | 2016/12/17 |
ジャンル | ドラマ/戦争 |
映倫 | G |
オフィシャル・サイト
http://www.hitler-wasuremono.jp/