英国と添い遂げた女性、エリザベスⅠ世
3月3日、MOVX京都にて鑑賞。前作の「エリザベス」は1998年に公開され、ケイト・ブランシェットはこの作品で一躍注目を浴び、アカデミー賞主演女優賞にノミネートされ、他にも数々の賞にいたそうです。前作から10年あまり経っての2作目の公開となったこの「エリザベスゴールデンエイジ」。衣装やメークそしてあのヘアスタイルに魅了されます
メークとヘアモードのリーダー
エリザベスⅠ世は、イングランドと結婚したと語ったように、自身の結婚問題を外交、政治の道具としてとりあげ、ヨーロッパの列強と肩を並べる国を作った。人形のように鎮座した女王ではなく、自ら道を切り開いていく姿は現代でも共感を呼ぶ。やはり見どころはその素晴らしい衣裳の数々、メークにヘアモード・・・・・。これらも、政治的ツールとして最大限に活用したところは見逃せない。そしてそのことは、女王の永遠の若さを示した。つまりイングランドは永久不滅ということを国民に安心感を与えたのだ
かつらコレクター
パワフルな政治生活と同様、装いの領域でも華やかな話題を撒いた膨大なドレスの他、80個のかつらの一大コレクションを所有していたらしい。女王の身支度するシーンではたくさんのかつらが並んでいる当時のイングランドでは、かつらの使用が始まり、女王の髪色から、燃えるような頭といわれた赤毛のかつらが流行した。彼女は、赤毛を中心にさまざまな色や形のかつらをもっていた。なかには針金を用いた型のかつらもあった。そしてそれらを頻繁にとりかえたというんだから凄いかつらに合わせて色とりどりの羽飾りや宝石も添えて豪華さを演出。確固たる女王の存在を作ったという。
かつらが流行していたんですね。独特のかつらなもんで正直、こんなのいいの?って思いましたが。かつら装着していない女王の雰囲気のほうが良かったと個人的は思ったけどね。でもその時代はそのファッションは最先端だったのでしょうね。
メークでも若さを演出
お気に入りのかつらに、白粉、チークでしっかりメイク。年齢を重ねるとともに、厚塗りをして、しわを隠す?高貴さ、若さの演出をする。色の白さを保ち、滑らかな肌にするため、それ用の化粧水もあったようで。あらゆる美容法を試みた女王!化粧箱も考案して持ち歩いた。
お金もふんだんにあったことだから、美のために、随分使ったことでしょうね。いやいやエリザベスⅠ世、たいしたものです
壮麗な映像世界
前作は、主役の女王は、周りの建造物に圧倒されていくという感じだった。それは当時の政治状況に戸惑う彼女の孤立がリアルに描かれていた。今回はそうではなく、主導権を確固たるものにした女王の姿があるため、建造物と比べて偉大に見える必要があったと。
撮影はイングランド西部のウェルズと南部のウィンチェスターにあるいくつかの大聖堂で行われた。この大聖堂だが、外観の規模は大きいが意外に内部の規模は小さいらしい。その異なる尺度の違いの中で、エリザベスが動き回ることで、彼女がより力強く見えるようになると考えられたようだ。またロケ地には女性的な装飾が多くあったという。なるほど細やかなところまで演出されているんだ。
数々の名所地での撮影もされたようで。ロンドンのウェストンミンスター大聖堂、ハートフォードシャー州のハットフィールドハウス(幼少期のエリザベスが過ごした館がある)、サマセット州のブリーン・ダウン等
とまあ凄いロケでの撮影だったのですね。
今回の「エリザベス:ゴールデンエイジ」は女王の座に就いてからも、果てしなく続くエリザベスの闘いを見つめ、ゴールデン・エイジ=黄金時代を築き、真の女王を君臨する姿を浮き彫りにしている。
(あらすじ)
25歳でイングランド女王に即位したエリザベス。父王ヘンリー8世の遺志を継ぎプロテスタントの女王として即位したが、国内にはカトリック信者が大勢おり、不安と憎悪が渦巻いていた。その頃、ヨーロッパ列強はイングランドを占領すべく狙っており、スペイン国王フェリペ2世はことあるごとに圧力をかけてきた。さらにカトリック派のスコットランド女王メアリー・スチュアートの存在も火種となっていた。
イングランド国王の娘として生まれながら、私生児の烙印を押されたエリザベスが運命を切り開いていく姿を描いた『エリザベス』(98)の続編。女王の座に就いてから果てしなく続く内憂外患を解決しながら“ゴールデン・エイジ”(=黄金時代)を築き、真の女王に君臨する姿を浮き彫りにしていく。その様子をスリリングに、かつ大スペクタクル(クライマックスでの、イングランド海軍のスペイン無敵艦隊との壮絶バトルは見もの)で描きだした。前作に続き、コスチューム・ドラマの絢爛豪華さは踏襲しつつも、ダイナミックな宮廷陰謀ミステリーの醍醐味が満載だ。さらにイングランドの歴史的名所や建築物での撮影が、映画にリアリティを与えている。(goo映画より)
映画レポート 「エリザベス/ゴールデン・エイジ」歴史好きには堪えられない場面が盛りだくさん!
圧倒的に優勢だったスペインの無敵艦隊が敗れたのは、風向きが変わってイギリス軍が風上になり、火船攻撃が効を奏したからだと、この映画を見て初めて知った。自然の力で勝ったなんて、まるで蒙古襲来の時の神風か、潮の流れが勝敗を決した〈壇ノ浦の戦い〉みたい。これだから歴史物は面白い。王位に就いたエリザベスが、女の幸せをあきらめきれず悶々とする話がメインだから、前作ほどドラマチックな展開にはならないけれど、スコットランドのメアリー女王を利用したスペイン+カトリック派の陰謀や、秘密警察の長官ウォルシンガムの暗躍、ウォルター・ローリーが水溜りにマントを敷いてエリザベスの注意を引いたエピソードなど、歴史好きには堪えられない場面が盛りだくさんだ。 惚れた男なら女王の威光でベッドに呼び入れてしまえばいいのに、キスするだけで我慢するなんて、エリザベスの純情にもびっくりだ。衣装も豪華だが、自然に流れるように見える髪型まである鬘のバリエーションも凄い。ローリーに海賊上がりのドレイク提督のキャラをプラスしたのは許容の範囲としても、我慢できないのは逆立ちしても女王に見えないサマンサ・モートンのメアリー。さしもの演技派もミスキャストの落とし穴には勝てないってことね。(森山京子)(eiga.com)
ウォルター・ローリー役 クライヴ・オーウェン
航海士であるローリーの出現は、エリザベスの心を魅了するしかしその後ベスとのことが発覚して、投獄されることになる・・・・・。
フランシス・ウォルシンガム ジェフリー・ラッシュ
エリザベスの側近、メアリーのにはエリザベス暗殺の指示があることを知り、メアリー処刑を進言するウォルシンガム。
べス・スロックモートン アビー・コーニッシュ
忠実なエリザベスの侍女、だがウォルターとの恋に落ち、一夜を共にする。そして身ごもり、密かに結婚。そのことが、女王に知れてしまう
メアリー・スチュアート
サマンサ・モートン スコットランド女王
メアリーはエリザベスと従妹だったが、不義の子エリザベスの即位は不当で、自分こそがイングランド女王と主張していた。しかしスコットランドに追われ、その後軟禁状態で暮らしていた。フェリペ2世はメアリーを女王にしょうと暗躍していた。しかし程なく、メアリーは処刑となる。エリザベスは宿敵とはいえ、従妹ということで嘆く
フェリペ2世(スペイン王)
ジョルディ・モリャ
メアリー処刑に憤慨した彼は最強といわれた1万人規模のスペイン艦隊を組織し、イングランドを目指す。
アミアス・ポーレット (トム・ホランダー)
メアリー・スチュアートの監視役
ロバート・レストン(リス・エヴァンス)
ロバートとトマスは、エリザベス暗殺を企てるカトリック教徒、そしてべスとは従兄妹同士だった。エリザベス暗殺を実行するも、失敗に終わる側近ウォルシンガムとは兄弟。複雑な人間模様である。
トマス・バビントン(エディ・レッドメイン)
エリザベスⅠ世
ヴァージン・クイーンの誓いを立てたエリザベスは、ローリーに心惹かれたが、彼との恋を望むことは出来なかった。そんな彼女はベスとローリーを巧みに近づけたのだ。そのことはその後、彼女の心に損失感を与えることに嫉妬、孤独感、理性の損失
歴史好きの人には確かに面白い作品だと思います。私の場合は歴史が苦手なので、エリザベスⅠ世がどのような生い立ちであったか、そしてどのような過程で、即位したか?といった簡単な歴史勉強が出来て、良かったという感じです。今から420年前に実在したエリザベスⅠ世というイングランド女王のことも、ほとんど知らず、お恥ずかしい限りですただ人物の存在しか知らず、まったくの無知状態。情けないことですね。
しかし生涯、ヴァージンを通したというのも、凄い方ですね。国と結婚かぁ~~それで良かったのかな
ケイト演じるエリザベス、迫力ありましたね
かつら無しのエリザベス
結構可愛いじゃないですか?
監督 : シェカール・カプール
追記:メアリー・スチュアートを演じたサマンサ・モートン、確かにちょっと ミスキャストだったかもしれませんね?ところで彼女の新作がもうすぐ公開されます。「コントロール」、「ミスター・ロンリー」の2作品です。「コントロール」の予告編でのサマンサはなかなか良さそうですぞ。今から楽しみです。