ロバート・アルトマン監督作品、『今宵、フィッジェラルド劇場で』
昨年の11月20日、亡くなられたロバート・アルトマン監督、最後の作品となった『今宵、フィッジェルド劇場で』を、京都シネマにて鑑賞。先日「サラバンド」という作品をブログで紹介しましたが、あの監督イングマール・ベイルマンの影響を受けたというアルトマン。ベイルマンより若くして死去。残念ですアカデミー賞、史上最多5度ノミネートされたアルトマン、 「M★A★S★H」ではカンヌ国際映画祭パルムドール賞、「ショート・カッツ」ではヴェネチア国際映画祭金獅子賞、そして、「ビッグ・アメリカン」ではベルリン国際映画祭金熊賞、と世界3大映画祭での最高賞を獲得その他にも多くの受賞歴がある。素晴らしい功績は第78回のアカデミー賞で、名誉賞を受賞!となった、アルトマン監督ご冥福をお祈りします
実はアルトマン監督の作品を鑑賞するのは初めてです予告編を観て、ぜひ観たいと思ってました。それから、何と言っても凄い豪華なキャスト陣ヨランダ役にはアカデミー賞14回ノミネート(受賞は主演・助演女優賞、それぞれ一度ずつ受賞)のメリル・ストリープ、最近では「プラダを着た悪魔」で貫禄の演技ロンダ役には、エミー賞受賞何と6回アルトマン作品「ナッシュビル」・「ショートカッツ」にも出演しているコメディ女優、リリー・トムリン。二人とも歌が上手~いハモりも凄い!!メリルがこんなに歌が上手いとはです。(オペラ歌手を目指していたらしいなるほど納得。)そしてこの二人とともにパワーな歌唱力で登場のリンダ役には歌手としてアルバムも出しているリンジー・ローハンです。それから、それから、陽気にカウボーイソングを歌う男性デュオ、ダスティ&レフティにはウディ・ハレルソンとジョン・C。ライリー、この二人は、過去に「シン・レッド・ライン」で共演しています。この映画は観ましたが・・・・。あまり憶えてませんヨランダの娘役ローラにはリンジー・ローハン、最近では「ボビー」でイライジャ・ウッドの婚約者役で出演、3歳からモデルとして活躍、その後ドラマなどで、天才子役そしてその他、ケヴィン・クライン、トミー・リー・ジョーンズ、ヴァージニア・マドセンといった素晴らしい俳優陣が脇を固めます。
《お話》アメリカはミネソタ州、セントポールにあるフィッジェラルド劇場。全米のリスナーに親しまれてきた地元ラジオ局WLTの「プレイリー・ホーム・コンパニオン」の最後の公開録音が行われようとしている。WLT局ごとテキサスの企業家アックスマン(トミー・リー・ジョーンズ)に買収され、番組は打ち切りが決定今夜がその最終回なのだ。番組の台本も書く、卑屈な語り口調に定評がある司会者のギャリソン・キーラー(本人)をはじめとして、どさ回りでカントリーソングをデュエットする姉妹ヨランダとロンダのジョンソン・ガールズ、シンガーソングライターを夢見るヨランダの娘ローラ、ちょっと下品な持ち歌の男性デュオのダスティンとレフティらがいつもと変わらぬ風に次々と楽屋入りする。そんな中、番組の警備係である探偵気取りのガイ・ノワール(ケヴィン・クライン)は、白いトレンチコート姿の天使のような美女を楽屋口で見かけて、ただらならぬ予感を抱くキーラーの名調子でいつものように番組は進行していくのだが・・・。ガイの予感は的中その夜、フィッジェルド劇場の舞台裏では予期せぬ事件が探偵と謎の美女の絡みは意味深そして時にユーモラスで、残酷なところも・・・・。番組に出入りする多彩な人物たちの姿が色々な角度から映しだされるこういう即興演出はアルトマン監督らしいと・・・・。すべての登場人物の、それぞれの来るべき第2の人生を味わいよく表現されているようだ。アメリカ中西部特有の人間味も映画の中でかもし出されているようだ。
右ダスティン(ウディ・ハレルソン)左レフティ(ジョン・C・ライリー)
シン・レッド・ラインのウディ・ハレルソン
同じくシン・レッド・ラインのジョン・C・ライリー
1998年 アメリカ映画 監督:テレンス・マリック
上映時間 171分 キャスト ショーン・ペン、エイドリアン・プロディ、ジョージ・クルーニ、ニック・ノルテイ、ウディ・ハレルソン、ジョン・C・ライリー他
ウディとジョンの共演作品「シン・レッド・ライン」のパンフレットが手元にありましたので、ちょっと載せちゃいました。
ロバート・アルトマン監督と3人の女優たち
まるで、普通に情景が映し出されているといった感じの映画です。ケヴィン・クライン、扮する探偵風の警備係と謎の美女デンジャラス・ウーマン役のヴァージニア・マドセンの絡みのシーンはちょっとドラマチックですが。それ以外は本当に自然体なんですよね。
実際にこのラジオ番組「プレイリー・ホーム・コンパニオン」は計550以上の公共放送局で、毎週土曜日公開生放送されているヴァラエティ番組です。大変人気のある番組なので、打ち切りはありません英国・アイルランド・日本でも放送されている。