銅版画制作の日々

ぼちぼち更新致します。宜しくお願いします!

ハプニング 人類は滅びたいのか。

2008-07-30 | 映画:シネコン

 

ハプニングの正体とは??????

 

M・ナイト・シャマラン監督最新作は「ハプニング」。実は私はシャラマンだと勘違いしていたと思います?(汗)ベルイマン監督もベイルマン監督と勘違いしていたことあって、ご指摘を受けたもんで・・・・。横文字の名前は本当にややこしいので困ります。

公開前から予告編を観て、気になっていたこの「ハプニング」。29日、東宝シネマズ二条で鑑賞しました。主演はシューターなどでお馴染みのマーク・ウォールバーグ、最近結構様々な作品に登場していますよね。

 

さて簡単にお話を・・・・・。

いつもと同じ穏やかな朝を迎えたセントラルパークに突然何者かの叫び声が響き、来園者たちは時が止まったかのように道に立ちつくすやがて後ろ向きに歩きだし、バタバタと倒れだす人々・・・・。別の工事現場では、作業員たちがまるで糸の切れた操り人形のように自らビルの屋上から転落してくるそれは前代未聞の大惨事の始まりだった

ニューヨークの原因不明の異変は、エリオット(マーク・ウォールバーグ)の勤める学校にも伝わってきた。

すでに死を遂げた人々には、段階的な兆候が見られたという。

 

第一の兆候:言葉の錯乱

 

第二の兆候:方向感覚の喪失

 

第三の兆候:“死”

 

エリオットの同僚ジュリアンは、フィラデルフィアの母親のに一緒に非難しようと彼を誘う。謎の見えない脅威は急速にアメリカ全域に広まり、各地で大パニックが発生

 

 

エリオットと妻アルマ、ジュリアンらが乗り込んだ列車も線路上で立ち往生し、車掌は「誰とも連絡がつかなくなった」と力なく告げる。

どこへ逃げればいいのか?一体何が起こっているのか?

理由も原因も分からないまま、エリオットはアルマとともにサバイバルを繰り広げていくのだった・・・・・・

 

目に見えないだけに、どうして良いのか?その手立ても分からない状況の中では逃避するしかないですよね。いきなり始まる脅威の数々という設定は確かに面白いと思いました。ただ何故か凄い恐怖感を感じることはなくて。

お話としては結構面白いのですが・・・・・。ちょっと物足りなさを感じました。それはラストシーンを観るともっと実感します。

どうも見えない自然現象の中に何かが潜んでいるらしいのですが。どうも見えない恐怖を表現するのはかなり難しいようですね。シャマラン監督、発想はいいんだけれど、もうちょっと撮影の工夫が必要だったのでは?と思いました。

この現象は、一度終息するのですが、再び起こるというのがラストなんですが、あまりじわじわした恐怖感は感じることはなく・・・・・終わりました。

 

『シックス・センス』『サイン』のM・ナイト・シャマラン監督が、何かに追い詰められ、人類滅亡の危機から逃げ延びようとする家族を描くサスペンス。本作についてシャマラン監督は、R指定が付く可能性も恐れずに、自分が本当にやりたいことをとことんやったとコメントしている。主演は『ディパーテッド』でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされたマーク・ウォールバーグ。(作品資料より)goo映画

 

ということで、この作品に肩透かしされたというのが感想です。皆さんはどう思われたでしょうか?宣伝があまりにもされているのに、ちょいとこれはウ~ンどうなんでしょうかねもしこれから観ようと思われる方、はっきりいってお薦めできません。

 

 

ハプニング オフィシャルサイト

 

 

 

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ジェリー・フィッシュ ふわふわ~~くらげのように生きる人たち

2008-07-29 | 映画:ミニシアター

 

ジェリーフィッシュ

なんともいえない不思議な作品「ジェリー・フィッシュ」を7月25日、京都シネマにて鑑賞しました。バディアと浮き輪少女のお話を軸に3つのお話が展開されます。

 

テルアビブ市内の結婚式場で働くバティアは、恋人と別れたばかり。おまけに職場では失敗続きの上、アパートは水漏れ状態で、どうにもさえない日々を送っていた。そんなある日、海辺で浮輪をつけた少女と出会う…。アクシデントから新婚旅行先の変更を余儀なくされたケレンとマイケルは、滞在先のホテルで険悪な状況に陥り…。フィリピンから出稼ぎに来ているジョイは、気難しい初老の女性マルカの世話を頼まれるが…。

骨折というアクシデントに遭遇したケレン、ホテルのみの新婚旅行となってしまうところがここで謎の女と夫が・・・・・気を揉むケレン。

イスラエルの港湾都市テルアビブを舞台に、波間を漂うくらげのように心細くて危なっかしい人々のさまよい生きる姿を、ユーモアとウィットを随所にちりばめながら詩的に描いたのは、同国のベストセラー作家エトガー・ケレットと、やはり作家で詩人でもあり、脚本も担当したシーラ・ゲフェン。プライベートでもパートナーである二人は、母国の歴史的・社会的背景を巧みに取り込みつつ、親子や夫婦間のすれ違いなど、より普遍性を持ったドラマを展開させ、ほんの少しの寛容さや思いやりが、孤独な心の特効薬になることを思い出させてくれる。2007年のカンヌ国際映画祭で最優秀新人監督賞にあたるカメラドールを受賞した佳品。(goo映画より)

 

最初の場面はバティアが恋人と別れちゃうシーンから始まる。二人の後ろは、青い海のような背景。何か素敵な場所での別れかと思いきや、それはトラックの車体の柄だった。そのトラックが行ってしまうと突然現れた風景は殺風景な場所。そこにバディアはひとり取り残されていた。何か想像していたら、現実に戻された気分になる。

バディアは恋人が去った後も、そのボロアパートにひとりで住むことに。あちらこちらぼろぼろ(>_<)何か悲しくなってしまう。それなのに、アパートの大家は家賃を値上げすると言ってくる。水道はひねっても水が出ないし、その上に天井の雨漏りときて、最悪何とかしてと訴えるバディア。

彼女は結婚式場で働く不器用なウェイトレス、支配人はそんなバディアがヘマをやらかすごとに、小言をいう嫌な奴だ。

ある日バディアは、海岸で浮き輪をつけた幼い少女と出会うバディアが質問しても何も答えない少女、迷子の少女をひとまず、警察へ。しかし捜索願いも出ていず・・・結局バディアが預かることになる。

彼女の衣服が必要となり、父の元へ。バディアの両親は離婚していた。母は慈善活動家として、メディアにも登場するほどの人だが、しかし彼女にとっては決して母親という存在ではなかった。一方父は女好きで、今も若い女性と暮らしていた。そんなバラバラの家庭で育ったバディアはず~と孤独な少女時代を過してきたわけだ。を少女に着せようと浮き輪を外そうとすると、キャァ~~と高~い声で叫びだした。その表情には自分の一部を剥ぎ取られてしまうという感じなのか・・・・・。仕方なく、その浮き輪の上から衣服を着せるバディア。

印象深い場面は、バディアと浮き輪少女が、天井から漏れた水を口をあけてむさぼるシーン。そんな娘の状況も関係なく、自分の活動についてのことをで報告する母、何かあまりの親子のギャップに悲しいものを感じる。

ある日バディアは母と待ち合わせ、そのとき事故に遭遇することに

事故に遭ったバティアの脳裏を、幼少時代の映像が通り過ぎる。彼女の胸の奥の痛み。買ってもらえなかったアイスクリーム。海水浴に来たものの、浜辺で両親はけんかを始め、居場所のないバティアは浮き輪を付けて海を漂う。あたかも“くらげ”のように。バティアにとって海は現実逃避の場所である。海で出会った少女は浮き輪を放すことを頑なに拒む。浮き輪をはずして陸に上がれば、辛い現実と対峙しなければならない……少女の姿は、バティア自身かもしれない。

イスラエルといえば、ホロコースト(大量虐殺)に中東戦争。そんな悪夢の中で生きる人々の苦しみ。各国からの移民を受け入れ、アジアからの出稼ぎ労働者によって支えられる社会となっているのが現状だ。

ジョイもアジアからの出稼ぎ労働者、フィリピンでは息子が彼女を待っている。つかの間の、短い時間に息子と交わす会話が印象深い。

 

突然、浮き輪少女はいなくなる。だがまた再会をすることに・・・・・。それは何と水中での再会でもそれは決別でもあった。幻想的な映像にうっとり、悲しいけど綺麗そしてあのアイスクリーム屋のおじさんとの再会も。

バディアのこの先は一体どうなるのか?エンディングの音楽が流れ始める。名曲「La vie en Rose」である。何か良さそうな気もする。きっと幸せになれるような?そんなラストだった。

 

   

公式サイト

 

 ※ティアラをつけたウェイトレスって面白いですよね。お国柄なのか?どうなんでしょうね

 

 

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ワン・ミス・コール One missed call

2008-07-26 | 映画:シネコン

 「留守電に断末魔。ーーそれは私の声。」

おぞましい“死の着信”それは決して逃れられない

あなたは3日後 すでに死んでいる

7月24日、夕方MOVX京都にて鑑賞。本作のオリジナル版は日本作品“着信あり”だそうで・・・・。監督はあの三池崇史、2004年劇場公開で大ヒットしたもの。そんなこともあってか、高校生のお客さんも結構来ていた。

 

ストーリー

アトランタの大学院生のベス・レイモンド(シャニン・ソサモン)は、ある金曜の晩にルームメイトのテイラー(アナ・クラウディア・タランコン)と暮らす家でパーティーを開いていた。そこに友人のレアンが加わり、友人のシェリーが溺死したことを話していた。そしてレアンの携帯電話が鳴った。登録した着メロではない不気味な着メロが流れる。その着信はシェリー(ミーガン・グッド)から来ており、3日後の日付の着信が残っていた。留守電を聞くと、そこにはレアン(アズーラ・スカイ)の悲鳴のような声が録音されていた。3日後の月曜日、レアンは図書館から帰る道で恐ろしい顔をした不気味な人たちに見られているとべスに電話していた。そして着信があった時間に近づきレアンのもとに行ったべスだったが、時はすでに遅くレアンは踏切の歩道橋から飛び降り走ってきた列車にぶつかり死んでいた・・。数日経ちレアンの葬式が行われ複雑な気持ちになる友人たち。そしてレアンの元彼のブライアン(ジョニー・ルイス)がレアンから着信が来ていたことを告白。レアンが予告通りに死んだことを信じないブライアンだったが、ブライアンの携帯にもブライアン自身の声が録音されていた。再び着信があった時間に近づき自分の携帯を取りに行くブライアンだったが、建築現場から大きな爆発音が聞こえてきたかと思うと、ブライアンの体に太い鉄筋が突き刺さり赤い飴玉を吐き出し死亡した。ベスは警察で呪いの着信のことを話すが、担当のリー刑事は彼女の話を信じない。しかし、ジャック・アンドリュース刑事(エドワード・バーンズ)は死後一週間以上経って発見された妹のことを話した。しかも自分の妹がシェリーと同じ聖ルーク病院で研修を受けていて、妹はシェリーが死ぬ2日前に死んでいたことが分かっていた。呪いの着信で2人の友人を喪ったテイラーは今度は自分にかかって来るのではないのかと脅えていた。テイラーの携帯の電池を抜いても彼女の携帯からあの着メロが流れる。その着信にはテイラーと思われる人が叫びをあげている動画が映し出されていた・・。着信日時は2日後だった。テイラーに呪いの着信が掛って来たことにショックを受けるべスだったが、テイラーが呪いの着信を受けたことを聞きつけたTV番組「アメリカの奇跡」のプロデューサー、テッド・サマーズ(レイ・ワイズ)が彼女の前に現われお祓いの番組出演をオファーしてきた。最初は主演を断るが、不安や恐怖が高まり番組出演を受諾してしまう。 呪いの連鎖を止めるために事件の真相を突き止めようとするべスとジャック。はたして、2人は呪いの真相を解明することができるのか・・!

ワン・ミス・コール べスにもあのがついに・・・・・

始まりは聖ルーク病院での火災からなんですが・・・・。 ひとりの幼い少女が火災現場から助けだされるシーン。この少女が事件の鍵となっています。この少女の母とジャック・アンドリュース刑事の妹と何らかの関わりがあったようです。

両目が口となり、乳母車を押しながら、不気味な笑みを投げかける母親、

口が裂け姿を消す図書館の女、無数の亀裂の入った顔を持つの乗客・・・・。

“死の着信”を受けたものだけが見えるおぞましい死神たち。

刻々と迫る死の予告時刻、恐怖の連鎖は止まらない

見えないものが見えるというのも、何か?不吉な予告というのがありがちな幻影のよにも思えるのですが・・・・。それから、死んだ被害者の口からいつも飴玉ひとつポロリこれも犯人の手がかりになるポイントとしてのひとつ。

まあそれなりに恐怖感をよりいっそう強く与えようとしている製作者の意図も見えますが・・・・意外にもそこまでは感じませんでした。ラストで、犯人の全貌は見えますが、ちょっと分かりづらいような気もします。犯人が何故狙ったのか?単に携帯電話つながりだけなら、やはり怖いことです。今や携帯電話はめまぐるしいほどに増えていっています。関連した事件も次々と起こっているのも事実。そういう意味で、この作品を見るとやはり携帯電話に要注意っていうメッセージかもしれませんね。

映画『ワン・ミス・コール』写真

エドワード・バーンズが出ていました。「幸せになるための27のドレス」のバーンズより良かったです

 

映画『ワン・ミス・コール』写真 テイラーは命を助けて欲しいという気持ちから、番組出演を承諾したが・・・・。

 

映画『ワン・ミス・コール』写真 何と、あのデーブ・スペクターも登場英語で喋っておられましたやっぱりアメリカ人だった。

 

監督: エリック・ヴァレット

 

メディア 映画
上映時間 88分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開(角川映画)
初公開年月 2008/07/19
ジャンル ホラー/サスペンス

http://onemissedcallmovie.warnerbros.com/ オフィシャルサイト(英語版)

 

※あの着信音がいまだに、耳に残っています。

 

 

 

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ぐるりのこと リリー・フランキー、映画初出演!

2008-07-23 | 映画:ミニシアター

 ぐるりって?→自分の身の周りのこと。または、自分をとりまく様々な現境のこと。

 

7月17日、祇園祭りの最中・・・・。京都シネマにて鑑賞しました。お客さん、さすが少なかった?みんな祇園祭で巡行見学みたいです。私は母の入院の手続き終了後、いそいそシアターへそういえば邦画は「アフタースクール」も鑑賞したのですが、未だ記事にしていませんまた後日書きたいと思います。

リリー・フランキーが映画に初出演した作品です。いつもは脚本・コラムなどを書いておられる方なのですが。絵本「おでん君」はみんなご存知ですよね。NHKでアニメ化され、大人気

そして女優木村多江さんが彼の相手役です。この方の出演されているドラマなどもほとんど未見です。どんな演技をされるのかも楽しみでした。

 

そんな2人が夫婦役で共演した「ぐるりのこと」。

何があっても別れない夫婦の10年におよぶ希望と再生の物語、

これは、今を生きる私たちの10年の物語。

何事もきちんとしたい妻・翔子(木村多江)とひょうひょうと生きる法廷画家の夫・カナオ(リリー・フランキー)。どこにでもいる夫婦のふたりにおとずれるさまざまな困難・・・・・初めての子どもの死、妻のうつ。それでもふたりは一つずつ一緒に乗り越え生きていくーーー。

1993年7月。ふたりの部屋のカレンダーには「×」の書き込み。妻・翔子(木村多江)が決めた週に3回の夫婦の「する日」の印だ。しかし、その日に限って、靴修理屋で働く夫・カナオ(リリー・フランキー)の帰宅は遅い。女にだらしないカナオが遊び歩いているのでは? 彼の手の甲をぺろりと舐め、浮気かどうかチェックする翔子。カナオは先輩の紹介で、新しく法廷画家の仕事を引き受けてきたところだった。「はあ!? 靴屋は? とにかく……決めたことやってから話そうか」苛立った様子で、翔子は寝室へ消える。「この感じからは……ちょっと無理だと思うな」カナオはぼやきながら、渋々寝室へ入っていく。

ふたりはどこにでもいるような夫婦。翔子は女性編集者として小さな出版社でバリバリ働いている。一方、カナオは法廷画家の仕事に戸惑いつつ、クセのある記者・安田(柄本明)や先輩画家らに囲まれ、次第に要領を掴んでいく。職を転々とするカナオを、翔子の母・波子(倍賞美津子)、兄・勝利(寺島進)とその妻・雅子(安藤玉恵)は好ましく思っていない。

しかし、そんなカナオとの先行きに不安を感じながらも、小さな命を宿した翔子には喜びのほうが大きい。

「動いた」とカナオと並んで歩く夜道、自分の小さくふくらんだお腹に手で触れる。カナオのシャツの背中をギュッ!と掴んで歩くその後ろ姿には幸せいっぱいって感じ・・・・。

1994年2月、ふたりの部屋に掛けられたカレンダーから「×」の印が消えている。寝室の隅には子どもの位牌と飴玉が置かれていた。初めての子どもを亡くした翔子は少しずつ心を病んでいく

気分転換のため、引越しするカナオと翔子。引越し祝いのため、友人たちと鍋を囲む。そのとき、一匹の蜘蛛が・・・・・。悲鳴をあげたとたん、翔子は過剰反応「殺さないで~~!」と絶叫その姿をカナオはじっと見つめるのだった。

カナオは法廷で、さまざまな事件を目撃していた。1995年7月、テレビは地下鉄、毒ガス事件の初公判を報じている。一方翔子は何と!産婦人科で中絶手術を受けていたすべてはひとりで決めたこと。カナオには秘密である。その罪悪感から、益々翔子は自分を追いつめていく無理をおして、書店でのサイン会に立ち会うが、ふとしたことからがあふれだしてしまう。そしてついに実家で

 

1997年10月、カナオは法廷画家として、すっかり堂に入っていた翔子は仕事を辞め、心療内科に通院の日々。ある日、台風でが通じないことに不安を感じたカナオは急いでに戻る。が吹き込む真っ暗な部屋で、翔子はびしょぬれになってたたずんでいた。「わたし、こどもをだめにした・・・・・」泣きじゃくる翔子、「どうして、私と一緒にいるの?」ながら、カナオを殴り続けるのだ。そんな彼女をカナオはやさしく抱きとめる。「好きだから、一緒にいたいと思っている」と告げる。ようやく二人の間に重く固まっていた空気が溶け始めた。

茶会に行くようになった翔子は、寺の庵主から天井画を描かないかと提案される。いつのまにか、ベランダに家庭菜園が・・・・。赤く実をつけたトマトをふたりはもいで食べる。夜中に熱心に画集を見入る翔子の姿を、カナオは発見する

 

 クリックして下さい!

頑張る翔子

1999年2月、カレンダーには再び「×」の印が付けられていた。ふたりの生活は少しずつ平穏を取り戻していたカナオがバイトする絵画教室でスケッチに励む翔子。ふたりの部屋には翔子が描いた美しい絵の数々が立てかけられている。

季節は景色からの春、そしてが咲き誇る夏を過ぎ秋へ・・・・・。時が洗い流していく

カナオは法廷で地下鉄毒ガス事件、小学児童殺傷事件といった陰惨な事件が裁かれるのを目撃していた。

 

2000年5月、翔子の父親がガンになり、翔子とカナオは名古屋へ見舞いに行くことに。宿泊したホテルで出くわした他人の結婚式の風景。式をあげていないふたりはその光景を見つめていた。父親の様子を家族に報告するふたりは母波子(倍賞美津子)より、離婚の真相を聞く。(実は母が父を裏切ったと)そして、波子はカナオに「翔子を宜しくお願いします思わずこみ上げる翔子

 

2001年7月、部屋には名古屋で撮影したふたりの記念写真が飾られている。

ふたりは完成した天井画を穏やかな表情で眺めていた。畳に寝そべって・・・・。

数日後、小学児童殺傷事件の被告人に死刑判決が下る。被害者遺族に罵声を吐き捨てる被告人(新井浩文)、退廷させられる被告人。裁判所の渡り廊下で、「人、人、人・・・・・・」と呟きながら、カナオは今日も白い紙に向かう

 

本当にありがちな夫婦の物語をリリー・フランキーと木村多江は自然体で演じていた。特にリリー・フランキーは初めてとは思えないほど、素晴らしくて驚いた。木村多江も凄い、心を病んだ翔子役を見事に演じていました母親波子役の倍賞美津子はえらい年がいかれ、驚きました。魅力的な方だっただけに・・・・。柄本明、あまり好みの役者さんではないけど、かなり存在感があり・・・・う~んさすがって感じです。年を重ねる度にいい役者さんになられたな!なんて偉そうなことを言っておりますが。いい映画でした。ほろっときました。

 

ぐるりのこと めんどくさいけど、いとおしい。いろいろあるけど、一緒にいたい。

 

 

 

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第3回ENNENN FACTORY 銅版画展そして中島さんを偲んで

2008-07-21 | 銅版画関連

今回で3回目となる銅版画のグループ展、2年ごとに開催しています。

今年も9月2日(火)~7日(日)まで京都市中京区寺町にある平安画廊にて、やることになりました。展覧会の際にお世話になっていたオーナーの中島さんが今月13日にお亡くなりになってしまいました。つい2ヶ月ほど前まで、訪ねるたびに、よく話をさせてもらっていたのに・・・・。突然の訃報に驚きました。体調を崩され、入院されたと聞いてましたが。まさか?病院に行ったほうがいいと、スタッフの真下さんが勧めておられたこともありましたが。

今年は中島さんのおられない展覧会となります。残念でたまりませんが・・・・。平安画廊は今後どうなるのか?やはり中島さんの存在の大きさを改めて感じる次第です。

とりあえず報告です。仕事に行かなければなりません。ではまた・・・・。

 

 

 

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近距離恋愛・・・・・。

2008-07-20 | 映画:シネコン

 

友だち以上、恋人未満って言葉がありましたよね。

 

7月15日、東宝シネマズ二条にて鑑賞。主役の2人はどちらかと言えば、主役ぽい方たちではなく地味なキャラですよね。そうそうパトリック・デンプシーは最近鑑賞した「魔法にかけられて」でお馴染みの俳優さんです。あの時の彼は、王女が出会う理想の男性役だった。そいでもってなかなかいい男って感じだったんですが・・・・・。

突然のハンナの婚約に驚くトム。二人の、熱烈なキスに・・・・

近距離恋愛

 ハンナの婚約者は完璧主義者コリン(ケヴィン・マクキッド)私はあまり好みじゃないけど・・・・。

 

今回はちょいとプレイボーイ、女性とのお付き合いにも独自のルールがあるらしい。「デートは2晩続けない」「女を家族に紹介しない」「もらった電話番号は24時間後にかける」等々、そんな自分だけのルールを決めて、数多の女性と恋愛ゲームを楽しむトム役だ。そんなトムには10年来の女友だち、ハンナ(ミシェル・モナハン)がいた。出逢って10年、今では毎週末いっしょに食事をし、2人で1つのケーキを食べ、お互いの家族の事情から恋愛遍歴まで、すべてを語り合う仲だった。そんなある日、ハンナがスコットランドへ6週間の出張。彼女のいない週末がハンナへの恋心をトムに気付かせる。ところが帰国したハンナは突然の婚約を報告。花嫁付添い人を頼まれたトムはその時、今まで何人もの女性と付き合ってきたが、本当に愛しているのは彼女だけだと確信する。結婚式まであと2週間、花嫁付添い人として式の準備を進める一方で、何とか ハンナに溢れる想いを告白しようと焦るトム。果たしてトムは、ハンナを奪うことができるのか? その時、彼女の答えは─?

トムの友人や父はトムの行動に歯がゆく思い、「奪い返せ」とエールを送るのだが。

告白のチャンスは幾度となくあるものの、言い出そうとしては肩すかしを食らうことが続くとうとう結婚式の場所、スコットランドへ古いお屋敷での結婚式場にはしきたりも色々あって、ハンナもちょっと戸惑い気味何かトムもギクシャクしてしまう。

この場面なのですが、スコットランドの伝統なしきたりらしく、結婚前夜に花嫁がパブを回るというものらしい。メイド・オブ・オナー=筆頭花嫁介添人のトムも同行。よしここでって告白したいとところだが・・・・。プレイボーイもたじたじ

女性を口説くのはお手のものなはずだが、やはり本当の愛の告白となるとドキドキ・ハラハラ上手く伝えることが出来ないトム。そのことを感じてか?ハンナもちょっといつもと違うトムに何か感じているようだ。

ハンナの部屋に訪れ、トムは気持ちを伝えるも、彼女も複雑な心境だ。揺れる乙女心いまさら?どうして?って感じなのよね。結局すごすごとトムは戻る。そこへ現れたのは、かってトムがふったハンナの友人もう一度よりを戻したいと迫りだす抵抗するトム・・・・・。また間の悪いところへ、ハンナがやって来る。この様子に、「彼と結婚します!」と告げて去る。いやいやほんまにすれ違ばかりあちゃ~どうしてこうなるの

結局トムはメイド・オブ・オナーを辞退する。そしてNYに戻ることにした。いよいよ結婚式当日、後ろ髪を引かれながらトムはに乗る。

 

ネタばれしています。でもこの結末は誰でもこうなると・・・・。

 

さてさて結末は何となく分かりますよね。そうなんですまるであの「卒業」のようなんです。卒業をご存知ない方、多いと思います。この作品を知っている人は結構の年齢の方かも若きダスティ・ホフマンとキャサリン・ロス主演の映画、これ良かったですよね音楽はサイモンとガーファンクルラストはすべて一緒?ではありませんが。まあ少し似ていますね。本作はちょいとずっこけぽいかも

 

ハンナが婚約者コリンに最後に伝えた言葉、「完璧で素晴らしい人だけど、私駄目なの。」ってなセリフだったか?どうか覚えてないけど・・・・。確かこんなことを言っていた。いい言葉でした。ハンナはトムのよさにきっと気づいたのでしょうね。

ハンナの結婚という事態がなければ、どうなっていたのかな?と思いますね。でも何かなければ気づかない自分の気持ちそんなものかもしれません。

ということで近距離恋愛それなりに楽しめると思います。ハッピーな気分になれてよろしいのでは?

 

オフィシャルサイト

 

追記:字幕はまたまた戸田奈津子さんでした。

 

 

 

 

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イースタン・プロミス “ロンドンの裏社会”とは・・・・?

2008-07-18 | 映画:ミニシアター

 

裏表の世界を生きる男女 

出会うはずのなかったふたりを運命が引き寄せる

 

7月14日、京都シネマにて鑑賞。度肝を抜くシーンから始まる。殺人シーンなのだが、かなりえぐくて、のけぞりまくり

 マフィアの首を切り裂くこの親子は一体?切り裂いたところから、血、血、血・・・・・・

さてこの後のシーンも結構凄い身元不明の少女の足元からどわっ~~と血が流れ出し、意識を失うのだここでもわぁ~~となってしまった。どうもは苦手・・・。

何なの一体??って感じ。さてここからお話の本題に入っていくようだ。この倒れた身元不明の少女は病院に運ばれる。ここで助産師として働くアンナ(ナオミ・ワッツ)はこの少女が身ごもっていることを知り、手術に立ち会うことに。女の子を出産後、彼女は息をひきとってしまう。少女のから、日記を取り出す。孤児となった赤ん坊のために、少女の身元を割り出そうと考えたのだ。

彼女の名前はタチアナ、ロシアの貧しい炭鉱町の生まれだった。マシな暮らしがしたくて、故郷を出て来た。と綴られていた。日記に“トランスシべリアン”というロシアン・レストランのカードがはさみ込まれていた。おぉ~これは何かの手がかりにところがアンナはロシア人とのハーフなんだけど、ロシア語が分からないんだよね。ということで、このカードを頼りにレストランへ・・・・・。

アンナはレストランのオーナー、セミオン(アーミン・ミューラー=スタール)と会う。タチアナの件を話すが、知らないと答える。だがの件を話すと、翻訳すると提案してくる。

 

 セミオンの店の前で、アンナはひとりの謎めいた男と出会うニコライ(ヴィゴ・モーテンセン)という名前のその男は、アンナの運転するバイク(父の形見)に興味を持つが、アンナは素知らぬ顔で去る。

 ニコライはロシアン・マフィアの運転手で、組織の跡取りキリル(ヴァンサン・カッセル)のために働いていた

ロシアンマフィアは法の泥棒という悪名高い組織だった。ところでアンナはセミオンにのコピーを渡しちゃうんだけど、いいのかな?

そしてこのの中身に書き綴られた内容を伯父ステパンが読んでしまった。何とその内容は彼女は売○○だったこと、実はレ○プの果てに妊娠したなど、数々の恐ろしい事実が記されているらしい。深入りはしない方がいいと忠告を受ける

やがて伯父の不安は的中する!を読んだセミオンがアンナの病院に現れるそして彼は取引を持ちかける。にはキリルの情緒不安定で衝動的な行為の数々が記されているという。を返せばタチアナの住所を教えると・・・・・。

セミオンこそ、法の泥棒のボスで、キリルの父親だった。セミオンとの取引にはニコライが現れる。ステパンと母も同行して、を渡す。しかし肝心のタチアナの住所は知ることは出来ずニコライは今回の事件は忘れ、自分たちに近づくな忠告

ここはちょいとネタばれです。もしご覧になっていない方、またこれから鑑賞予定の方は観ないで下さい。

実はタチアナはキリルに暴力をふるわれ、レ○プされそうになった。しかし、キリルはそれを果たせず、かわりに父親セミオンがタチアナをレ○プし、彼女はセミオンの子どもを身ごもったのだ!何とあのおっちゃんが・・・・・。

日記を取り戻したセミオンはそれを焼き捨て、事実を知ったステパンの殺害を命じる。

セミオンはニコライに何を?

ステパンはその後、アンナやアンナの母へレンの前から姿を消してしまう。安否を気遣い、ニコライを疑うが、アンナはそれを否定する。バイクを修理して届けてくれたニコライが人に危害を加える人物には見えなかったのだ。

一方セミオンは、勝手にチェチェン人マフィアの一員を殺害したキリルを責めていた 抹殺されたチェチェンのマイフィアは“酒びたりのホモ”だと噂があり、広まりつつある状況だったから、抹殺すると判断したキリルは正しいとニコライは擁護する。このことで、セミオンは息子が絶対的な信頼を寄せるニコライがかなりの切れ者だと強く印象つけられる。そしていよいよニコライはこの法の泥棒の一員として迎えられる

 

 キリルを助けるニコライだが・・・・。

 

 

儀式で、彼は絶対的な忠誠を誓う、幹部としてのタトゥー(刺青)を受ける。

 

 

ところが、会談に出かけた公衆浴場で襲撃を受ける彼らはキリルの行為で兄弟を失ったチェチェンの一味。ニコライをキリルと間違えて殺しにやって来た。

このシーンはニコライ役のヴィゴは全裸で格闘するきわどい闘いが続き、息を呑んでしまう。まさに血だらけの格闘シーンだどちらが生きるか?死ぬか?って感じ。これもセミオンの罠だった子どもを思うがゆえとは言え、ニコライを犠牲にするなんて

あわや瀕死の負傷で助かったニコライ。入院先で再びアンナと再会。伯父のステパンの安否を気遣うアンナに、「心配は無用」と・・・・・。スコットランドで保護されていたのだ

ニコライの優しさに触れ、アンナはマフィアの一員であるはずの彼に心通わせる何かを感じる。

事件に深入りしてしまったアンナ、それをもみ消そうとするセミオンとキリル親子。さてさて物語は終盤を迎えるわけで・・・・・。

孤独と秘密を抱えたニコライ、本当の姿とは?実は・・・・・。内緒だよ

 

 二人の心はなのにね。

主演は、『ヒストリー・オブ・バイオレンス』に続けてクローネンバーグ監督とタッグを組むヴィゴ・モーテンセン、『キング・コング』のナオミ・ワッツ、『オーシャンズ13』のヴァンサン・カッセルほか。2作続けて同じ俳優を使うことが少ないクローネンバーグ監督が、『ヒストリー・オブ・バイオレンス』のヴィゴ・モーテンセンを起用するとは、余程、意気が合ったと見た。二人のツーカーぶりは、スクリーンに十分現れている。(goo映画より) 

 

資料によると、タイトルの「イースタン・プロミス」とは、「英国における東欧組織による人身売買契約」のことだそうだ。映画の冒頭で出産後に死ぬロシア人少女も、キリルに強いられてニコライが交わる○婦も、イースタン・プロミスによって売られてきた女性たちである。この映画は秀れたエンターテインメントである一方で、英国の暗部に目を開かせてくれる作品ともなっている。 (映画の森より)

 

そしてこの映画で登場する“法の泥棒”(ヴォリ・ヴ・ザコネ)いう犯罪組織は実在するそうで、人身売買で利益を得る集団らしい。

ロンドンにも闇の社会がうごめいているんだと知り、ちょっと驚いたけど。考えるとこの手の作品は結構ありますよね。一般人には無縁かもしれないけど、ふとしたはずみで、こんな闇世界に入ってしまうとは限らないかも・・・・・。何かそら恐ろしい気がしたり。ところで、前回紹介した、「裏切りの闇で眠れ」のブノア・マジメル演じたフランクとニコライ役ヴィゴ・モーテンセン、何か重なるような気もするのですが・・・・?孤独を抱えたところかな。いずれにしてもふたりともかっこいい男性ですよね。

 

イースタン・プロミス 映画の詳細・リンクなどこちらからどうぞ

 

 

 

 

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裏切りの闇で眠れ(-_-;)

2008-07-16 | 映画:ミニシアター

生き残るためのルール、

それは非情であること。

何よりも孤独であること。

 

7月4日、京都みなみ会館で鑑賞。この後「幻影師アイゼンハイム」を鑑賞しました。フランス映画独特のサスペンス作品ですね。ちょっと分かりづらいところがありましたが・・・・・。どの人が何の役なの?ということを把握するのに、時間がかかりましたが。

フランスの闇社会のお話で、そんな闇社会でフランク(ブノワ・マジメル)という呼ばれる若い男がいた。仲間のジャン=ギィとともに闇社会の危ない仕事を引き受けている。過去は語らない。その冷静な頭脳と非情な働きで、闇を牛じる男クロードの信頼を得ている。

裏切りの闇で眠れ

そのクロードという男がかなり、いや相当な暴力に生き、裏切り者には容赦しない暗黒街の帝王なんだけど、些細なことがきっかけで、投獄されるんだ。一体誰の陰謀なのか

 

 左側のおっちゃんが、クロードです。スケベであくどいお方です。

主人なき混沌の街で、敵も味方もわからぬまま、裏切りが裏切りを呼ぶ・・・・・・。確かに多くの人物が登場するので、観ている方も混乱します

果たしてフランクは裏切りの闇を抜け出すことが出来るのか???それとも彼は、この闇でしか生きられないのか???

ちょいとやばいシーンもあります。激辛タッチとはいうものの、それほど凄いとは思わないんですけどね。拷問シーンもあるのですが、意外にさらっと観れます。

この映画の紅一点が伝説の女優と言われたベアトリス・ダル 、ベティ・ブルーで御馴染みの方なのですが。クロードの愛人役で登場。かなりえぐい感じのお顔がチャームポイントなのか?なかなかの悪女を演じておられました。

 

ベアトリス・ダルは目で殺す! 6月21日公開の「屋敷女」で怖~い女を演じておられます。

 

フランク役のブノア・マジメルは次代のフランスNO1男優さんだそうで、何とまだ34歳。若いです

 

暴力が支配するパリの闇社会。裏切りが裏切りを呼ぶこの世界に生きる男たちをハードに描いた、新時代のフレンチ・ノワール。映像は徹底したリサーチによってリアルに構築されており、酒をあおる仕草1つとっても、そこには男たちの哲学が垣間見られる。そしてそんなリアルな男たちの姿は、現代社会を生きる我々を投影したものでもある。だからこそ本来全く違う世界に生きる彼らに、小さな共感を覚えることになる。主人公のフランクを演じたブノワ・マジメルは、実直かつ冷静な殺し屋を確かな演技で表現。それと対照的なクロードをフランス演劇界の重鎮フィリップ・コーベールが見事に演じた。(goo映画より)

アメリカ映画のような派手さはありません。どちらかといえば、少し泥臭い?という表現が適切なのかどうか?お国柄なのでしょうね。主人公の生きざまを、本当に混沌と映し出しているという感じがしました。

 

公式サイト

 

※今回は短いレビューとなりました。

 

 

 

 

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ラスベガスをぶっつぶせ!頭脳明晰の男が挑んだのは??

2008-07-14 | 映画:シネコン

 「運」は存在しない。信じるのは「数式」だけ。

 

5月末にロードショーが始まった「ラスベガスをぶっつぶせ」を遅まきながら、7月8日、東宝シネマズ二条にて鑑賞してきました。11日で終了ということだったので、火曜日を逃すと、会員料金で観れないので、慌てていったようなわけです。

MIT?何の略かと思いきや、マサチューセッツ工科大学のことだそうで。アメリカでも指折りの名門大学ですよね。優秀な数学の天才学生が学んでいるそうですが。そんな学生たちが、数学の頭脳を活かして、カジノで数百万ドルを稼いだという実話に基づきこの作品は作られたそうです。

そのMITに通う学生ベン(ジム・スタージェス)はハーバード大学の医学部に進学したいという夢があった。しかしその学費は30万ドル。奨学生になるため試験を受けたが、落ちてしまうスーツショップでアルバイトをするベンだが、そんなバイト料では到底追いつかない金額

そんなある日、ベンの頭脳に目を付けたミッキー・ローザ教授(ケヴィン・スペイシー)が彼を自分の研究チームに勧誘する。その研究テーマは、“カード・カウンティング”という手法を用いてブラックジャックで必勝するためのテクニックとチームプレイを習得するというものだった。一度はためらうベンだったが、チーム内に憧れの美女ジル(ケイト・ボスワース)がいたことも手伝って、学費のためと割り切り参加する。やがてトレーニングを積んだチームは、満を持してラスベガスへと乗り込むと、みごと作戦通り大金を手にすることに成功するのだが…。

 

学費と割り切ってチームに参加したベンだったが、ラスベガスのスリリングでセレブな暮らしに満喫していくにつれて、ボストンでの地味な学生暮らしに満足できなくなっていく。

ビジネスとして勝ち続けていく彼らにカジノのルール違反者を取り締まるコール(ローレンス・フィッシュバーン)が目をつける次第にベンとチームにラスベガスの巨大な暗影が漂い始める

ローレンス・フィッシュバーン ローレンス・フィッシュバーン、強面です

 

ケヴィン・スペイシーこのチームに入ったことで、ベンの人生は大きく変るのだ

 

「ラスベガスをぶっつぶせ」現実逃避ファンタジーとしては痛快な出来憧れのジルともそりゃ、前の学生生活には戻りたくないよね。

ギャンブル好きの人にとってはたまらないお話なのでしょうね。私の場合、興味もないので、ブラックジャックというものがトランプのゲームだということしか知りませんでした

 

さてどんなゲームなのか・・・・・。

さてブラックジャックとは?トランプを用いたカードゲームの一種。プレイヤーとディーラー(親と胴元)との間で1対1の勝負を行う。手持ちのカードの合計が「21」を超えない範囲で「21」にに近い方が勝ちというゲーム。なるほどう~ん難しいですね。

 

そしてもうひとつ気になる、カード・カウンティングとは?ブラックジャックのゲーム中にプレイヤーが、既に使用された(見えてしまった)カードを記憶。ディーラーのまだ使用していないカードを推測して、計算する高度な戦術のことをいうそうです。

ギャンブルにはまったベンの心理が恐ろしく変貌していくのが、何か観ていてハラハラ、ドキドキもんです。人間ってほんまに一寸先は分からないもんだとつくづく感じました。

ケイト・ボスワース

ベン・メズリックのベストセラー・ノンフィクション『ラス・ヴェガスをブッつぶせ!』を映画化したエンタテインメント青春ストーリー。理論的に編み出した必勝法でラスベガスのカジノから大金を巻き上げるエリート学生グループを主人公に、彼らとカジノ経営者とのスリリングな攻防と次第に葛藤渦巻く学生グループ内の人間模様を描き出す。主演は「アクロス・ザ・ユニバース」のジム・スタージェス、共演に「ブルークラッシュ」のケイト・ボスワースと本作の製作陣にも名を連ねるケヴィン・スペイシー。監督は「キューティ・ブロンド」のロバート・ルケティック。(allcinemaより)

ということで、なかなかスリル感もあって楽しく鑑賞できました。でもギャンブルはやらない方がいいと思いますが・・・・。

 

メディア 映画
上映時間 122分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開(ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント)

ラスベガスをぶっつぶせ公式サイト

 

 

ラスベガスをぶっつぶせ

 

 ラスベガスをぶっつぶせ

  

 

 

 

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幻影師 アイゼンハイム THE ILLUSIONIST

2008-07-11 | 映画:ミニシアター

 幻影師(Illusionist)

 

奇術師にはふつうmagicianという言葉が使われるが、凝った幻影を得意とするマジシャンについては、このIllusionistという語を用いる。

蛇足ながらこの言葉は哲学の文脈では、物資世界を幻影と考える者の意。

 

7月4日、新京極シネラリーべで鑑賞。この日が最終日ということで慌てて観に行きました。あのエドワード・ノートン主演ということで、ぜひ鑑賞したかった作品です。彼の作品は多分「ファイト・クラブ」(99)以来だと思います。その後も数々の作品に出演していたようですが、観る機会を逃していました。近々アメコミ作品「ハルク」に主演するということで、楽しみにしています。

結末を観た瞬間、してやられた何やったんや?今までのことはすべて嘘なのかって感じですね。ウール警部はにんまりしてましたね。騙されたけど、後味は爽快って言う表情でした。

ということで、ストーリーをちょいと紹介したいと思います。

 

時は19世紀末のウィーン、ハプスブルグ帝国末期の芸術文化の都では、大がかりな奇術が=イリュージョンが見世物として、一世を風靡していた。なかでも幻影師アイゼンハイムの繰り広げるイリュージョンは「芸術の域に達している。」と評されるほど神秘的で絶大な人気を誇っていた

その噂は日ごとに高まり、とうとう皇太子レオポルドが婚約者の公爵令嬢ソフィを伴って、ショーを観覧しにやって来た。そしてイリュージョン体験者として舞台に上がった彼女を見て、アイゼンハイムは愕然とする。皇太子の婚約者である女性は、幼馴染みでかっての恋人ソフィだったのだーーーーー

 

アイゼンハイムの本名はエドゥアルド・アブラモヴィッツという。家具職人の家に生まれた彼とソフィは幼馴染だった。彼は覚えた奇術を彼女に披露し、彼女もそれを喜んでいた。いつしかふたりは想いを交わすようになるが、身分の違いに引き裂かれてしまうソフィは城に連れ戻されてしまい・・・・それから15年の歳月が流れる。

彼はアイゼンハイムと名乗り、ソフィは舞台で劇的な再会を果たすそんな中ソフィは皇帝退位計画を秘かに進めている悪名高い皇太子と政略結婚させられる運命にあった。

数日後、皇太子はアイゼンハイムのイリージョンを解明しようと、多くの賓客とともに、彼を王宮に招いた。でもアイゼンハイムは皇太子の狙いを見透かしていた。挑発的な奇術を披露、逆に皇太子に恥をかかせてしまう。

彼の身を案じたソフィはアイゼンハイムの元を訪ねるが、封印していた二人の想いが抑えきれなくなり、幼い頃の恋心を再燃させてしまう。

 すべてを欺いても 手に入れたいもの  それは君ーーーーー

 

皇太子の逆鱗に触れたアイゼンハイムは、その後、「奴を潰せ!」という命令を受けたウール警部に執拗に監視させられる。

 

 ウール警部に監視を促す皇太子

ウール警部はアイゼンハイムのイリュージョンに魅了されていたが、皇太子の右腕として命令に背くことは出来ない。

やむなく「ふたりが密かに会い、何かを企てているようだ」と皇太子に密告。怒り狂う皇太子レオポルド激しい口論の末、ソフィは別れを決意して館を飛び出した。しかし、翌日彼女は皇太子の別荘地の一角で変死体として発見される(実は侍従が館の窓からソフィが駆けて行く姿を見ているのですが、馬屋から叫び声が聞こえて・・・・。その後ソフィは馬に乗せられている。馬の上のソフィは死んだような?状態。一体何が彼女の身に起きたのか?!)

 

ソフィを失ったアイゼンハイムは想い詰めた様子で、今度は死者の魂をよみがえらせるという新たなイリュージョンを開始した。その舞台は熱狂的な信秦者を集め、帝国の脅威となっていく皇太子はそのトリック暴こうと変装して劇場へと潜りこむ。

舞台上に現れたのは女性で、間違いなくソフィだったいまにも自らの死の真相を喋りだしそうだ。

恐れをなした皇太子は、帝国の秩序を乱しているという罪でアイゼンハイムを捕えるようにウール警部に命じる警官が劇場を取り囲む舞台上で、アイゼンハイムは驚くべきイリュージョンを披露するーーーー。本当にびっくりするような状況となる。これは夢なのか?はたまた幻なのか?

 

何でもこの作品、巨額な製作費を投じたリメイク作や過去のヒット作の続編が振るわすなか、インディペンデント系の作品としては異例のロングランヒットを達成し大きな話題となった作品である。スタートは全米でわずか51館。その後、出来栄えの良さが口コミで次々と広がり最大1438館まで拡大結果、22週にわたりロングランを記録して同時期公開の「レディ・イン・ザ・ウォーター」や「ブラック・ダリア」といったメジャー作品超える興行収入を得た。観客の支持はもちろんのこと、映画関係者の注目も集めたそうだ。

 

 キャスト紹介

  

ポール・ジアマッティ ウール警部

 

 

ジェシカ・ビール 公爵令嬢ソフィ

 

ルーファス・シーウェル 皇太子レオポルド

 

エドワード・ノートン 幻影師アイゼンハイム

 

“オレンジの木”は古くからあるマジック。近代奇術の父、ウーダンが進化させたということだ。アイゼンハイムのにはこのマジックについて書かれていた。ウール警部、これがヒントに

 

その他のキャスト

エドワード・マーサン 興行師フィッシャー
ジェイク・ウッド ヤルカ
トム・フィッシャー ウィリグート
アーロン・ジョンソン 若きアイゼンハイム
エレナー・トムリンソン 若きソフィ
カール・ジョンソン 医者/老紳士

 

監督・脚本: ニール・バーガー

原作: スティーヴン・ミルハウザー
『幻影師、アイゼンハイム』(『バーナム博物館』所収)

ラストはアイゼンハイムが慌てた様子で、走り去る。それを追いかけるウール警部。結局のところ、汽車に乗り込むアイゼンハイムを取り逃がしてしまう。そこからはウール警部の想像のような、いや事実のような出来事が映像で映し出される。一体事実はどうなのかウール警部の願望のような気もしてならないのだが・・・・・・。誰が正しくて、間違いなの?と考えてしまう。それほどに意表をつく展開だった。まるで悪いのは皇太子という風に見えたが、実は彼ははめられた唯一の犠牲者なのかも。

トリックは完全犯罪を上手く成し遂げたということになるのでしょうか?いやあそれなら、完全に観客も騙された?ということでしょうね。やってくれましたアイゼンハイム様。

 

幻影師アイゼンハイム 詳細、公式サイトへのリンクもこちらからどうぞ

 

 

 

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