7月29日(日)、京都ノートルダム女子大学で開催された、戸田奈津子さんの講演会に参加した。映画好きの人にとっては、きっと彼女の話は聞きたいのではないだろうか?今や、話題の映画を観ると必ず、字幕翻訳は戸田奈津子さんだ。そして有名な俳優が来日すると、通訳には戸田さんなのである。
13:30からの講演ということで、少し早めに出かけた。まだ人もまばらで、何と最前列に席を取る事ができ、ラッキー時間が経つにつれて、だんだん人が集まってくる。結局会場はほぼ満席状態座れない人もあるようで・・・・。イスを出しておられた。1500名くらいの方が参加したとのこと
ご本人もいておられた。会場が埋め尽くされるとは、思ってもみなかったと話される。
さて字幕翻訳家としての仕事が、本格的にスタートしたのは、戸田さんが40歳を過ぎてからだそうだ。大学を卒業してOL生活を1年半したが、組織に馴染めず・・・・・。そして何よりも映画が好きな戸田さんは、映画に携わる仕事がしたいという強い希望もあった。翻訳の仕事やアルバイトをしながら、映画会社にもアプローチやっとの事で、映画会社でのアルバイトを始めることになった。字幕翻訳の仕事は当時、すべて男性が手がけており・・・・。まったく門のない世界だったそうだ。だから門をたたいて、入門するという方法もなく。ただ大きな壁しかない状態だったらしい。しかし夢を諦めず、アルバイトを続けていた戸田さんにある転機が映画宣伝で来日する俳優の通訳をするいうようにと上司から命令(上司は何とあの水野晴郎さんだった。)英語は大学時代、学んだものの・・・・・。会話はまったく経験のない戸田さんはでもやれと言われた以上、やるしかないとことに。
慣れない英語に悪戦苦闘だったが、映画が好きという戸田さんは何とか頑張る。そしてそして、いよいよ字幕翻訳のチャンスが到来する。
1979年、映画監督 フランシス・フォード・コッポラの推薦で彼の超大作『地獄も黙示録』の字幕を担当することに・・・・・。これを機に、数々の作品の字幕を手がける。現在は1週間に1本のペースで仕事をこなすという。
字幕の難しさ本の翻訳とは違い、時間と文章量の厳しい制約がある。直訳すれば、映画の画面いっぱいの文章になるわけで。1秒4文字、10字×2行以内のセリフつくりしなければならないそうだ。そして作業は最初から最後までひとり。他の人が入るとニュアンスが変わってしまうから。非常に孤独な作業といえる。
志から20年の時を経て、戸田奈津子さんは自分の夢を掴んだ諦めず、自分の道を開いたことは、本当に凄いことだ。自分の好きなことに、迷わず行く事の大事さを語って下さった。
ハリウッド俳優の横顔 戸田奈津子さんの交友関係から
リチャード・ギア・・・・・大の日本好きで、特に京都大好きなギア。京都のお寺を巡り、座禅をするという。かなりの仏教信者。戸田さんも彼に京都案内をしてもらう。
ロビン・ウィリアムス・・・・・彼も大の京都ファンだそうです。来日すると必ず、京都へ。
ジム・キャリー・・・・・彼は百面相の達人小さい頃から、お風呂の鏡で顔を見ながら、色々な顔を作り楽しいでいた。親は変な子どもと思っていた。外で遊ばず、一日百面相をしていたらしい。その芸は、ハリウッドの俳優としての彼を創ったのだ
トム・クルーズ・・・・・とにかくアクティブな人エネルギッシュでちょっと忙しいけれど。映画を誰よりもしている。映画製作には自ら手がけ、何と予告編まで、自分で作るというくらいの情熱家出来た作品を、戸田さんにアピール一緒にいると、ちょっと疲れるそうです。
ジョニー・デップ・・・・・かなり寡黙な人。言葉を頭の中でよく考え、選んで話す。そして、何と自分の出演した作品は観ないという人だそうです。カメラの前で演技をすることにだけ、集中するという・・・。本当の役者なのだと
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