銅版画制作の日々

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乱暴と待機(2010)

2010-11-13 | 映画:ミニシアター

 覗いてください。私の本心。

久しぶりに京都シネマへ。そしてまたまた久しぶりに邦画を2本鑑賞して来ました。その1本目がこの作品。12日が最終日だったので、何とか滑り込みました。

さて原作は本谷有希子さん、あの「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」に続く映画化2本目となるそうです。何か不思議な作品ですよね。でもここに登場する4人の人物って身近にいそうな感じ。ただここまで本性露わにはしないかも。いやそうじゃないか。見え見えにしていないけど、見え見えじゃん!

特に好きなキャラは小池栄子さん演じるあずさでした。美波演じる奈々瀬を本当に真の底から嫌いっていうのがとてもリアルで、、、、、。本当に意地悪そうに見える。かなり激しい役ではありますが、何か共感出来るな。といってもあずさのような体験をしたわけではないですよ。

それで奈々瀬なんですがね。この人がなかなかの癖ものって気がします。一見おどおどしていて、いつも周りに気を遣っている感じ。問いただされると怯え状態で言葉もしどろもどろ。キツイ口調で言われると泣き出すし、、、、。でも裏の顔は違うような気がするんだよね。その辺があずさにしたら超むかつくのかも。ましてや過去に男寝撮ったという忌まわしい思い出があるのだから、奈々瀬のこの態度は信じられないんでしょう。


何故か兄妹でもないのに、英則と暮らしている。英則の話によると、奈々瀬に復讐するための監禁だとか?あんまりその経緯が今一つ分かりにくいが、その辺は気にしない方がいいのかな?
英則を演じるのは浅野忠信、個人的にファンなんですよ。かなり硬派な雰囲気、話し方も何か硬いんだけど、、、、、。マラソンで身体を鍛えるふりして、番上と奈々瀬のHシーンを覗き見していた。本当に人は見かけでは判断できない。


小池栄子演じるあずさの旦那、番上貴男には山田孝之、以前はもっと可愛い青年というイメージだったけど、不精ひげをはやした冴えない男、その上スケベな奴。まあそこそこ美形だとは思うが、役柄のせいかそれなりに冴えない役がぴたりとハマって見えた。

話は番上夫婦が、この市営住宅に引っ越して来てから、時間を追って展開することになる、時間の流れでこの4人が様々に変わって行く姿が興味深く描かれています。

あらすじ(キネマ旬報より拝借)

木造平屋建ての市営住宅に引っ越してきた番上(山田孝之)と妊娠中の妻・あずさ(小池栄子)。スナックへ向かうあずさを見送った番上は、引越しの挨拶に訪れた山根家で、漫画のような眼鏡にグレーのスウェット姿で熱心に読経する奈々瀬(美波)と出会う。彼女は兄と二人、二段ベッドが鎮座する部屋に暮らしていたが、明らかな挙動不審で、もじもじしながら聞かれもしないのにスウェット姿の理由を喋り出す。引越し三日目。山根家の軒先で、奈々瀬を見たあずさは驚愕する。二人は高校の同級生で、その時奈々瀬から受けた酷い仕打ちを、あずさは今も忘れずにいたのだ。と同時に、あずさは奈々瀬に兄貴などいなかった事実に気付く。しばらくして、足を引き摺った英則(浅野忠信)が作業着姿で奈々瀬の家に入るのを見たあずさはさらに驚愕。「あいつら、兄妹なんかじゃない……」。六日目。山根家のガラス窓にサンダルを投げつけたあずさは、そのまま部屋に入り込み、英則に苛立ちをぶちまける。室内を見回すと奈々瀬の姿はない。英則は「他人に説明する義務はない」と言い捨て、家を出ていく。一人残された部屋で、あずさは偶然、天井裏の隠し部屋を発見。とその時、外から人が入ってくる音が聞こえ、あずさは慌てて天井裏に潜り込む。天井板の隙間から覗いてみると、奈々瀬と番上がそこにいた。七日目。番上との関係を追及するあずさに対し、奈々瀬は「何もするわけないじゃないですか」と愛想笑い……。思えば五年前、奈々瀬の前に突如英則が現れてから、二人の奇妙な“軟禁生活”が始まった。「俺はお前に復讐するぞ」と言って、奈々瀬を家に連れ帰った英則。そんな彼は、夜毎、二段ベッドの上の段で誰もやったことのない復讐方法を考え続けていた。奈々瀬は思う。「永遠の愛は疑ってしまうけど、永遠の憎しみなら信じられる。私もお兄ちゃんも、それに気付いていたのかもしれない……。」
 奇妙な4人の関係。

 
悪い予感は当たった!またしてもあずさは番上を奈々瀬に寝撮られたのだ!こいつ、虫も食わない顔をして、、、、。


四人の男女の哀しくも可笑しい
ある意味ラブファンタジー

ドロドロしているような気もしますが、やっぱラブファンタジーなのかな?

小説版とは登場人物の設定が異なるようです。以下少し書きます。

① 山根は犬の殺処分の仕事をしているのですが、映画では設定されていません。

② 実は番上は山根の同僚という設定だが、本作では無職。

③ あずさは妊娠中ですが、小説ではそうではありません。

④ 番上と奈々瀬のセッ●スを山根が覗き見していたことが露呈した後の展開が異なる。あずさと番上が離婚し、その後、奈々瀬が番上と暮らしている家に山根が現れ、そこで山根の両親の死の真相が明らかにされる

⑤あずさと番上は結婚していなかった。(劇中では夫婦である)

⑥ あずさは派遣OLだった。(劇中は水商売)

⑦ 番上のキャラが違う

解説(allcinemaより拝借)

 人気劇団の主宰に加え、作家としても活躍する本谷有希子の同名舞台を「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」に続いて映画化。古びた平屋の集合住宅を舞台に、奇想天外なシチュエーションの下、男女4人の歪んだ愛と欲望が織りなす滑稽にして切ない人間模様が辛辣なブラック・ユーモアとともに濃密なタッチで綴られる。主演は「ヴィヨンの妻」の浅野忠信と「逃亡くそたわけ-21才の夏」の美波、共演に小池栄子、山田孝之。監督は「パビリオン山椒魚」「パンドラの匣」の冨永昌敬

  
                                       本谷有希子さんです。

メディア 映画
上映時間 97分
製作国 日本
公開情報 劇場公開(メディアファクトリー=ショウゲート)
初公開年月 2010/10/09
ジャンル コメディ/ドラマ/ロマンス
映倫 PG12

オフィシャル・サイト
http://ranbou-movie.com/

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3 Comments

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乱暴と待機 ()
2010-11-13 18:15:24
ご鑑賞ありがとうございます!
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Unknown (KLY)
2010-11-13 21:45:42
なるほど、色々違う点があるんですねぇ。
まあ映画は映画で結構楽しかったです^^
小池栄子が上手いなぁって思いながら、奈々瀬って絶対に女性に嫌われるキャラじゃない?とか思ったり。男は好きなんですよね、ああいうキャラが。(笑)
「とりあえずその辺は積極的に麻痺して行こうよ。」ってのと、「救急車をよべ」がツボでした♪
返信する
山田君 (sakurai)
2010-11-14 11:18:26
汚かったですねえ。
日に日に汚くなっていくようなあ・・・。
本とはちょっと違う設定なんですね。なるほど。
この方の本は読んだことないですが、監督のカラーがよーく出てたんではないかと思いました。
このタッチは、監督独特のもんだと感じます。

修学旅行のシーズンですね。今、京都は田舎の高校生がうじゃうじゃいるんでは・・と、想像します。
明後日からうちの生徒も参りますので、悪いことしてたら、メッ!としてくださいね。
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