小4の時にビートルズを聴いてショックを受けて以来、ロックに浸って大きくなったぼくにとって、オアシスの音楽は違和感がなく、すんなり受け入れることができるものです。
オアシスは、ノエルとリアムのギャラガー兄弟を中心としたバンドです。
兄のノエルはギタリストで、ほとんどの曲を書いています。弟のリアムはヴォーカリスト。兄弟そろってビートルズ・フリークなのはよく知られた話です。
このふたりの仲の悪さは有名で、そのためバンドは何度も解散の危機にさらされました。
そのうえステージをすっぽかしたり、暴力沙汰を起こしたり、暴言でバッシングされたりと、数々のスキャンダラスな出来事でマスコミを賑わせ続けてきました。
ファンをやきもきさせ続けている「お騒がせバンド」と言ってもいいでしょうね。
ノエル・ギャラガー(g,vo)
しかし彼らの生み出す音楽は、不思議な魅力に満ちています。
独特の暗さと重さを持っていますが、そのシンプルなのに印象的なメロディーは、聴いているぼくをある種の快感の渦の中に導いてくれます。
ノイジーだけれども、グルーヴィーで分かりやすいギターはツボをしっかり心得ていて、ギターだけを聴いていても心地良い。
力強くて攻撃的なヴォーカルは、どこかジョン・レノンを彷彿とさせます。
ミディアムの、似たようなテンポの曲が多いのですが、それさえも一種の快感です。
アレンジを聴いていると、やはりビートルズの大きな影響が感じられますね。
リアム・ギャラガー(vo)
多様化したポピュラー音楽の中にあって、ギター中心のサウンドを作り続けているオアシスは、正統派のロック・バンドと言えるでしょう。
「誰からも束縛されたくない」という奔放な姿勢を保ち続けているからでしょうか、どこかパンクっぽさをも醸し出しているオアシスですが、そのパンクなフィーリングと、ノエルの書く曲のポップでちょっとサイケデリックな部分とがうまく溶け合っていますね。
ぼくのオアシスの愛聴曲は、「シガレッツ・アンド・アルコール」「サム・マイト・セイ」「オール・アラウンド・ザ・ワールド」、そしてもちろん「ドント・ルック・バック・イン・アンガー」などなど、です。
相変わらず高い人気を誇っているオアシス、昨年(2005年)は6枚目のアルバム「Don't Believe The Truth」がヒット、健在ぶりを示してくれました。
願わくはトラブルメイカーぶりもほどほどにして、バンドを維持し続けて貰いたいものです。
そういえば、現在はあのリンゴ・スターの長男のザック・スターキーがサポート・ドラマーを務めているんですね。知らなかったな~