【Live Information】
レッド・ツェッペリン。
言うまでもなくロック史上に残るバンドであり、語り継がれるであろう存在です。
「ハード・ロックの雄」として有名ですが、単に大音量でハード・ロックを演奏するだけのバンドではありません。このことについては、いまでは大多数のロック・ファンの共通認識となっていると思います。
彼らの音楽のベースになっているのがブルースであるのはもちろんですが、サイケデリックな一面を持っていたり、大胆に新たな要素を取り込んでみようとする進取性も見受けられます。そして、特筆されるのは、トラッド・フォークから強い影響を受けていることです。
アコースティックな響きを持つツェッペリンの曲といえば、まず「天国への階段」があげられるでしょう。
ぼくがそれ以上に好きなのが「サンキュー」です。
アコースティック・ギターのカッティングと、グルーヴィーなファンク調のリズムが優しくも心地良いのです。
ジョン・ポール・ジョーンズの奏でるオルガンは気品があり、どこか安らぎをもたらしてくれる感じがあります。
ジョン・ボーナムのドラムは、こういうバラードでも変わりはないですね。
ズシリと重量感がありながらも、リズムは決してもたることはありませんし、音色には「ボンゾ(=ジョン・ボーナム)そのもの」の独特なカラーがあるのです。
もともとツェッペリンはシングル・レコードをほとんどリリースしないバンドで、この曲もシングル・カットはされていません。
しかし、名盤「Ⅱ」の中にあって、淡いながらもしっかりとした輝きを放っているのです。
派手ではありませんが、はっきりした個性を持っているので、アルバムの曲の配置が「引き締まって」いるように思えるんです。
LPレコードではヘヴィなブルースの「レモン・ソング」の次に位置されていて、そのアコースティックな落ち着いた曲調でA面を締めくくるにこれ以上ない雰囲気を醸し出しています。また逆に、次にかかるB面1曲目のハード・ロック・ナンバー「ハートブレイカー」のメタリックな要素を際立たせている感じもしますね。
この曲は、ロバート・プラントが本格的に作詞した初めての曲です。
当時の夫人に捧げられた、情熱的なラヴ・ソングだということです。
[歌 詞]
[大 意]
もしも太陽が輝くのを拒んでも
私はまだあなたを愛しているだろう
山々が海へ崩れる時
あなたと私はそこにまだいるだろう
優しい女よ、私はあなたに私の全てを捧げよう
優しい女よ、それ以上何もない
雨の小さなしずくは痛みのささやき
愛の涙は失った過ぎ去りし日
私の愛は強く、あなたと共にいることは間違ってはいない
私たちは死ぬまで一緒に行こう
私のひらめきはあなたが私へ向けているもの
ひらめきを見ておくれ
そして今日、私の世界は微笑む
あなたの手は私の中にあり、私たちは何マイルも歩く
私にとってあなたが唯一のものであることを感謝している
ハピネス、もう悲しいことはない
ハピネス、私は嬉しい
◆サンキュー/Thank You
■歌・演奏
レッド・ツェッペリン/Led Zeppelin
■発 表
1969年10月
■収録アルバム
レッド・ツェッペリン Ⅱ/Led Zeppelin Ⅱ (1969年)
■作詞・作曲
ジミー・ペイジ、ロバート・プラント/Jimmy Page, Robert Plant
■プロデュース
ジミー・ペイジ/Jimmy Page
■録音メンバー
☆レッド・ツェッペリン/Led Zeppelin
ロバート・プラント/Robert Plant (lead-vocal)
ジミー・ペイジ/Jimmy Page (12string-acoustic-guitar, electric-guitar, backing-vocal)
ジョン・ポール・ジョーンズ/John Paul Jones (bass, organ, backing-vocal)
ジョン・ボーナム/John Bonham (drums, backing-vocal)
レッド・ツェッペリン『サンキュー』
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