ある音楽人的日乗

「音楽はまさに人生そのもの」。ジャズ・バー店主、認定心理カウンセラー、ベーシスト皆木秀樹のあれこれ

ピアノとのお別れ

2022年02月05日 | 随想録

【Live Information】


ピアノを買ったのは、もう20年ほど前になります。
子どもたちにピアノを弾けるようになって欲しかったんです。
でもそれ以上に、ぼくにはずっとピアノに対する憧れがあったんですね。
いま思うと、自分も弾きたい、うまくなりたい、という気持ちの方が強かったかもしれません。
たまたま木目でいい感じの中古ピアノに巡り合って、部屋に合いそうだったので、それに決めました。




そしてこのピアノ、ついに我が家での役割を終えて旅に出ることになりました。
物事は期待どおりには行かないもので、子どもたちはある程度までピアノを習ったんですが、それ以上の興味を抱くには至らず、結局ぼくだけが上手になりました。
子どもたちが思ったよりも弾かなかったぶん、ぼくがもっと弾いてやればよかったなあと思います。
20年も身近にいてくれたら、お別れするのはやっぱりとても寂しい。
製造されたのはかれこれ50年以上前らしく、おそらく専門のリペアー業者のところへ行くのでしょう。
「愛車を手放す時に泣いた」という話を聞きますが、今ではその気持ちがとても分かります。
お別れするとき、「ありがとうございました」って心のなかで言いました。
思わず言いたくなっちゃうんですね。






20数年前はクレーンで吊って2階に入れたんですが、いまはその時にトラックが乗り入れた道には車両が入れなくなっているので搬出の手段に苦労しましたが、業者さんは最善の搬出手順を考えてくださって、本当に助かりました。
作業ぶりもスマートで、思わず見入ってしまったくらい。
次にピアノを買うときは、またこの業者さんにお願いしよう。





部屋にはピアノ椅子が残りました。
だれか使ってくださる方に譲りたいなあと思っていたら、さっそくフルーティストのトンちゃんが名乗りをあげてくださいました。


冷え込んだけれど、青い空がとてもきれいな日でした。










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