キッチン・トランスレーターつれづれ日記

つれづれなるままに日々のよしなしごとを綴ります。本、風景や花や料理、愛犬の写真などをご紹介。

人類愛の季節 The season of goodwill

2019-12-07 11:23:13 | 季節
         

         今年ももう12月になりました。英語の講読会で使わせていただ

         いているキリスト教会にも、きれいなリースが飾られています。

         街中がツリーやイルミネーションで輝き、商業主義に踊らされ

         ている感もあります。この季節になると放映される「ホーム・

         アローン」をうんざりするほど見せられるということなんかも

         含めて。でも、ハロウィーンなんかとはちょっと違って、寒い

         中で、みんな、温かいやさしい気持ちになろうよ、仲良くしよ

         うよという空気が流れているような気がするんです。それは、

         クリスマスのおかげなんじゃないかと思います。

           

         そんな季節になると読みたくなる本が何冊かあります。そのうち
       
         の一冊が英国の作家ロバート・ウェストールの「クリスマス・ス

         ピリット」です。「クリスマス・キャット」と「クリスマス・ゴ

         ースト」の2短編からなっています。「クリスマス・キャット」を

         始めて読んだ時、涙が出ました。戦争、不景気、貧乏、失業、病

         気、偏見、そんな中でも、純真な、思いやりのある心を持ち続け

         る子どもたちのお話です。宮崎駿さんはこのウェスト―ルに大き

         な影響を受けたそうです。

         

         もう一冊はフィンランドの作家トペリウスの「星のひとみ」です。

         これはもう児童文学の古典と言ってもよいでしょう。小学生の時、

         「トペリウス童話集」に入っているのを読んだ時から、愛してや

         まないお話です。いろいろなバージョンのものを数冊持っていま

         すが、万沢まき訳、画家のおのちよ絵のやさしい美しい絵本が一

         番好きです。

         

         さらに、今年からもう一冊加わりました。英国の作家M.C.ビートンの
      
         「ハイランド・クリスマスThe Highland Christmas」です。スコットラ

         ンドのハイランドを舞台にした「ヘイミッシュ・マクベス巡査」シリ

         ーズの一冊で、一応ミステリーですが、猫が一匹とクリスマス・ツリ

         ーが盗まれる他は何の事件も起こらない、ほっこりしたハート・ウォ

         ーミングなお話です。来年のクリスマスごろには邦訳が出る予定。そ

         の舞台となる湖と岸辺にたてられた大きなクリスマス・ツリーを想像

         して、コラ-ジュを作ってみました。
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