元日から晴れた日が多かったのですが、昨日は曇り空で寒く、
公園も寒々とした景色。すると頭の中を、なぜか久しく聞い
たことのないボブ・ディランの「ウインタールードWinerlude」
が駆け巡り始めました。New Morningというアルバムに入って
いる小さな曲なのですが、感覚が合うのでしょうか、昔から大
好きです。ディランとの取り合わせは奇妙な感じもしますが、
とても美しいワルツです。言葉もシンプルな直球のラブソング
で、歌詞の一行目に「ぼくのちっちゃなリンゴちゃん」とか
「ぼくのちっちゃなヒナゲシちゃん」なんていう恋人へ呼び
かける言葉が出てきます。ノーベル文学賞受賞者のかわいい
小曲です。
はじまりの日 | |
ポール・ロジャース,アーサー・ビナード | |
岩崎書店 |
ボブ・ディランが頭の中を流れたのは、どうもこの本が理由のようです。
"forever young"というディランの名曲をアーサー・ビナードというすばら
しい詩人が日本語にし、これまたすばらしいポール・ロジャースが絵を
描き、出来上がった絵本に出会ったこと。今年最初に読んだ絵本です。
ディランが息子のために書いた曲。「自然にうかんできて、そのままで
きあがった。なるべく感傷的にならないようにと、ちょっとだけ努力し
た」曲だそうです。とても真摯で温かい歌詞です。
May God bless and keep you always
May your wishes all come true
May you alway do for others
And let others do for you
May you stay forever young.
この「きみが永遠に若くありますように」をビナードさんは「毎日が
きみのはじまりの日」としています。深く深く考えたら、そういうこ
とでしょうか。これを、小学校5年生の子どもたちの、新年最初の読み
聞かせ本にしようと思っているのですが。ちょっと工夫がいるかな?
表紙の見開きのページにこんな絵があります。ディランらしき男の人
が、"Dig yourself"と書いた紙を掲げています。ビナードさんはこれを、
「ひとりをたのしめ」としています。この"digほりさげる"、あなたは
どう考えますか?
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